不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.06.05 10:38

アパホテル 滞在中のサービスに特化したアプリ開発 広島エリアに2棟同時建設も
システム大手と共同で限定クーポン配信
 アパホテル(東京都港区)は、ホテルシステム大手タップ(東京都江東区)とAPA Stay Here(滞在者専用アプリ)を共同開発した。
 同アプリは、既にリリースしているアパアプリとは一線を画し、ホテル滞在中のサービスに特化し、快適なホテル体験をサポートする。チェックイン時に発行されるQRコード等を読み取ることで、滞在中に利用可能だ。
 具多的な機能は、「滞在アプリ限定クーポンの配信」「チェックアウト時間の延長購入」「レストランの食券購入、食券QRコードの表示」「貸出備品の確認、貸出予約」「チャットボットの搭載」など。
 現在、「アパホテル&リゾート〈両国駅タワー〉」、「アパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉」でサービスを提供中で、近々「アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉」、「アパホテル&リゾート〈大阪梅田駅タワー〉」などリゾート大型施設を中心に随時導入していく予定だ。 
 アパホテルは、ネットワークとして全国最大級の725ホテル 11万1915室(建築・設計中、海外、FC、アパ直参画ホテルを含む)を展開。2010年4月にスタートした「SUMMIT 5(頂上戦略)」を継承し、2022年4月より新たな5カ年計画「AIM5 ~APA Innovative Movement」を始動させた。2027年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指している。
ドミナント戦略加速 5カ所1954室へ
 同社はまた、「アパホテル〈広島駅前新幹線口〉」「アパホテル〈広島駅前スタジアム口〉」の2ホテルを建設する。
 起工式に当たり、アパグループ社長兼CEOの元谷一志氏は「『今後アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉』の着工も控えており、現在運営中のホテルを含めると今後広島県内で展開するホテルは、5ホテル1954室となる。広島は中四国最大の都市であり観光名所も多く、コロナ前から欧米系外国人旅行者の多い地域でもあった為、今後も主要都市にはホテル展開をし、広島でのイニシアチブをとっていきたい」と話した。 
 「アパホテル〈広島駅前新幹線口〉」は、広島駅エリアでは第3棟目のホテルで、山陽新幹線・JR各線「広島」駅新幹線口より徒歩3分に位置。構造・規模は鉄骨造・地上14階建て、全294室、レストラン・大浴殿を併設する。 
 一方、「アパホテル〈広島駅前スタジアム口〉」は、広島駅エリアでは第4棟目のホテルで、同駅より徒歩4分、広島東洋カープ本拠地となる「MAZDA Zoom―Zoomスタジアム広島」へ徒歩5分のアクセスが可能となる好立地にある。構造・規模は鉄骨造・地上14階建て、全242室、レストラン・機械式駐車場を併設する。 
 広島県は、中四国地区最大の都市としてビジネス需要が旺盛で、国内の観光需要だけでなく、欧米圏からの訪日外国人にも人気が高く、現在、開発が進行中である「HIROSHIMA スタジアムパーク PROJECT」など、今後サッカーを含めたスポーツ、レジャーの更なる需要が見込めるエリアだ。
 広島市内で現在運営中の2棟・818室のホテルの稼働も好調であることから、今後の更なる集客を期待し、ホテル運営・人員効率の向上を踏まえたドミナント戦略により、交通の要所となる「広島駅」周辺を重点エリアと位置づけている。  広島市内では、現在運営中である「アパホテル〈広島駅前大橋〉」(全727室)、「アパホテル〈広島駅前〉」(全91室)の他、2024年には先の2棟のほか、2026年には「アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉」(全600室)の3ホテル1136室が開業予定で、全5ホテル・総客室数1954室となる。

IHGホテルズ&リゾーツ 札幌初の外資系ラグジュアリーオープン
 IHG ホテルズ&リゾーツ(日本・東京都港区)では、アクサ生命保険(東京都港区)と協業し、2025年秋に「インターコンチネンタル札幌」(北海道札幌市)を開業させる。札幌初の外資系ラグジュアリーホテルとして誕生する同ホテルは、IHGホテルズ&リゾーツのホテルとして北海道内で5軒目、インターコンチネンタルブランドとしては国内で11軒目となる。
 同ホテルは、アクサ生命が進める「アクサ札幌中島公園プロジェクト」の新たなビルの上層階(9階~14階)に誕生させるもの。2つのダイニング施設、ラウンジ、バー、ファンクションルーム、インドアプール、フィットネスジムに加え、42㎡のスタンダードから159㎡のスイートまで合計149室の客室を配置する予定だ。
   パブリックスペースには、水盤をあしらったフロントロビー、暖炉を設えたライブラリーラウンジ、ラウンジエリアと、3つの異なる表情をもつ空間がシームレスに広がる。また、ガラスカーテンウォール越しに豊平川を望む席とライブ感あふれるショーキッチンを擁する開放的なオールデイダイニング、カウンター席で料理人のパフォーマンスを見ながら味わう割烹スタイルの和食レストランも併設する。
 IHGホテルズ&リゾーツは、日本では、「インターコンチネンタル」、「キンプトン」、「ANAクラウンプラザ」、「ホリデイ・イン、ホリデイ・インエクスプレス」、「ホテルインディゴ」の6ブランドのもと、44軒のホテルを展開。今後も日本におけるビジネス展開に注力し、さらなるポートフォリオ拡大を目指していきたいという。

葉山うみのホテル プラスチック使用量削減
 シマダハウス(東京都渋谷区)が運営する葉山うみのホテル(神奈川県三浦郡)は、社会や環境に配慮した施設を目指しているという。 
 例えば、「プラスチック使用料の削減」として、客室に入れていたペットボトルを2023年5月より廃止し、年間1万6000本の削減を目指すことで、プラスチックの使用量を削減する。
   「環境に配慮した素材製品のアメニティ」では、プラスチックの原材料と「もみ殻」を配合し、プラスチックを40%削減した環境に優しいアメニティを使用。「紙」のアメニティ包装を取り入れることにより、プラスチックの使用量を35%削減しているという。
   また、部屋には浄水を入れた貸し出し可能なガラスのボトルを準備しており、利用者自身でウォーターサーバーにて水を補充できる仕組みを導入。もちろん、マイボトルへの給水も可能だ。
 環境への配慮と使い捨てを減らすための取り組みとして、客室にアメニティを置かず、フロント前にアメニティーコーナーを設置した。
 同ホテルは、“うみにあいにいく”をコンセプトにしたライフスタイル型リゾートホテル。美しい水平線を一望できる客室と、グループ利用に人気のBunk roomと呼ばれるドミトリーの両方の魅力を兼ね備え、最上階には人口温泉Horizon Onsenを用意。1階のSANDBARは、宿泊者以外も利用可能で、地元の食材を使用した食事や、ボトルビールやオリジナルカクテルも用意している。

チョイスホテルズジャパン 本を揃えたオープンスペース開設
 チョイスホテルズジャパン(東京都中央区)ではこのほど、「コンフォートホテル和歌山」(和歌山県和歌山市)に無料のオープンスペース「Comfort Library Cafe(コンフォートライブラリーカフェ)」をオープンさせた。
 同ホテルは、JR「和歌山」駅より徒歩約2分の場所に位置、地上12階建て、全152室。2015年に開業以来、和歌山観光や出張など旅の拠点として多くの需要を取り込んでいる。
 今回オープンした「Comfort Library Cafe」は、全国45カ所のコンフォートホテルに展開されている宿泊者無料のオープンスペース。これまで主に朝食会場として使っていたラウンジスペースを改装したもの。
 同スペースは、Wi―Fiやコンセント、ブックディレクターが選書した100冊以上の本を備える。ボックス席やカウンター席など、様々なタイプの席を用意し、気分にあわせて自由に過ごすことができる。
 滞在中に少しでもその地域の魅力が感じられるよう、伝統工芸や名産品のディスプレイを用いて、地域らしさを表現したデザインを採用。同スペースは、江戸時代から受け継がれる「紀州高野組子細工」をテーマにデザイン。南紀白浜を思わせるブルーや、和歌山をイメージしたオレンジが、和歌山らしさを演出した。
 チョイスホテルズジャパンは、全国各地で「コンフォート」ブランドのホテルを展開。ブランドコンセプトは「Color your Journey. 旅に、実りを。」。導入が進んでいる「Comfort Library Cafe」は、プロが選書した地域にまつわる本を100冊以上用意している。

日本ホテル リモート接遇サービス
 日本ホテル(東京都豊島区)では、JR「高円寺」駅直結の「JR東日本ホテルメッツ 高円寺」を7月12日にリニューアルオープンさせる。 
 同ホテルは、JR中央・総武線で「新宿」駅より約9分に位置。リニューアルに伴い、個別空調設備を一新し、テレワーク利用者向けの客室を新設。また、セルフチェックイン機を活用したリモート接遇サービスを導入し、利用者へスムーズなチェックインを提供する。
   内装デザインは、中央線文化の発信が盛んだった70年代に注目し、内装デザインは70年代インテリアを現代風にアレンジした「NEO ‘70s INTERIOR」を採用した。特徴的な幾何学模様のデザインと心を落ち着かせるアースカラーで穏やかな空間を演出する。
   セルフチェックイン機を活用したリモート接遇サービスを導入する。宿泊者自身のペースでチェックイン&チェックアウトの手続きを行うことができ、操作や困りごとがあれば遠隔地よりスタッフがモニター越しにサポートする。
   ビジネスパーソンに嬉しいテレワークに特化した客室タイプ「Biz style」を8室新設。快適なビジネス環境を提供するための備品を揃える。

PAGE TOPへ