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大林組 地震動による建物の揺れを大幅に低減

2015.09.14 10:57

 大林組(東京都港区)は、長周期を含む大地震のさまざまな地震動による建物の揺れを大幅に低減させるため南海電気鉄道(大阪市浪速区)発注の「(仮称)新南海会館ビル」に大型のTMD(チューンドマスダンパー)制振装置を設置する。
 東日本大震災では、長周期地震動の影響で震源地から遠く離れた大阪市内においても超高層ビルが大きく揺れる現象が発生した。また、近い将来に発生すると予想される南海トラフ地震では、東京・大阪・名古屋などの大都市圏で長周期地震動が発生する可能性が高く、超高層ビルや免震建物など、固有周期が長い(ゆっくりと揺れる)建物が大きく揺れ、被害が拡大する可能性が指摘されている。これらの予想を踏まえ、大林組はBCP(事業継続計画)の観点から、同建物の屋上に大地震時の揺れを大幅に低減するTMD制振装置を設置することとした。
 一般の超高層ビルでは、構造体の変形制限を階高の100分の1として設計しているが、同建物では変形制限を階高の約133分の1に抑え(揺れを約75%に低減)、ワンランク上の耐震性能を確保している。一般的に耐震性能の向上には建物内部に制振ダンパーを設置することが有効だが、施設計画や使用性を考慮すると、設置できるスペースが制限される。同建物では、屋上に設置した大型のTMD制振装置と制振ダンパーを組み合わせることにより、建物内部の制震ダンパーの数を大幅に減らすと同時に高い耐震性能を実現した。


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