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近畿建物 京都市左京区聖護院に複合ビル「2wa」 二条通の新たな「交流と融合のシンボル」地域の発展に寄与
2026.07.13 11:49
昨年7月本社ビル隣に誕生 コンセプト「街の庭の縁側」
京都市左京区聖護院に本社を構える近畿建物は昨年7月、本社ビルの隣でオフィスと店舗の複合ビル「2wa」を建設。二条通の新たな「交流と融合のシンボル」として、地域の発展にも寄与していく。
同社単体の建替え事業で誕生した「2wa」。従前同地には低層階にテナント区画、上層階に賃貸マンションで構成された複合物件が建っていた。路面店にはイオングループの店舗で最も古いスーパーマーケットが入居。近隣住民の日常生活を支えていた。物件は同社と都市再生機構(UR都市機構、横浜市中区)が区分で所有しており、2021年にURの持ち分を取得。取得前に行った耐震診断で強度不足が発覚し、低い天井高や経年劣化等の改善も踏まえると建替えが好ましいと判断。また京都岡崎・聖護院は同社の創業地でもあるため、土地および物件は外部へ売却せず、単体での建替えを選択。念入りに建築計画を検討しながら、23年9月に着工。25年7月に竣工を迎えた。
コンセプトは「街の庭の縁側」。建物における縁側のように「気軽に人と人との会話や交流が生まれる場所」として機能しながら、街および近隣住民と入居者・入居企業をつなげる施設(交流発信拠点)も目指して決めた。またビルの名称は「伝統と革新」、「アカデミアとビジネス」、「居住者と来訪者」、「空間と時間」のように、異なる2つの要素が融合し「2つの和(輪)」となることをイメージ。東京奠都時、岡崎・聖護院地域において新しい文化や産業を誕生させたように、同地に新たな物語を紡いでいく第一歩を踏み出して欲しいとの思いから、二(2)条通りの新たな「交流と融合のシンボル」を込めて「2wa」と名付けた。ちなみに呼び方も2つあり、「ニワ」と「ツーダブリューエー」である。
規模は地上4階地下1階建て。延床面積は9341・31㎡。敷地面積は2948・83㎡。3~4階はオフィスフロアで、小規模サイズの13~14区画に分割。ベンチャー・スタートアップやサテライトオフィスの開設などにも適しているが、現在満室となっている。2階はショップやヘルスケアのフロア。10区画に分割し、近隣住民を対象とした来店型のサービス店舗などを誘致している。既に数区画借りてクリニックが出店。隣接する本社ビルに調剤薬局が入るなど、連携しての出店も可能だ。1階には旧ビルと同じように、イオングループのスーパーマーケットが入居。隣の1区画にはベーカリーカフェが出店し、もう1つは近々フィットネスジムが開業する。
2~4階にかけて内階段 イベント等に活用可能
特徴はワークインライフおよび、コミュニティのつながりをゼロから見直した設計。2~4階に掛けてフロア中央に大きな内階段をつくり、入居テナントや就業者の日常利用はもちろん、階段ホールを活用したイベント等を開催できる。共用機能としてシェアキッチンや会議室なども用意。タッチダウン用のハイカウンター、各貸室の入り口近くには木製の床几を模したベンチも設置した。ベンチはちょっとした休憩や作業場に、自社商品の展示等にも生かすことができる。
代表取締役の朝田佳鶴子氏は「オフィスは単に労働空間ではなく、生活の一部として捉えた『ワークインライフ』の視点で構築しました。住居のような快適性を整えながら、就業者の交流も意識しました。昔の長屋のような雰囲気が感じられる要素を取り入れ、当ビルでの体験・創造・対話が、波紋のように反響し大きな輪へと広がっていくことを期待しています」と述べた。
建物の外観も特徴的。一般的な四角いビルではなく、東山連峰を思わせる山の稜線をモチーフに、緩やかな傾斜が交差する屋根をデザイン。立体的な構造を配置し、機能美を備えながら風景と調和する建築を目指した。また窓のフレームは50~60cm外構部へ突き出ている。外観に凹凸を持たせることで、堀の深い印象とした。賃貸スペースを削ることになる設計だが、他との差別化や特徴付けに大きく寄与した。同ビルは今年、優れたデザイン性が評価され「iF Design Award 2026 iF Design―2wa,Kyoto」を受賞。入居テナントからも同受賞を「誇りに思う」との声があり、入居テナントの企業価値向上にも大きく貢献できた。
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取締役の大澤有紀子氏は「1階の建物中央に、南北を貫通するような道をつくりました。旧ビルの時は敷地内を通る人も多くいたため、あえて通りを残し、街の回遊性につなげています。加えて3階、2階ともスロープや階段を利用して直接アクセスが可能です。一部賃貸区画は、屋外側に向く形で店舗での入居・出店ができます。外に開かれた工夫を施しました。さらにビルの名称にもつながっている敷地内の庭では、イベントを定期的に開催。今後はイベントを開催しながら、魅力発信にもつなげていきます」と述べた。



