週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
三井不動産が大英図書館を再開発 図書館の拡張と新たなビジネス・イノベーション拠点を整備へ

2026.10.05 11:02
三井不動産(東京都中央区)は9月17日、英国・ロンドンで「(仮称)大英図書館再開発事業」を着工した。同21日には日本式の地鎮祭を実施。竣工は2032年を予定している。
同事業は、ロンドン中心部北側のキングスクロスに位置する大英図書館の拡張と、ビジネスやイノベーション・研究機関が集う新たな拠点を一体的に整備する大規模複合開発。英国三井不動産が大英図書館とともに事業を推進する。デベロップメントマネージャーはStanhope PLC(英国)が担当し、設計はRSHP(英国)、コンストラクションマネージャーはMace Construct(英国)が担当する。
事業概要は敷地面積約3400坪、延床面積約2万9200坪、SRC造地上11階地下1階。下層階に大英図書館の新館、上層階にオフィス、ラボ&オフィススペースを整備する複合開発事業。
図書館部分は既存の図書館施設に接続する約2800坪の新たな公共スペースを整備する。新たな展示ギャラリー、ラーニングセンター、イベントスペースなどを設け、より多くの人が利用できる、地域に開かれた図書館を目指す。
上層部にはオフィス、ラボ&オフィス、商業施設を含む約1万6900坪のビジネススペースを整備。近隣のフランシス・クリック研究所をはじめ、企業、大学、研究機関の交流を促し、ロンドンのナレッジ・クォーターにおける新たな事業や研究の創出を後押しする。
また、地域の住宅整備への2300万ポンドの拠出に加え、雇用や職業訓練の機会の創出、アフォーダブルワークスペースの提供、コミュニティガーデンの整備なども計画している。
三井不動産グループでは、これまでに米国・英国の欧米諸国に加え、中国・台湾・東南アジア・インド・オーストラリアの諸都市で事業を展開してきた。2024年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」では「海外事業の深化と進化」を掲げ、海外事業の飛躍的な成長を目指す。欧米諸国ではオフィス、住宅など複数の開発事業に取り組んでおり、英国では「テレビジョンセンター再開発計画(第1期)」や「ホワイトシティプレイス再開発計画」など分譲住宅、オフィス事業に参画している。今回の事業を通して英国における事業拡大を目指し、グループがこれまで国内外の複合開発で培ってきた知見を生かし、英国におけるフラッグシッププロジェクトとして事業を推進していくとしている。
大英図書館は大英博物館の図書館部門などを母体に1973年に設立。現在の施設は1998年に開館した。



