不動産トピックス

【第27回不動産ソリューションフェア&シンポジウムみどころ】セミナー「2026年の東京都心のオフィスマーケットと地方都市の市場分析」

2025.10.03 17:08

 貸ビル業を行う不動産オーナーやデベロッパー、PM・BM等を展開するビル管理会社なども注目するセミナーと言えば、来年のオフィスマーケットについて。今年も昨年に続き、ニッセイ基礎研究所(東京都千代田区)不動産投資チームの吉田資氏が「2026年の東京都心のオフィスマーケットと地方都市の市場分析」を行う。
 当セミナーでは、最新の東京都心5区におけるオフィスマーケットの調査結果を報告。「Aクラス」と分類される大型・築浅のオフィスビルを中心に、各エリアの空室率や賃料相場等も含めて述べる。コロナ禍以降、多くの企業で新卒採用活動の強化や既存社員の定着・満足度向上も視野に入れた移転、オフィス環境へ投資する動きが増えている。新築・築浅のオフィスビルへ移転する動きにつながっており、Aクラスビル全体での空室率低下や新規成約賃料の上昇も見られる。吉田氏はこれらの要因も説明しながら、現状のオフィスマーケットとともに、今後のマーケット予測も語る予定だ。
 また今回も東京都心のオフィスマーケットだけでなく、地方の主要都市も含めた計8都市の今後の見通しを説明する。半導体ビジネスの影響から今後大きく成長する・伸びしろのある都市の紹介やベンチャー・スタートアップの集積に注力している都市、また米・トランプ大統領による関税措置の影響が懸念される都市なども話す。全国規模で不動産賃貸業や不動産の開発事業を展開する企業にとっては、必見のセミナーとなる。
 吉田氏は「来年も引き続きオフィス需要の顕著な都市や新規成約賃料の微増が見込まれる地域もある一方で、不安材料を抱える都市も散見されます。今後のビル賃貸業にも影響を及ぼすことが懸念されるため、今のうちにポジティブ面だけでなく懸念事項も把握しておいた方が良いと思います」と語った。現状自社のビル賃貸業が順調に進んでいるオーナーも、昨今のオフィストレンドや最新のマーケット動向を知ることで、今後の役に立つと思われる。

<週刊不動産経営8/25号掲載>




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