不動産トピックス

今週の一冊

2008.12.15 11:03

複雑な税務の仕組みを分かりやすく解説した一冊

不動産の評価 権利調整と税務 平成20年10月改訂
著者:鵜野和夫
出版社:清文社
発行:平成20年11月14日
価格:4000円

 昨年のサブプライム問題に端を発した金融市場の混乱であるが、現在もその影響は日本の不動産市場にも大きく影を落とし、その先行きは不透明である。このような状況下であるからこそ本書が役に立つ。
 本書は、土地・建物の評価方法、権利調整・土地有効利用の手法や複雑難解な税務のしくみを、税理士・不動産鑑定士である鵜野氏が分かりやすく解説。初版発行が昭和53年で、今回で第30版発行となっており、本書が長いこと支持されていることが分かる。
 このような熱い支持の背景にあるのは、情報量の多さだろう。1000ページを超える不動産ビジネス情報には圧倒されるが、あらゆる場面を想定されており、まさに一家に一冊といえるだろう。
全3編、9章から構成されており、グラフや図などを交えて解説しているので、難しい税務なども理解を深めるのに大変役に立つ構成となっている。
 本書の著者である鵜野和夫氏は、不動産鑑定士・税理士事務所を開設して以来、(社)日本不動産鑑定協会調査研究委員会小委員長や国土庁土地鑑定委員会鑑定評価員などを歴任。また、数多くの不動産関係書籍を執筆している。

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