不動産トピックス

クローズアップ LED編

2017.03.13 13:47

 次世代の明かりとして定着したLED。価格帯も以前と比べると手の届きやすい範囲に落ち着き、オフィスでも積極的な導入が進んでいる。省エネという社会的要請の中で、新技術と新サービスが続々登場するLED業界の現状を紹介する。

ダイソン オフィス向け吊り下げ式ライト発表 上下に光を照射し場面ごとに調整が可能
 英国の電気機器メーカー・ダイソン(東京都千代田区)は、LEDの冷却システムを内蔵しアップライトとダウンライトを一体化させたオフィス用の天井吊り下げ型ライト「Cu-Beam Duo(キュー・ビーム デュオ)」を発表。今月6日に商品説明会を開催した。
 今回発表された「Cu-Beam Duo」は、上下双方向に同時に光を照射する機能を持ち、独自に開発されたドライバーにより、上下それぞれの光量の配分を振り分けることも可能。例えば、ミーティングを行う際には下向きの光量を60%、上向きの光量を40%とすることで、器具の直下にあるテーブルを明るめに照らす。また、プレゼンテーションなどの際には上向きの光量を70%、下向きの光量を30%とすることで、スクリーンの映像を見やすくするといった調整が可能となっている。オフィス向けの照明は埋め込み型のスポットライトや蛍光灯など異なる光源を組み合わせた環境が主流である。ダイソンの創業者であるジェイムズ・ダイソン氏の長男で、同社取締役チーフエンジニアを務めるジェイク・ダイソン氏はこれに対し、「業務環境という点で非効率であることのほか、ストレスなど健康面にも影響を与える可能性がある」と指摘する。利用する場面に応じて最適な照明環境を実現する今回の新商品についてジェイク・ダイソン氏は「光の無駄を抑えるとともに眼精疲労といった人体への悪影響に対しても抑制効果が期待できる」とする。

プライム・スター 省電力で最大限の明るさを実現、
 プライム・スター(東京都港区)は、ブルーライトによる人体への影響を抑えるため、特許新技術を搭載したLED蛍光灯「Reach(リーチ)」を開発、販売を行っている。
 同製品は超微細発泡光反射板「MCPET」をランプ内の反射板として使用。通常使用されるアルミ反射板ではブルーライトを含む光が直線的に器具内で反射して外部に流れていたが、「MCPET」は器具内での光の乱反射を増加させることで直線的な光を軽減し、室内をムラなく均一にやわらかい光を届けるとともに、ブルーライトの軽減にも効果を発揮する。
 また、同社は「Reach」の7Wで点灯するタイプを開発・販売展開を行っており、主に駐車場施設等への導入を推奨している。代表取締役社長の下田知代氏は「7Wという少ない消費電力でも駐車場施設の照明として十分な明るさを確保することができ、ランプを置き換えるだけで従来製品より約85%の電気料金削減を実現することが可能です」と話す。
 賃貸ビル専有部のLED化は、一見するとオーナーにとって高額なイニシャルコストの反面メリットが少ないように感じられる。これに対し同社はLED照明を中心に省エネ・環境配慮に役立つアイテムを提案しながら、オーナー側の負担を無くし節約した分の電気料金からイニシャルコストを回収するビジネスモデルなどを用意し、特に既存ビルオーナーに対しより広く訴求していく構えだ。


岩崎電気 新採用の高効率LEDモジュール搭載
 岩崎電気(東京都中央区)は2月16日より、「レディオック LEDアイランプ40W」を販売している。
 「レディオック LEDアイランプ 40W」は、電源内蔵形の「LEDアイランプ」シリーズで最高効率、最大の明るさを実現したLEDランプ。工事現場や建築現場などの作業灯などに多く使用されているセルフバラスト水銀ランプ500Wから置き換えた場合、ほぼ同等に明るさで約92%消費電力を削減する。
 LEDアイランプは屋内・屋外兼用で使用が可能であり、一般的に作業灯や看板灯として使用されている「セルフバラスト水銀ランプ」同様の使い易さと、照射光の均斉度(むらのない配光)はそのままで、演色性は改善。大幅な節電にも貢献する。「レディオック LEDアイランプ 40W」は、新採用の高効率LEDモジュールを搭載し、出力を40Wまで上げることで、これまで同社最高出力の「レディオック LEDアイランプ 33W」と同等の寸法・質量を保ち、約1・3倍の明るさ、全光束値6000ルーメンを達成した。セルフバラスト水銀ランプ300Wより上の明るさが求められる工事現場や建築現場などの仮設照明や工場の作業灯や、看板照明や簡易的なエリア照明などにも使用可能となっている。


東芝ライテック スマホで操作可能・美術館向けLEDライト
 東芝ライテック(神奈川県横須賀市)は、今月開催された「ライティング・フェア2017」において、スマートフォンで操作が可能な美術館・博物館向けLEDライト「小型・自然光LEDスポットライト」を参考展示した。
 これはBluetoothを搭載したLEDスポットライトで、光の色再現の調整作業に不慣れな作業員でも、アプリ操作画面で簡単に照明器具ごとの明るさや角度を設定できるというもの。高所での作業の手間を軽減や、レイアウト変更時の設定作業の効率化を実現する。

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