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ボルテックス 木材使用のビルを取得 「区分所有オフィス」としてフロアごとに販売へ

2022.02.14 10:57

 ボルテックス(東京都千代田区)は、オフィスビル「VORT 秋葉原5.」の取得を発表した。今後、各フロアを「区分所有オフィス」として販売する。
 同社は、希少性のある都心エリアのオフィスビル・商業ビルを中心とした物件の取得を積極化させている。同物件も、周辺エリアには築年数の経過したオフィスビルが多いなか、靖国通りから一本入った落ち着いた雰囲気の環境にあり、かつ築浅でCLT(直交集成木板)を床構造に採用した特徴のあるコンパクトビル。
 建物は、敷地面積145㎡、延床面積636㎡、賃貸面積548㎡。木・鉄骨造陸屋根8階建てのオフィスビル。平成30年度の国土交通省「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択された物件で、3~8階の床にはCLTを採用しており、上層から4層は1時間耐火仕様、5層以下は2時間耐火仕様。階数に応じて耐火仕様を使い分けることで建築コストにも配慮している。また、新たな建築技術も多く取り入れられており、鉄骨梁耐火仕様の採用により天井梁まわりに豊かな空間をもたらす。
 外装には木ルーバーを使用しており、木のぬくもりが洗練されたオフィスビルを演出。1階の共用部はもちろん、専有部の内装や建付け家具にも木材を多用している。このサイズのビルでは珍しく、エントランスはカード式のセキュリティシステムを採用しており、不審者の侵入を抑制する。基準階は70・65㎡の間取りで、ミーティングルーム・キッチンカウンター・男女別の化粧室を備えながらも無駄の少ない空間。立地は最寄り駅の都営地下鉄新宿線「岩本町」駅から徒歩3分の場所にあり、ほかにも複数路線が利用可能なので、ビジネスにおいて利便性が高いのも特徴。
 ビル名の「VORT」は同社の「区分所有オフィス」のブランド。物件価値を高めるためにバリューアップ工事を実施するとともに、コストの削減や管理ノウハウなど、同社の経験に基づいた充実のサービスを提供するとしている。

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