不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.10.16 10:22

リロバケーションズ 新ブランドスタート「フォートリート+(プラス)」
 会員制リゾート事業、ホテル・旅館運営再生事業を展開しているリロバケーションズ(東京都新宿区)は、栃木県那須高原エリアに「標高900mの佳景が誘う大人のリトリート旅」をコンセプトとした「フォートリート+那須高原」をリブランドオープンさせた。
 同ホテルは、JR東北新幹線「那須塩原」駅下車、路線バスで約55分。客室数32室、大浴場、ライブラリー&ラウンジ、スチームスパなどを併設する。
 レコードが流れるラウンジでは酒を含むドリンク類やその他こだわりのアミューズを提供。ラウンジに用意のあるものは全て部屋へ持ち込みが可能だ。グリーンが映えるライブラリーでは、読み書きできるデスクに、電源も用意し、ワーケーション需要にも対応する。
 「フォートリート+(プラス)」とは、4つのR(REST・RECREATION・RELAXATION・RETREATMENT)×リトリートを掛け合わせた造語であり、「ストレス社会に生きる現代人に、日常から離れてリフレッシュする時間を持っていただきたいという想いが込められています」(同社)。
 第一号店として2023年4月に「フォートリート草津」がオープン。「フォートリート+(プラス)」はそのワンランク上の大人の滞在に寄り添ったコンテンツを取り揃えたブランドとなる。
 同社は「ゆとりろ」「風雅」「天翠」などをはじめとした、個性的なホテル・旅館を全国39カ所で展開している。

エコマーク認定取得 「ダイワロイネット」10カ所で
 大和ハウスグループの大和ハウスリアルティマネジメント(東京都千代田区)は、「ダイワロイネットホテルズ」10カ所のホテルで、公益財団法人 日本環境協会エコマーク事務局(東京都千代田区)が制定するエコマーク商品類型No.503「ホテル・旅館Version2.2」の認定を取得した。
 同社では、これまで管理施設における照明の推進やトイレの節水装置導入など省エネ活動に注力してきた。また、歯ブラシなどのアメニティでは植物由来の素材を採用するとともに、ハンドソープやシャンプーは詰め替え式のボトルを使用するなど、脱プラスチックの取り組みを進めてきた。
 今後も、従業員はもちろん、利用者にも環境に対する意識を高めてもらえるよう、2025年3月末までに国内で展開する全ホテル(75カ所)でエコマーク認定の取得を目指す。
 大和ハウスリアルティマネジメントは、大和ハウスグループとして、不動産事業とホテル事業を展開。不動産事業では、商業施設ディベロッパーとして、全国の多彩な情報力を強みに、土地オーナー、テナント企業、投資家に不動産価値の最大化を図るためのソリューションを提供している。
 ホテル事業では、都市型ホテル「ダイワロイネットホテルズ」は、「ダイワロイネットホテルPREMIER」「ダイワロイネットホテル」「DEL style by Daiwa Roynet Hotel」の3ブランド・75ホテルを国内で展開。海外では韓国に「ロイネットホテルソウル麻浦」を展開している。

オリックスグループが「佳ら久」2軒目
 日本国内に14軒、3500室の旅館・ホテルを展開しているORIX HOTELS&RESORTSは、フラッグシップブランド「佳ら久(からく)」の2軒目となる「熱海・伊豆山 佳ら久」(静岡県熱海市)を12月2日に開業させる。  「佳ら久」はラグジュアリー旅館リゾートで、2020年に開業した「箱根・強羅 佳ら久」が1軒目。「熱海・伊豆山 佳ら久」は、「水天一碧の情景が、時を満たすかけがえのないひととき」をコミュニケーションコンセプトとしている。
 同施設は客室数57室。大浴場(2カ所)、ラウンジ(2カ所)、スパ、ジムを併設する。
 熱海の山々を背に、正面には相模湾を一望できる高台に位置する。エントランスから専用エレベーターで最上階(8階)のロビーに向かうと、一面ガラス張りの先にオーシャンビューが広がり解放感を味わえる設えとなっている。7階には展望露天風呂「想海(soukai)」「阿多美(atami)」を配置。2種類のサウナやフルフラットの寝湯なども用意する。
 客室タイプはデラックスルーム(和タイプ・洋タイプ)、佳ら久ルーム、佳ら久スイート、ユニバーサルルームの全4タイプで、全客室に温泉露天風呂を有する。
 同施設のシグネチャーの一つであるゲストラウンジでは、趣の異なる2つのゲストラウンジ「間(AWAI)」と「刻(TOKI)」を配置する。
 同社は、オリックス・ホテルマネジメントの旅館・ホテルの運営事業ブランド。ラグジュアリーからカジュアルまで、旅館とホテルを両軸に幅広いカテゴリーを有する。

東急ホテルズ&リゾーツ 「ストーリーライン」シリーズ沖縄に
 東急ホテルズ&リゾーツ(東京都渋谷区)では、新ブランド「STORYLINE(ストーリーライン)」の第1号店として、「STORYLINE瀬長島」(沖縄県豊見城市)を2024年4月11日に開業させる。
 同ホテルは、那覇空港から一番近い島と呼ばれる瀬長島に立地し、SUPやビーチヨガを愉しめる遠浅の天然ビーチが目の前のビーチフロントにある。 沖縄の人気観光スポットの一つ、約50店舗が集まる商業施設「瀬長島ウミカジテラス」とほぼ隣接しており、那覇市内へもアクセス至便。慶良間諸島や、粟国島、久米島などの離島へも気軽に行くことができ、沖縄の新しい滞在拠点として需要を期待している。
 新ブランド「STORYLINE」は「東急ホテルズ」のチェーンネットワークの中でも独自の個性を有するブランド群「DISTINCTIVE SELECTION」に属し、「Your stay. Your story.」をコンセプトとして展開するホテルコンドミニアム型の宿泊施設。
 客室は全室オーシャンビューで、海はもちろん、左右ふたつの滑走路に飛行機が離発着する風景を一望できる。客室は爽やかで落ち着きのある木造ビーチハウスを連想させる白い木調の設えで、40~58㎡のツインルームから77~161㎡のスイートルームまで、全101室。
 最上階のルーフトップには、美ら海と青空に連なる「インフィニティプール」、屋外温泉スパを配置。宿泊客が無料で利用できる専用ラウンジ「スカイルーム」を備える。

カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 古刹と一体化した宿泊施設オープン
 カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京都港区)は、東京建物(東京都中央区)、宗教法人三津寺(大阪市中央区)と、寺院と一体化した「カンデオホテルズ大阪心斎橋」(大阪市中央区)を開業させる。
 同ホテルは、地下鉄御堂筋線「なんば」駅より徒歩5分に位置。4階部分がフロント、ロビー、レストラン、5~14階が客室、15階にはスカイスパ(露天風呂、内湯、サウナ)を配置する。
 同ホテルが建つ三津寺本堂は1808年に再建され、本尊の十一面観世音菩薩が中央に、脇には薬師如来・弘法大師など数多くの古仏が安置されている。同プロジェクト実施にあたり、三津寺、および地元「大阪ミナミ」にとって重要な本堂は、2度に渡る曳家工事を経て、ホテルと一体化した建物として再建する。
 同ホテルは、カンデオホテルズの「光り輝く」というコンセプトと、三津寺の本尊十一面観世音菩薩が放つ暖かな光を掛け合わせ、観光に来た人へのもてなしはもちろん、地域の人々をもてなし、歓迎し、ともに文化を作っていく「地域共創型ホテル」を目指す。
 今回の「三津寺ホテルプロジェクト」は、1933年に建てられた鉄筋コンクリート製庫裏の老朽化による建替えと、江戸時代の文化を残す本堂を次の100年に繋ぐことを目的にスタートした。
 同ホテルの標準客室面積は約24㎡。クラフトマンシップを感じる空間の客室を、浴室とトイレセパレートタイプのキング、ツイン、トリプルルームの3種類のバリエーションで用意する。
 「なんば」駅、「心斎橋」駅ともに5分圏内とアクセスが良く、目的に合わせて選択できるバラエティ豊かな客室を用意することで、ビジネス、レジャーなど様々な需要を期待している。また最上階には約55mからの眺望の露天風呂、内湯、水風呂、サウナを完備。最上階のスカイスパ・サウナには、最新スペックのSAWO(サヴォー)社オートロウリュサウナを導入した。
館内は、エントランス、ロビー、廊下、エレベーター内、随所に日本の匠の技術を生かしたデザインコンセプトで空間をトータルプロデュース。
 今後は、既存の「カンデオホテルズ大阪岸辺」、「カンデオホテルズ大阪なんば」、「ザ シンギュラリ ホテル & スカイスパ アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」とも共創し、多様な面を併せ持つ大阪の各エリアの良さを引き出せるホテルとして進化させていく。

「京王プラザホテル」47階全面改装
 京王プラザホテル(東京都新宿区)は、7月より本館47階の全面改装に着手。宿泊者が滞在中に寛げるスペースとして「SKY PLAZA IBASHO」を2024年3月中旬にオープンさせる。
 本館最上階の47階は地上170mに位置。1971年に日本初の超高層ホテルとして開業した当時は、展望室として多く利用者が訪れ、来場者数は開業後半年で100万人を超えた。
 同スペースは、デザインコンセプト「思い思いのスタイルで、思い思いに過ごす、あなたの居場所」に基づき、親しみや寛ぎを演出する空間デザイン。多くの植栽を配置して、柔らかいアースカラーを使用。広々とした空間は、6つのゾーンに分かれており、個人でもグループでも利用可能だ。

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