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東京・大阪・名古屋のオフィス市況予測

2017.11.06 17:49

大量供給の影響受ける東京、大阪・名古屋は安定継続
 2018年から始まるオフィス大量供給により東京オフィス市況はどのように変化を遂げるのか。新規供給が限定的な大阪、今年過去最大の供給量となった名古屋のオフィス市況はどうなるのか。オフィス市場動向研究会が将来予測を発表。明暗が分かれた。

 日本不動産研究所(東京都港区)と三鬼商事(東京都中央区)が参画するオフィス市場動向研究会は先月30日、「東京・大阪・名古屋のオフィス賃料予測(2017~2020年)・2017秋」を発表。日本経済研究センター(東京都千代田区)のマクロ経済予測にあわせて、標準シナリオと改革シナリオの2通りの予測を行った。なお、日本経済研究センターの標準シナリオは「消費のけん引力が見当たらず成長率が少しずつ低下していく『現状』」を反映。改革シナリオでは「若年支援(子育て支援、教育支援)賃上げ・働き方改革が成功した姿」を想定している。
 東京は2018年まで賃料上昇は維持するが、2018年~2020年のオフィス大量供給によって空室率が上昇し、賃料はやや下落すると予測。2021年以降の賃料は標準シナリオで若干上昇、改革シナリオでは上昇するとした。2017年ではどちらのシナリオでも空室率が3・3%に低下、賃料は7・4%上昇。2018年は新規供給が約47万坪急増するため、空室率は4・4%に上昇するが依然として低水準であり賃料は1・9%上昇。2019年は新規供給が約41万坪見込まれ、消費増税でマクロ指標が悪化し空室率は5・3%上昇、賃料は2・5%下落。2020年は新規供給が50万坪で空室率は6・2%まで上昇、賃料は4・2%下落。2025年は標準シナリオでは空室率はやや低下して4・5%、賃料はやや上昇。改革シナリオでは空室率が3・5%に低下、賃料は3%強の上昇が継続するという。
 大阪のオフィスは2020年頃まで新規供給が少なく、賃料は2~8%上昇が続き、空室率は2020年に3%半ばまで低下。2021年以降の賃料は標準シナリオでやや下落、改革シナリオでは上昇としている。2017年は新規供給が過去平均よりやや少なく、マクロ経済の好調により、どちらのシナリオでも空室率は3・9%まで低下、賃料は7・8%上昇。2018年~2020年は大阪郵便局の建替が延期になり、新規供給が過去平均の半分以下と少なく、空室率は2020年に3・6%まで低下し、賃料は2~6%上昇。2025年は標準シナリオで空室率がやや上昇して4・2%、賃料はやや下落。改革シナリオでは空室率がほぼ横ばいで2025年に3・3%、賃料は2%前後上昇が継続するという。
 名古屋のオフィスは2017年に大量供給となるがその影響は小さく、空室率は低下、賃料は上昇。その後は新規供給が少なく、空室率が低下し賃料は上昇。2021年以降の賃料は標準シナリオでほぼ横ばい、改革シナリオでは上昇すると予測している。2017年は新規供給が12・6万坪と過去最大の供給となるが、名駅エリアの需要は強く、どちらのシナリオも空室率は4・9%に低下、賃料は1・2%上昇。2018年~2020年は新規供給が少なく、標準シナリオで2020年に4・0%まで低下し、賃料も1%~3%上昇が続く。2025年は標準シナリオで空室率は5・4%に上昇、賃料はほぼ横ばい。改革シナリオでは空室率はほぼ横ばいで2025年に3・9%、賃料は2%前後上昇が継続するとしている。


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