週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

東急不動産 「新宿」駅西口開発に参画へ 小田急と合意、等価交換で計画建物の一部を取得予定

2022.02.14 10:58

 小田急電鉄(東京都新宿区、小田急)と東京地下鉄(東京都台東区)が事業主体として進めている「新宿駅西口地区開発計画」に、東急不動産(東京都渋谷区)が新たに参画する共同事業者候補として選定された。9日に小田急と東急不動産が基本合意をし、今後、各社間で詳細を協議していく予定。
 合意では、小田急と東急不動産との間で、敷地の一部を小田急が東急不動産に譲渡。東急不動産は当該建物の共有持ち分を取得する等価交換方式を前提に、共同で計画の検討を進めていく。
 同計画は「新宿」駅隣接して立つ「小田急百貨店新宿店」などを建替え、新たに敷地面積1万5720㎡、延床面積28万1700㎡、地上48階地下5階のビルを建設。商業施設やオフィス、駅施設などが入る複合ビルとするもの。着工は今年10月、竣工は2029年度を予定している。 整備方針として「新宿グランドターミナルの実現に向けた基盤整備」、「国際競争力強化に資する都市機能の導入」、「防災機能の強化と環境負荷低減」の3項目を掲げている。小田急と東急不動産では、今回の共創によりそれぞれのノウハウ、経営資源の提供などを通じ、相互に協力していくことが本計画のプロジェクト価値最大化に資するとしている。
 小田急グループは新宿に拠点を有し、アフターコロナに対応する経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業にむけて~」を策定。沿線や事業を展開する地域とともに成長するため、地域に新しい価値を創造していく企業グループに進化していくことを目指すとしている。
 一方の東急不動産は、東急不動産グループの中核企業として渋谷に拠点を有する。今年度発表したグループ指針となる長期ビジョン「GROUP VISION2030」の実現に向け、幅広い事業領域を生かしたグループ連携、パートナーとの共創により、「価値を創造し続ける企業グループへ」の実現を目指す。

PAGE TOPへ