不動産トピックス

今週の一冊

2012.10.29 17:56

相続のミカタ
著者:青木寿幸
発行:平成24年11月4日
出版:中経出版
価格:1400円(税別)

 不動産オーナーなら誰しも気になる相続の話。だが相続は、財産の多寡に関係ないという。著者の青木寿幸氏は現役の公認会計士であり税理士。これまで相続税の節税対策や会社の事業継承の提案、個人の資産運用の助言などに携わってきた専門家。同氏によれば、実は相続にまつわる相談の多くが「『税金を1円でも安くする』が目的ではない」。相続について当事者が知りたいのは「家族でもめないために、何をすべきか」だという。長年にわたる実務経験のなかから編み出した本書は、「相続でやっておくべきこと、やってはいけないこと」を最新の法令に基づいたストーリー仕立てで紹介していく。
 大手銀行をリストラされた川野明美が働き始めたのは、ミカタ税理士の事務所。彼のもとを訪れるのは「財産を狙われた女」「10年間遺産争いを続けている3兄弟」など様々な問題を抱えた人々。ミカタ税理士のもとで働くうち、明美もやがて相続の問題に気づき始める。一人の女性の成長物語としても読める一冊だ。

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