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ストライク 19年7-9月期不動産業界M&A統計発表

2019.11.18 16:19

08年以降金額は過去最高に
 東証一部上場のM&A仲介企業のストライク(東京都千代田区)は上場企業の適時開示情報を基に経営権の異動を伴うM&A案件(グループ内再編を除く)について、同社の「M&A Online」が集計。2019年7―9月の不動産業界のM&A統計を公表した。
 2019年7―9月の不動産業界のM&Aは11件となり、2008年以降では同年の13件に次いで2番目に多かった。金額は1495億6200万円、2008年以降最高額となった。米国の投資会社フォートレス・インベストメント・グループ(フォートレス)が不動産やホテル事業を手がけるユニゾホールディングス(HD)をTOB(株式公開買い付け)で子会社化する際の買付代金が最大1368億円8100万円に上るため、額が膨らんだ。日銀による金融緩和などが引き続きM&A市場を後押ししている。
 フォートレスによるTOBの買付期間は3度延長され、11月1日まで応募受付を行っており、TOBが成立するかは不透明。ユニゾHDを巡っては米国の投資会社ブラックストーンが2019年10月23日までにユニゾHDの合意を条件にフォートレスの買付価格を1000円上回る1株5000円でのTOB実施を表明しており、成り行きが注目されている。
 フォートレスによるTOBに次ぐ金額2位は、イオンモールが大型ショッピングセンター「横浜ワールドポーターズ」の管理、運営を手がける横浜インポートマート(横浜市中区)の株式87・89%を70億300万円で追加取得し、子会社化(保有割合97・75%)する案件。
 横浜インポートマートは1995年に横浜市など行政機関や地元経済界、流通事業者などが共同出資して設立した企業で、2019年2月期の売上高は27億7900万円。
 横浜インポートマートの筆頭株主の横浜市(保有割合40%)が民間主体の経営に移行することを目的に公募型指名競争入札を実施したのを受け、神奈川県、中小企業基盤整備機構などから株式を取得した。
 3位は貸会議室大手のティーケーピーがレンタルオフィスの世界的大手スイスIWG傘下で、台湾で事業を運営する現地子会社13社(台湾リージャス社)の全持分を約29億2700万円で取得し、子会社化する案件。
 台湾リージャス社は「Regus」、「SPACES」、「HQ」のブランドを通じて3都市に計14拠点を展開する現地最大手のレンタルオフィス会社で、13社合計の2018年12月期の売上高は約9億7100万円。
 ティーケーピーは今後の海外戦略について、貸会議室単独での出店でなく、レンタルオフィスなど他事業と組み合わせた出店を進める方針。台湾進出にあたっては台湾リージャス社を買収したうえで出店することが最適と判断した。
 4位は不動産情報の公開など不動産ソリューションサービスを提供するハウスドゥが不動産売買や賃貸の仲介などを行う小山建設(埼玉県草加市)の全株式を27億5100万円で取得し子会社化する案件。
 小山建設は埼玉県草加市を中心に管理戸数が約6000戸に達しており、2019年2月期の売上高は31億9300万円。ハウスドゥは小山建設を傘下に取り込み、不動産事業の拡大を目指す。
 このほか、住宅販売のケイアイスター不動産が不動産の売買や仲介、リフォームなどを手がけるハウスライン(埼玉県朝霞市)の株式80%を取得し子会社化する案件など金額非公表の案件が7件あった。


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