不動産トピックス
今週の一冊
2026.08.24 10:00
東京都心で「昭和」を感じる2棟のビル
増補 新橋パラダイス
駅前名物ビル残日録
著者:村岡 俊也
出版:筑摩書房
発行:2026年5月10日
価格:1034円(税込)
サラリーマンの聖地として知られる東京・新橋には、駅の東西に「新橋駅前ビル」と「ニュー新橋ビル」というランドマークが所在する。再開発で先進的なビルが建ち並び、機能更新が進む都心にあって、この両ビルは昭和の懐かしさを残すデザインが特徴的。中に入れば、喫茶店や居酒屋などの飲食店、金券ショップなどの小売店、マッサージ店、事務所などが所狭しと並ぶ。長年変わらずに愛されてきたこの2つのランドマークビルも、いずれは再開発によって姿を消すことになるだろう。本書は、独特な魅力を放つ2つのビルに通いつめる著者の訪問記で、2020年に刊行された一冊を再編集の上、増補改訂したものである。
両ビルともに、再開発計画は立ち上がっており、今も関係者による調整や交渉が続く。しかしながら、一部の関係者からは再開発によってビルの特徴が失われてしまうことを懸念する声も聞かれる。古き良き昭和の文化を五感で感じられるのもあとわずか、かもしれない。本格的な再開発がスタートする前に、本書を片手にディープな新橋へ足を踏み入れてみてはいかがか。



