不動産トピックス

今週の一冊

2020.05.11 15:53

業界の潮流をどう読むか

不動産2.0
著者:長谷川 高
発行日:2019年12月25日
発行所:イーストプレス
価格:1500円(税別)

 東京の中心部(都心5区)の不動産市況がいかに異質か」、そして「東京郊外を含めた地方の不動産市況がいつの間にかきわめて大きな危機を迎えている」と強く感じる著者は元デベロッパー社員。
 不動産業界の転換期、今までの不動産の常識は通用しない云々、という内容の書籍は既に何年か前からお決まりのテーマであるが、本書はさらに、「不動産は本当に資産と言えるのか」、「資産価値が下がらないエリアは年々狭まってきているように感じる」と悲観的に読者を納得させつつ、「今こそリスクを取るべきだ」と訴える。
 最終章のOYO、いちご代表へのインタビューも合わせて読み込んでみよう。
 不動産投資にリスクはつきものだろうが、いくらなんでも、自分はそこまで破滅するような投資はしない、と言う方も多いだろう。そのような方には「インバウンドが地方の不動産と経済を救う」の章をお薦めしたい。誰が世界的な「ステイホーム」を予想したろうか。
 我々にはいまや「緊急事態宣言」というリスクも今後のスタンダードになってきている。コロナ前・コロナ後ではリスクはどう変わるか、好機と見るか。巣ごもりでじっくり考えたい。

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