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アクロリア 「間借り」マッチングサイト開設

2016.09.05 17:40

ビル内のコミュニティの活性化に寄与
 既存テナントが賃借しているオフィスの余剰スペースに「間借り」を促す画期的なマッチングサイトが登場した。
 ITベンチャーのアクロリア(川崎市高津区)が開発したオフィスシェアのマッチングサイト「minest(ミネスト)」は、余剰スペースを貸したい「ホスト」と間借りしたい「ゲスト」のニーズをウェブ上でマッチングする。ホストは余剰スペースを収益化でき、ゲストは自社に必要な分だけオフィス空間を利用することが可能だ。 開発者であるアクロリアの代表取締役社長の北村耕太郎氏は起業時に高額なオフィス費用を軽減し、開発等に集中投資したいと考えていた。幸い、独立する前に勤めていたIT企業のオフィスに間借りすることができたが「ベンチャー企業にとって『間借り』に対する需要が高いのでは」(北村氏)と考え、開発に至ったという。
 ホストは貸出可能な余剰スペースや条件をウェブ上に掲載し、ゲストからの問い合わせを待つことになる。ゲストによる内覧を推奨しており、ホストはゲストの人となりや業務内容を知るための面談の機会を設ける。また、間借り期間は最短1カ月に設定した。北村氏によると「オフィスの短期利用という側面だけでなく、最大の魅力はホストとゲストが出会うことでシナジー効果を期待できること」としている。
 「IT業界と一括りにしても業務内容は千差万別。異業種と接することで新しい刺激が得られ、新事業の創出に繋がる可能性が高い」(北村氏)
 現状、ビルの賃借人であるホストが主体となるが、ビルオーナーが物件情報を登録し、間借り希望のベンチャー企業を誘致するのにも効果がある。保有ビルで間借りを許可し、ビル内コミュニティの活性化を実現した東京・五反田の「町原ビル」のような成功例もあり、使い方によってはオーナーにとっても有益なシステムといえそうだ。

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