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九段都市鑑定 「公正・中立」に定評 銀行OBが設立した鑑定機関

2016.11.07 11:43

 九段都市鑑定(東京都千代田区)は、旧日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)の関係者を中心に平成13年に設立された不動産鑑定評価機関で、これまで業界中で数多くの実績を残してきた。同社を率いる粕谷明子氏は、大手不動産会社で鑑定業務に従事した後に九段都市鑑定に転籍。現在は代表取締役として陣頭指揮にあたっている。
 粕谷氏は同社の特長として「公正・中立」を挙げる。融資業務に精通した銀行出身者が設立した鑑定会社であり、設立以降、金融機関の担保評価、官公庁や独立行政法人等からの受託を中心に業務を拡充してきた。近年、クライアントからの紹介により、大手民間企業をはじめ、法律事務所、会計事務所等からの依頼も増加し、現在に至っている。
 幅広い分野にわたる鑑定評価を行っているなか、都心部を中心とした大規模再開発に伴う事業計画の施行にあたっての評価・コンサルティングも同社の得意とする分野である。再開発事業の将来的な見通しを判断するためには、オフィスやマンションといった各用途の需給状況と価格動向を精査する必要がある。同社では権利調整の際の判断基準となる土地価格や周辺相場といった総合的な調査を行い、適切な再開発コンサルティングを手掛けている。既存ビルを保有するオーナーの皆様にとって賃料改定の問題、相続や建替えは今後の重要課題といえる。同社のような客観的かつ精度の高い鑑定評価は、不動産取引など様々な場面で重要な指標となることだろう。

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