不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.11.06 10:11

SQUEEZE 11月までに「Minn」ブランド京都4棟 クラウド運営システム導入
 SQUEEZE(東京都港区)は、自社運営ホテルとして27棟目となるライフスタイルホテル「Minn 三条」(京都市東山区)を10月21日に、28棟目となる「Minn 清水五条」(同)を11月11日に開業させる。同じく2023年に開業した「Minn 二条城」「Minn 祇園」と合わせ京都エリアで計4施設を展開することとなる。
 「Minn 三条」は、居室数30室、最大収容人数137名。「三条」駅から4分に位置し、祇園白川や八坂神社、平安神宮など、京都の人気観光エリアに徒歩でアクセスできるロケーションにある。客室は全室35m2以上で、最大6名までの宿泊が可能。各部屋は和モダンのデザインが施され、ロビーや廊下では、百人一首や風神雷神をモチーフにしたアートが施されている。全室にキッチンを完備、シモンズのマットレスを使用したベッドで快適な睡眠を提供する。地下1階には完全予約制のプライベートスパ&サウナを用意している。
 一方、「Minn 清水五条」は、居室数26室、最大収容人数94名。「清水五条」駅から徒歩6分に位置。清水寺や八坂神社、三十三間堂など、京都の象徴的な観光地へ気軽にアクセスできる立地にある。客室はアパートメントタイプの設計で、全室にキッチンが完備されており、3名から最大5名までの宿泊が可能。エントランスロビーから客室まで、様々なアーティストによるアート作品が配置されている。プレミアムスイートやデラックススイートには洗濯機が付いており、共用部にはコインランドリーもあるため、長期滞在ニーズも獲得していきたいという。
 新規オープンする2つの施設では、同社のホテル運営の特徴である「クラウド運営ソリューション」を活用する。2019年に現地法人としてカンボジア・プノンペンに設立したSQUEEZE Asiaに在籍するリモートコンシェルジュ、国内外の在宅ワーカーにより、オンライン上で宿泊客のチェックイン・アウトや予約受付、電話・メッセージ対応、部屋の在庫管理、清掃業務管理等の幅広い業務サポートができる仕組みを構築している。 これらの対応を自社開発するクラウド宿泊管理システム「suitebook(スイートブック)」を用いることで、遠隔地からでも漏れのない効率的なゲスト対応や清掃管理を可能にしている。
 「Minn」ブランドは、グループや家族の「みんな」と、宿泊施設を意味する「inn」を掛け合わせた言葉で、大切な家族、友達、恋人と「みんなで一緒に泊まれる」をコンセプトとしている。現在、東京、大阪、北海道、そして金沢、京都と、全国に事業を拡大している。

JLL 銀座ホテル売買取引を支援
 総合不動産サービス大手JLL(本社・米国シカゴ)のホテルズ&ホスピタリティグループは、フェニックス・プロパティ・インベスターズが保有する「クインテッサホテル東京銀座」(東京都中央区)に関し、三井物産デジタル・アセットマネジメントが組成する特別目的会社(SPC)への売買取引を支援した。
 同ホテルは、歌舞伎座近くの銀座の一等地にあり、地下鉄「東銀座」駅から100m、「銀座」駅から500mという立地。2019年に開業し、134室の客室と1階にカフェレストランを併設している。この取引は既存マスターリースが引き継がれ、「クインテッサ」ホテルブランドによる運営が継続される。 
 JLLによれば、同案件は日本を代表する観光地に所在する新築ホテルアセットの売買であり、非常に珍しい取引なのだという。同社の分析によると、2023年上半期の日本のホテル投資額は、前年同期比65・4%増の2030億円となり、大幅な投資回復傾向がみられた。今後も多くの案件が予定されていることから、この傾向は下半期も続くと予測している。 
 フェニックス・プロパティ・インベスターズは2002年に設立された、不動産を対象とした独立系のプライベート・エクイティ投資グループ。アジアにおいて投資、プロジェクト・マネジメント、資産運用を一手に担う統合的プラットフォームを提供している。
 一方、三井物産デジタル・アセットマネジメントは不動産・インフラなど実物資産を裏付けとしたデジタル証券ファンドの組成、運用、販売を一気通貫で展開する日本初のデジタルネイティブなアセットマネジメント会社。デジタル証券で資産運用できるサービス「ALTERNA(オルタナ)」の提供を通じて、将来のために安定した資産形成をしたい方に、新たな選択肢を提供している。

リロバケーションズ モバイルオーダーシステム導入
 会員制リゾート事業、ホテル・旅館運営再生事業を担うリロバケーションズ(東京都新宿区)では、同社が運営管理するリロホテルズ&リゾーツで、10月より新たに9施設へ館内施設の利用予約等がスマホで手配可能となるモバイルオーダーシステムの導入を開始。
 同システムは、貸切露天風呂の利用や送迎など通常フロントで予約が必要な手続きやレストランでのドリンクオーダー等が自身のスマートフォンで手配できるもの。 
 リロホテルズ&リゾーツでは、同システムを既に11施設に導入しており、今回の導入施設と合わせると計26施設で利用可能になる。これにより、宿泊者はフロントやレストランで待つ時間が減り、時間を有効活用できるようになる。
 また同社では、到着時にQRコード提示でチェックインが完了する、スマートチェックインシステムを全施設で導入している。
 フロントでの人を介した手続きはデジタルの力を借りて簡略化し、一方でレストランでの接客やその他のサービスの充実を図ることで、これまで以上に快適な滞在を提供していきたいという。
 同社は、リロバケーションズ(旧ワールドリゾートオペレーション)が運営するリゾートホテル・旅館サイト。「ゆとりろ」「風雅」「天翠」などをはじめとした、個性的なホテル・旅館を全国39カ所で展開している。

三菱地所グループ 新たに「ザ ロイヤルパーク」開業へ
 三菱地所グループのロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(東京都千代田区)では、2024年5月に「ザ ロイヤルパークホテル 銀座6丁目」を開業させる計画だ。
 同ホテルは、敷地面積1124・23㎡、地上15階地下1階建て。客室は273室、レストラン、バー、ラウンジ、大浴場を併設する。昭和通りに面した銀座6丁目(旧木挽町周辺)で、伝統芸能の中心地である歌舞伎座をはじめ、築地場外市場、主要百貨店やブランド店の並ぶエリアにほど近い立地にある。最寄り駅の「東銀座」駅は羽田空港・成田空港から都営地下鉄浅草線直結1本でアクセス可能、空港からもスムーズに来館することが可能だ。
 「GINZA POP」がコンセプト。日本古来の伝統や文化を守りつつも時代の変容や西洋文化を受け入れ、融合しながらまた新たな文化を創造することで、常に時代の中心であり続けてきた。 その中で誕生した独自の文化・体験価値をホテルにおいても体現し、提供していきたいという。
 館内には、デザインと機能性を合わせ持つ客室のほか、付帯施設として、日本独自の食文化の一つである[洋食]を提供するレストラン、レトロで鮮やかな色使いのタイルが特徴的な大浴場、屋内でありながらテラスのような開放的空間のラウンジなどを備える。

ソラナリゾート ドッグラン付きトレーラーハウス
 トレーラーハウスの製造から販売、運用まで手掛けるソラナリゾート(東京都千代田区)では、同社が運営するプライベートドッグラン付きトレーラーハウス「Solanaシリーズ」の3施設目を山梨県にオープンさせる。
 同施設は「山中湖」ICから約5分に位置する。各トレーラーハウスには、バーベキューができるウッドデッキを用意、地元の料理を調達したり、持参した食材を調理したりすることが可能だ。そのためバーベキューグリル、ガス、食器類は全て完備する。 
 同施設は、トレーラーハウス1棟毎に200㎡ほどのドッグランを完備しており、プライベートドッグランとして利用できる。また様々な犬用アメニティも用意する。全部で8つの宿泊棟があり、各部屋に「プライベートドッグラン」と「BBQができるウッドデッキ」を用意しており、最大で5名まで収容可能。内装コンセプトや部屋の名前もそれぞれ異なるため、気分に合わせて選ぶことができる。

ルートインホテルズ340店目
 総合ホテルチェーン「ルートインホテルズ」を運営するルートインジャパン(東京都品川区)は、兵庫県加東市にグループ店舗数340店舗目のホテルとして「ホテルルートイン加東」を開業させる。
 ビジネスでも観光でも、ひとりでもファミリーでも、様々な需要を期待している。中国自動車道「滝野社」ICより車で約2分と車でのアクセスに優れ、バイキング朝食、男女別人工温泉大浴場も完備する。
 同社は、ライフシーンに寄り添う4つのホテルブランド「ホテルルートイン」「ルートイングランティア」「グランヴィリオホテル」「アークホテル」とゴルフ場を全国に展開している。

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