不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2023.07.03 10:40
KPG 軽井沢エリアに「ふふ」ブランド2棟同時開業
カトープレジャーグループ（東京本社・東京都港区）では、２０２３年１２月２４日、ふふブランド７施設目となる「ふふ 軽井沢 陽光の風（ようこうのかぜ）」、８施設目となる「ふふ 旧軽井沢 静養の森（せいようのもり）」をオープンさせる。
同ブランドは、２００７年に熱海で誕生して以来、河口湖、奈良、日光、京都、箱根と日本トップクラスの観光地に開業を続けてきた。２つの「ふふ」は、それぞれ優れたロケーションを活かしながら、個性溢れる空間を演出する。
「ふふ 軽井沢 陽光の風」は、グリーンがあふれ、明るい陽光が差し込む客室では、館内に居ながら軽井沢の自然を感じることができる。一方、「ふふ 旧軽井沢 静養の森」は雲場池のほとりにある。心地よい風が通り抜け、木洩れ日がゆれる軽井沢の森にひっそりとたたずみ、静かで落ち着いた時間を提供する。
立地、客室、料理、リラクゼーションメニューがそれぞれ異なる２つの「ふふ」により、個々の施設での愉しみ方だけでなく、２つの「ふふ」に宿泊することで魅力的な軽井沢の滞在を提案していく。
「ふふ 軽井沢 陽光の風」は、客室ごとに異なるカラーが特徴。緑や黄色など明るいビタミンカラーをそれぞれソファや壁面に配置した。
１階の客室は、ハーブと芝生が屋外の雰囲気を演出するプライベートガーデンビュー。また、客室にはペットボトルやプラスチック製品をできるだけ無くし、リサイクルガラスを用いたグラスや陶器を再利用したマグカップ、その他にも長野県の木製の備品などを用意した。
「ふふ 旧軽井沢 静養の森」は、シックで落ち着いた閑寂な軽井沢リゾート。ブラックウォールナットとウォールナットの落ち着いた２色をベースに、リゾートらしい大きなソファやベッドをしつらえた客室に仕上げた。矢張りの壁やオリジナルカーペットの模様は木々の葉脈を表現した。
また、敷地内に雲場池から川が流れ込んでいることから着想した、水面を感じるインテリアなど、部屋の中に居ながらも旧軽井沢の自然に浸れる空間を演出している。
カトープレジャーグループは、「日本のレジャーをもっと楽しく！」をテーマに、ホテル・旅館・スモールラグジュアリーリゾート・公共リゾート・スパ・エンターテインメント・フードサービスなど多岐にわたる事業を展開するトータルプロデュースカンパニー。土地の魅力を活かしたコンセプト、建築、インテリア、光、音、香り、食などを総合的にプロデュース。
各専門分野に特化したクリエイターとコラボレーションをし、今まで日本になかった事業を多岐に亘りコングロマリットで開発。独自のマネジメントスキームを活かし、新しい価値の創造と収益を実現する。
Airbnb 世界遺産・菅沼集落宿泊を提供
世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームＡｉｒｂｎｂ（本社・米国カリフォルニア州）では、世界遺産・菅沼集落（富山県南砺市）での宿泊体験を提供する。
同集落は現在、９戸の合掌造り家屋が残り、日本の昔ながらの原風景を残す。今回、南砺市の協力により、５代目である中島家が、築１７０年の茅葺き屋根の家をＡｉｒｂｎｂプラットフォームに掲載するもの。
コロナ過の約３年間を経て、地元の人々や旅行者は、自分の周りの世界とのつながりを求めている。ある調査では、回答者の６０％以上が、ホテルやリゾートに滞在するよりもＡｉｒｂｎｂで旅行する方が、地元の文化に近いつながりを得られると感じたと回答している。
夕刻をすぎれば地元住民以外は立ち入ることの出来ない五箇山・菅沼集落は、そこに住む地元住民同士のつながりを大切にし、昔から変わらない佇まいを守り続けてきた。ゲストは、地域と集落の伝統文化を学び、世代を超えて遺産を継承していく貴重な体験をすることができる。
Ａｉｒｂｎｂは、２人のホストがサンフランシスコの自宅に３人のゲストを迎えた２００７年に生まれた。以来、ホスト数は４００万人に増え、世界中のほぼすべての国と地域にわたる約１０万都市で、１４億人を超えるゲストを迎えてきた。
国内5店目「ダブルツリーbyヒルトン」
このほど開業した「ダブルツリーｂｙヒルトン京都東山」（京都市東山区）は、ユネスコ世界文化遺産の清水寺に徒歩圏内の距離にあり、最寄り駅の「清水五条」駅から徒歩１分、「京都」駅から車で約１０分に位置する。
地上７階建ての同ホテルには、全１５８室の客室のほか、オールデイダイニング、ラウンジ・バー、フィットネスセンターや大浴場などを併設している。「ダブルツリーｂｙヒルトン」ブランドとしては、那覇、那覇首里城、北谷、富山に続き、国内５軒目、京都初のホテルとなる。
ロビーエリアには、月に見立てた象徴的な槌目真鍮のアートや豪快に墨で描かれた源氏襖など、美しい古都・京都の華やかさと自然の豊かさを表現したアートが点在する空間を演出。
１階～最上７階に位置する客室は、木材の温かみと障子を通して入る柔らかい光が空間を包む、和モダンスタイルで統一。日本建築の良さを残しつつも、インバウンド客にも居心地良く過ごすことができるローベッドを採用した。また全室に５０インチのＨＤテレビとＷｉ―Ｆｉを完備するほか、バス、トイレ、洗面台はそれぞれ独立した設計で、中長期でも滞在できる。
客室タイプは６つ。中でも「ジャパニーズルーム」は、玄関で靴を脱いで過ごせる本格的な和室の造りで、日本文化を体験したいインバウンド客の需要を期待している。宿泊者はホテル１階のフィットネスセンターと大浴場が利用可能だ。
「ダブルツリーｂｙヒルトン」は、世界５２の国と地域で６６１軒のホテルを展開している、ヒルトンの中でも急成長中のホテルブランド。
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ 「insomnia」京都にオープンへ
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ（東京都港区）では、「ｉｎｓｏｍｎｉａ京都御池」（京都市中京区）を２０２３年秋に開業させる計画だ。
同ホテルは、関電不動産開発（大阪市北区）との間で契約を締結し、リブランド開業するもの。２０２０年９月に周辺地域の再開発に伴い閉館となった「ＩＮＮＳＯＭＮＩＡ赤坂」のコンセプトを引継ぎ、新たなブランドとするもの。市営地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅より徒歩２分に位置し、敷地面積４７１・７５㎡、延床面積２８１５・３５㎡、地上１０階建て８８室規模となる。
同ホテルでは、１階に設けられたラウンジから客室までホテル全体が一つの家のように旅行者を迎え、多様性のある旅そのものをいつでも楽しめるようサポートする。「あなたをいつでも照らすホテル」をコンセプトとして、旅行者が眠らないのではなく、ホテルが２４時間活動し続けることで「あなたの旅は眠らない」を実現する。
同社はまた、「ロワジールホテル 京都東寺」（京都市南区）を開業させる。
同ホテルは、ＪＲ各線・近鉄・市営地下鉄烏丸線「京都」駅八条口より徒歩８分に位置。敷地面積１１９８・６３㎡、延床面積７３１６・４０㎡、地下１階付地上８階建て、客室数は１９８室。
同社は「雨庵 金沢」「ザ・スクエアホテル」「ホテル・アンドルームス」「ロワジール」「ロイヤルパインズホテル」「チサン」など１７のホテルブランドを有し、国内６５カ所、９５５４室のホテル宿泊部門および売店部門・料飲部門・大浴場・スパの運営、アセットマネジメント、フランチャイズ運営などの事業を展開している。
エボラニ 多言語型宿泊者対応サービス
ＬＩＮＥミニアプリ・チャットボットの「ａｎｙｂｏｔ（エニーボット）」を提供するエボラニは、ＣｈａｔＧＰＴを活用した多言語型宿泊者対応サービス、「２４ｃｒｅｗ（トゥエンティーフォー クルー）」を発表した。
観光業界はコロナ禍で大きな打撃を受けたが、昨年よりインバウンド需要が急速に回復している。一方で、多言語対応ができる人材の不足により、外国人宿泊者の質問やリクエストに対応できないことが深刻な問題となっている。「２４ｃｒｅｗ」は、こうした課題を解決するもので、多言語のＣｈａｔＧＰＴを安全で、個々の施設向けにカスタマイズした形で、簡単に導入することができるという。
同サービスは、フロントや室内に置かれたＱＲコードを読み込むだけで、２０言語以上で宿泊者のリクエストや質問にチャット形式で回答。「〇〇を部屋に届けてください」など、宿泊者からの様々なリクエストにスピーディーに回答し、ホテルスタッフにはリクエストが日本語に翻訳されて伝えられる仕組み。
２４時間対応可能な多言語スタッフとして機能し、人件費削減と人手不足を解消できるほか、ＣｈａｔＧＰＴにホテル独自のＦＡＱを簡単に搭載できるといった特徴がある。
同社は、自動接客用のチャットボット、ミニアプリなどを開発不要で構築できる「ａｎｙｂｏｔ」を開発・運営し、集客、ソーシャルＣＲＭ、販促用など、様々なツールキットを提供。国内外約４０００社への導入実績がある。
ホスピタリティオペレーションズ 「スマイルホテル」リブランド
ホスピタリティオペレーションズ（東京都千代田区）は８月１日、北海道札幌市に「スマイルホテル札幌すすきの南」をリブランドオープンさせる。同社が運営する「スマイルホテル」「スマイルホテルプレミアム」「スマイルスマートイン」 ブランドのホテルとして全国で６７店舗目の出店となる。
同ホテルは札幌市営地下鉄「豊水すすきの」駅より徒歩約３分に位置。客室は１２３室（ダブルルーム・ツインルーム・ユニバーサルルーム）、朝食会場、コインランドリー、飲料自動販売機、製氷機などを配置する。
内装はシンプルでスタイリッシュ、ロビーや客室には北海道内の観光地をデザインに取り入れた装飾が施されている。浴室はハンドシャワーのほか、レインシャワーを完備。ベッドサイドとデスクにはＵＳＢポートを設置しているため、休みの際に手の届くところで充電できる。
