不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2024.05.06 11:34

大手デベの新築分譲ホテルコンドミニアム 旧軽井沢に開発 25年夏開業
 東急不動産(東京都渋谷区)、サンケイビル(東京都千代田区)、三菱地所レジデンス(東京都千代田区)は、長野県北佐久郡軽井沢町に、軽井沢町初の新築分譲ホテルコンドミニアム「グランディスタイルホテル&リゾート旧軽井沢」を開発する。
「グランディスタイルホテル&リゾート旧軽井沢」は敷地面積4149・09㎡、延床面積7850・03㎡、地上3階地下1階建て。総客室数は65室。
 新築分譲ホテルコンドミニアムとして、客室のオーナーとなることで別荘感覚でホテルが利用できることが魅力。オーナー自身が利用しないときは、客室を貸し出すことで維持費の軽減が可能。維持管理の手間もかからないのが特徴だ。
 軽井沢の自然を五感で享受できるつくりとし、旧軽井沢銀座通りに面した部分にレストランテラスを配置。外構は既存の樹木を生かしながら、地域の植生に配慮した樹種の選定、建物内バルコニーの植栽による外観の緑化を行うことで、軽井沢の自然と調和する植栽計画を進めている。
 ロビーの内装にはふんだんに木材を使用し、落ち着いた空間とした。室内は全戸インナーバルコニーを取り入れるなど、軽井沢の四季の彩と自然の豊かさを部屋からも十分楽しめるよう設計されている。共用部にはサウナ付き温泉大浴場を用意し、リフレッシュできる上質な空間とした。
 開業は2025年夏頃を予定している。

宮古島の老朽化したホテルを全面リノベーション 1階に全200席の横丁を開業 観光客と地元民の交流の場に
 アートアベニュー(東京都新宿区)は、宮古島のホテルを再生した「ホテルアートアベニュー」をオープン。4月20日には、同ホテル1階に飲食店舗7店舗で構成される「宮古横丁」を開業した。
 アートアベニューは1996年設立。賃貸不動産管理をはじめ、不動産会社向けコンサルティング、タウン情報誌の発行などを展開している。
 ホテル事業の発端は2年前。宮古島の「ホテル共和」のオーナーから相談を受けて、同ホテルの本館と別館をアートアベニューが取得。建物の老朽化に伴い、本館は取り壊して専用駐車場に。別館は全面リノベーションを経て、全24室の「ホテルアートアベニュー」として今年の2月に本格稼働した。
 「ホテルアートアベニュー」の基本コンセプトは「宮古島らしい和モダン」。室内には小上がりを作って、畳敷きの上にマットレスを配置。杉板模様の床にナチュラルウッドの家具を設えることで統一感を演出した。また宮古島の湿気の多さによるカビ臭を抑えるため、石膏ボード・クロス張り・絨毯の使用を回避。塗装を中心に改修工事を進めた。
 全館、白を基調とした「シンプルながらもあたたかい」つくりにこだわったほか、地域の独自性を織り込んだ。各部屋、廊下、エントランスホールには、新進気鋭のキメコミアート作家・イワミズ アサコ氏による、宮古島をテーマとした作品34点を展示。また、アートアベニューが直営する2階のレストラン「Super Star」では、沖縄料理とともに島人による三線ライブを楽しめる。リゾート客からビジネス客まで、多くの人々が宮古島の文化を体感できることが魅力だ。
 今回開業する「宮古横丁」には、カツオやマグロ、島野菜などが魅力の「炭火焼 んみゃーち」、本場広島出身の店主が宮古風お好み焼き「宮古焼き」を提供する「宮古きっちん」、宮古島で獲れた鮮魚・島野菜や、あぐー豚などの特産品を使った「韓国料理 サイサイ」など、個性豊かな7店舗が出店する。
 横丁は最大200名定員。ホテル建物屋内にあるため、雨天時でも安心して利用ができる。店内には琉球ガラスの照明を装飾。明るく活気ある横丁文化を楽しめる空間となる。
 代表取締役の藤澤雅義氏は「カウンター席を備えた横丁スタイルとすることで、観光客から地元民まで、出会った人々同士が楽しく交流できる場にしたいと考えました。全店舗“予約不可”であることも特徴です。宮古島には予約しないと入れない人気店が多く、『夕食難民』が問題となっていたので、その解消につながれば嬉しいです。きれいな内装も魅力で、横丁でありながら女性客も入りやすい空間になったのではないでしょうか。ぜひ『はしご酒』をしながら、新しい宮古島の味・魅力・食文化を発見してほしい」と意気込む。
 開業前日の19日にはオープニングセレモニーを実施。藤澤氏をはじめ関係者による挨拶、沖縄を中心に活動するお笑いコンビ「ハンサム」の金城博之氏扮するキャラクター「護得久栄昇氏」のパフォーマンスやエイサー演舞などが行われ、盛況のうちに幕を閉じた。「宮古横丁」の営業時間は15~24時を予定。飲食を通じた新しい交流の場の誕生に期待したい。

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