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旧「長銀本店ビル」・「パナソニック東京汐留ビル」の動向に注目

2012.12.10 14:15

 東京都心部において動向が注目される大規模物件の売買情報が相次いでいる。6日、ケネディクス(東京都港区)、東急不動産(東京都渋谷区)、日本政策投資銀行(東京都千代田区)の3社は、7月5日付でケネディクスが取得した優先交渉権に基づき、3社の共同事業として特定目的会社を通じて千代田区内幸町の旧「長銀本店ビル」を取得すると発表した。同ビルは平成5年に完成し、平成10年に長銀が経営破たんした後は事業を継承した新生銀行が平成22年までビルを本店として使用していた。
 3社は物件取得後の建替えを計画しており、計画建物の規模は地上20階地下2階の予定。延床面積は約5万7500㎡となる予定である。この計画において、ケネディクスはアセットマネジメント業務、東急不動産はプロジェクトマネジメント、日本政策投資銀行は資金調達に関するアドバイザリー業務などを担当。更に日本政策投資銀行のグループ会社であるDBJアセットマネジメントがケネディクスと共同でアセットマネジメント業務を受託するとしている。
 一方、パナソニック(大阪府門真市)は港区東新橋の「パナソニック東京汐留ビル」について、資金確保策の一環として売却等を検討していることが分かった。同ビルは旧松下電工(現パナソニック)の東京本社ビルとして平成15年に完成した。建物は高断熱の構造を採用し、先進的な省エネ設備を備えたビルとして脚光を浴びた。同社は平成25年3月期決算の純損益で赤字7650億円を計上する見通しで、仮に同ビルを売却した場合でも現在入居している渉外部門などは維持する方針とみられる。

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