不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.11.27 11:35

アパホテル 東京・中央区に15棟目をオープン 353タイプのピクトグラムによる館内サイン採用
 アパホテル(東京都港区)は、新たに東京都中央区15棟目となる「アパホテル〈八丁堀駅前〉」(全140室)を開業した。
 同ホテルは東京メトロ日比谷線「八丁堀」駅徒歩1分に位置。「東京」駅まで1駅2分、「築地」駅、「上野」駅、「銀座」駅、千葉県の「舞浜」駅など都内の人気観光スポットへは乗り換えなし15分以内にアクセス可能。ビジネスのみならず、国内レジャー、インバウンド、イベント需要など幅広い宿泊需要を取り込んでいく。
 「アパホテルは中央区、港区、千代田区の都心3区でドミナント展開を進めており、当ホテルは中央区で15棟目の開業となる。進化するアパホテルとして、当ホテルから全353種類のピクトグラムを使用した館内サインや調光可能な客室ライン照明、『BBC NEWS』の主音声英語化など訪日外国人のお客様がより快適にお過ごしいただけるサービスや客室設備を新たに採用している。今後もテクノロジーの進化やお客様のニーズの変化に合わせて、設備・サービスを取捨選択しながらブラッシュアップしていきたい」(アパグループ社長兼CEO 元谷一志氏)
 客室設備は「新都市型ホテル」の最新仕様とし、同ホテルも既存設備の改良を行うことで、今まで以上に快適な客室空間へとイノベーションを行った。 
 最先端のIT開発として1秒チェックイン機を導入。アプリチェックインを行う、または「当日オートチェックイン」を有効にして予約することで、当日のチェックイン手続きを大幅に簡素化することができる。さらに、ルームカードキーを投函するとリアルタイムでチェックアウト処理が行われるエクスプレスチェックアウトポストも設置するなど、アパトリプルワンシステムにより、「非接触」、「待たない」、「並ばない」を実現したストレスフリーのオリジナルデジタルサービスを提供する。
 同社は中央区では、銀座・八丁堀エリアを中心にドミナント(集中出店)戦略を図っており、現在15棟2391室が運営中となる。今後さらに2棟の開業を控えており、建築・設計中を含めると17棟2947室の展開となる。 
 同社はホテルネットワークとして全国最大級の750ホテル11万4366室(建築・設計中、海外、FC、アパ直参画ホテルを含む)を展開している。2010年4月にスタートした「SUMMIT 5(頂上戦略)」を継承し、2022年4月より新たな5カ年計画「AIM5 ~APA Innovative Movement」を始動。アフターコロナにおけるニーズの変化やDX化の波を捉えながら、国内で圧倒的なナンバーワンホテルチェーンとなるべく、2027年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指す。
 来年は西日本最大級2055室の「アパホテル&リゾート〈大阪なんば駅前タワー〉」など大阪や広島など政令指定都市での開業も多く控えている。

サンフロンティア不動産 「たびのホテル」ブランド7棟目
 サンフロンティア不動産(東京都千代田区)の連結子会社であるスカイハートホテルは、「スカイハートホテル成田」(千葉県成田市)を、サンフロンティアホテルマネジメントが展開する、自社ブランドホテル「たびのホテルEXpress成田」として、リニューアルオープンする。
 「たびのホテル」ブランドは、気軽に旅を楽しみたい旅人や、ビジネスで滞在する人へ向けた宿泊特化型ホテル。地域ならではの魅力や特長を掘り起こし、地域と共に成長するホテルを目指している。現在、全国6カ所(佐渡、鹿島、飛騨高山、松本、倉敷水島、宮古島)で展開している。
 同ホテルは千葉県の北部中央に位置し、北は、流域面積日本一の利根川を隔てて茨城県と接し、西は県立自然公園に指定されている印旛沼、東は佐原の町並み平成百景・重要伝統的建造物群保存地区が広がるエリアにある。商家町の歴史的町並みは日本遺産に認定されている香取市と接し、ビジネス・観光・空港利用者などの様々なニーズを獲得していきたいという。 
 全100室の客室は、シングルルームを中心に、電子レンジや2ドア冷蔵庫、広いテーブルにソファーを備えた長期滞在に適した客室や、ファミリーやグループでも利用可能なトリプルルームも用意。また、レストランは「体に優しい」「地元の食材」「選ぶ楽しさ」を追求した朝食メニューを提供する。
 来春には人工温泉の大浴場の新設を予定しており、広々とした大浴場でゆったりと1日の疲れを癒してもらえるよう新たな魅力を追加する。
 サンフロンティア不動産は、東京都でのオフィスビルの再生と活用を中心に事業を展開。中核の不動産バリューアップ事業では、ビルの購入から、再生・活用企画、建設工事、テナント誘致、滞納賃料保証サービス、管理、販売、そして、その後のビル経営に至るまで、一貫した不動産サービスをワンストップで提供している。

レッドホーストラスト 工事出張者向け宿泊施設をオープン
 北海道を中心に宿泊運営事業などを展開するレッドホーストラスト(札幌市中央区)は、工事出張者に特化したビジネス宿泊施設「ワークマンハウス」を北海道の羽幌、根室、浜中に3店舗オープンする。
 「ワークマンハウス」は、平均リピート率40%の工事出張者に特化したビジネス宿泊施設で、滝川・室蘭・室蘭駅前・苫小牧・ニセコ・むかわ・美幌・士別に続き、北海道内で計11店舗の出店となる。
 11月27日にオープンした「ワークマンハウス浜中」(北海道厚岸郡)は、JR「浜中」駅より車で13分に位置し、客室数は16室。同施設は、明治19年創業、浜中町の老舗旅館「旅館くりもと」から経営を引き継いだ形になる。館内は木をふんだんに用いた造りが特徴で、観光やビジネスの拠点としても便利で工事出張者以外での活用も期待している。
 12月4日にオープン予定の「ワークマンハウス羽幌」(北海道羽幌町)は、羽幌バスターミナルより徒歩19分、客室数30室。同18日オープン予定の「ワークマンハウス根室」(北海道根室市)は、JR「根室」駅より徒歩3分、客室数24室。同施設はビジネスホテル「三洋館」から経営を引き継ぐ。
 レッドホーストラストのワークマンハウス事業は「地方から日本を豊かにする」という経営ビジョンをもとに、観光資源の乏しい小さな街の小さな宿の承継者を探して欲しいという地元の声から始まった。2020年6月に「ワークマンハウス滝川」をオープンして以来、約3年半で11店舗目のオープンとなる。
 同ブランドは、長期滞在が多い工事出張者のために部屋は全て一人用の個室を用意。また、部屋にはテレビ、冷蔵庫、Wi―Fiなどの備品を完備。洗濯機も無料で利用可能。周辺エリアと比較してリーズナブルな料金で宿泊できることはもちろん、工事のない日の一時帰宅時、荷物をそのまま置いて自宅に戻ることも可能。

エアビーアンドビー ホスト向けにツール追加
 世界最大級の旅行コミュニティプラットフォーム Airbnb(エアビーアンドビー 本社・米国カリフォルニア州)の日本法人は、2023年の冬季アップグレードを発表した。
 予約前のゲストが宿泊先の内容を正確に把握できるようにする。
 主なポイントは3つ。1つ目は「ゲストチョイス」で、評価、レビュー、信頼性において、Airbnbのゲストから最も好評を得ている200万件の宿泊先コレクションを提供する。また、評価ページを一新し、ゲストが各宿泊施設のクオリティを把握しやすくなるよう、新たな機能を追加した。更に、リスティングを管理し、ゲストが最も重視する情報を紹介できるようにする、ホスト向けの一連の新しいツールを提供する。 
 Airbnbは、世界各地にある700万件以上のリスティングを掲載しているが、「バラエティが極めて豊富であるがゆえに、どのような宿泊先なのかがわかりにくいことがある」という意見がゲストから寄せられていたという。こうしたわかりづらさが、多くの人々がホテルを好む理由となり、Airbnbでの予約を妨げる最大の障害となってきた。今回のアップグレードはこうした声に対応するもの。

ルスツリゾート 「ウェルネスルーム」新設
 ルスツリゾート(加森観光 札幌市中央区)では、12月16日より、ウェルネスな滞在を追求して設計された客室「ウェルネスルーム」の営業を開始した。
 「ルスツリゾートホテル&コンベンション」9階の客室全30部屋を、総額約9億円をかけて14部屋に改装し、エレベーターホールや廊下を含めたフロア全体を一新した。非日常体験の価値を表す「fulfilled(満たされる)」をコンセプトに、個室サウナ・水風呂・ホットバスのほか、酸素カプセル、水素マシン、最新のマッサージチェアを備えた「ウェルネスルーム・プレミアムスイート」2部屋と、バレルサウナを備えた「ウェルネスルーム・スイート」12部屋の2種類、計14部屋を用意した。
 ルスツリゾートは、北海道・ルスツならではの自然の恵みと、最上のホスピタリティを通じて、心身ともに健康で楽しめるウェルネスリゾートを目指している。今回の改装では、旅の滞在の中心となる客室で、上質な空間と設備で、今までにない「究極のウェルネスステイ」を提案していきたいという。

「ラフォーレ箱根強羅」新館
 「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲」(神奈川県足柄下郡)では、隣接する土地に2024年1月19日に「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館(あやのかん)」を開業させる。「五感で浸かり、豊かな時を織りなす」をコンセプトに、人と時間が交わる穏やかな時間を提供する。露天風呂に加え、沼津港で水揚げされた旬魚や箱根西麓野菜などシェフが地元の素材と季節の味覚にこだわった食事を提供する。 同施設は、箱根登山鉄道「強羅」駅下車、ケーブルカーに乗り換え「中強羅」駅下車、徒歩約5分。客室は全22室(内ドッグフレンドリールーム4室)、約40㎡の温泉露天風呂付洋室。

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