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三井ホーム ツーバイフォー工法による木造5階建てビルが完成

2013.12.23 11:09

 三井ホーム(東京都新宿区)は、都内で初となるツーバイフォー木造耐火建築5階建ての実例物件が、中央区銀座2丁目に完成したと発表した。日本ツーバイフォー建築協会(東京都港区)によると、平成16年に木造では日本初となるツーバイフォー工法による耐火構造認定を取得して以来、同工法では累積2200棟を超える耐火建築の施工実績がある。同社においても都市部の防火地域における中高層建築や医療福祉施設、文教施設などの施設建築「ウィズ・ウッド」で耐火建築の施工実績を積み重ねている。そうした中、今回完成した実例物件は防火地域内の狭小地において敷地面積を最大限生かせるように開発したオリジナル技術「外壁建て起こしシステム」などを採用した、ツーバイフォー木造耐火建築5階建ての店舗併用共同住宅(1階は鉄筋コンクリート造)である。
 都市部の防火地域の建替え・土地活用を阻害してきた要因は、有効面積が確保できない、収益が見込めないといった点にあった。そこで、今回の計画では都市密集型の敷地では、いかに建物の幅を広げて生活空間を提供できるかが重要で、足場やクレーンが不要となるオリジナルの外壁建て起こしシステムが採用された。また、木造中央建築物では巨大な引き抜き力が耐力壁に生じることになり、既存のホールダウン金物では負担できない場合がある。この巨大な引き抜き力に対応するために、タイロッドとスプリングカプラーを組み合せた「タイダウンシステム」が採用されている。

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