不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.04.24 10:21

カトープレジャーグループ 高級旅館「ふふ」軽井沢に2棟開業 2023年冬に
 カトープレジャーグループ(東京都港区)は2023年冬に、「ふふ」ブランド7施設目となる「ふふ 軽井沢-陽光の風-(ようこうのかぜ)」、8施設目となる「ふふ 旧軽井沢-静養の森-(せいようのもり)」の同時オープンを予定している。
 同ブランドは、2007年に熱海で誕生して以来、河口湖、奈良、日光、京都、箱根と日本トップクラスの観光地に開業を続けてきたスモールラグジュアリーリゾート。
 「ふふ 軽井沢-陽光の風-」は、雄大な浅間山を望むナチュラルリゾート。グリーンがあふれ、明るい陽光が差し込む客室では、館内に居ながら軽井沢の自然を感じることができる。一方、「ふふ 旧軽井沢-静養の森-」は雲場池のほとりにある「大人」の為のリゾート。心地よい風が通り抜け、木洩れ日がゆれ動く軽井沢の森にひっそりとたたずみ、静かで落ち着いた時間を提供する。
 「ふふ 軽井沢-陽光の風-」の特徴は、全室でカラートーンの異なる温泉付きの部屋。アクセントとして明るいビタミンカラーをソファや壁面にあしらっている。食事は、鮮度が高い、信州の食材とフレンチの融合を堪能するジャパニーズフレンチ。四季折々の地の味わいをフランス料理の技法で仕上げることで、優雅な食事のひとときを提供する。
 「ふふ 旧軽井沢-静養の森-」では、木々を感じさせるデザインやマテリアル、薪ストーブのゆれる炎、床に敷き込まれた絨毯がシックで落ち着いた大人の別荘空間を演出する。食事は、新鮮な信州野菜をはじめ、信州牛や信州ポーク、季節の果物などを使った信州日本料理を提供。日々厳選した食材を使い、料理人が目の前で焼き上げる特別な鉄板焼きも用意する。
 立地、客室、料理、リラクゼーションメニューが異なる2つの「ふふ」が軽井沢に同時に誕生することで、個々の施設での楽しみ方だけでなく、2つの「ふふ」に連泊して体験できる魅力的な滞在を提案していく。 

アパ 「静岡」駅前に開発用地取得 2025年3月に400室規模建設へ
 アパホテルネットワークとして721ホテル11万901室を展開するアパグループ(東京都港区)は静岡県「静岡」駅前にホテル開発用地を取得した。
 この案件は、東海道新幹線、東海道本線「静岡」駅より徒歩5分に位置する。「静岡駅」周辺では、2019年3月に開業した「アパホテル〈静岡駅北〉」(全269室)が営業中だが、コロナ禍においても安定した稼働を維持していたこと、また、将来に向けて更なる需要の取り込みを期待して、今回の取得に至ったという。
 同案件は「アパホテル〈静岡駅前〉」(全418室)として、2025年3月の開業を目指す。今回の計画には大浴場・露天風呂を備え付け、ビジネスだけでなく、レジャーやインバウンド需要にも対応していく。
 静岡県内では、静岡市の他、浜松市で営業中の「アパホテル〈浜松駅南〉」(全177室)、富士市で営業中の「アパホテル〈富士中央〉」(全163室)を含めた3エリアでアパホテルを展開している。
 今後も全国的に需要が見込めるエリアにおいては、ホテル運営・人員効率の向上を踏まえたドミナント戦略を積極的に行いながら、アパホテルネットワークの拡充を強化していく。
   同グループでは、2010年4月にスタートした「SUMMIT5(頂上戦略)」を継承し、2022年4月より新たな5ヶ年計画「AIM5~APA Innovative Movement」を始動。アフターコロナにおけるニーズの変化やDX化の波を捉えながら、国内で圧倒的なナンバーワンホテルチェーンとなるべく、2027年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指す。
 
都シティ大阪本町 客室全フロアにウォーターサーバー プラごみ削減策の1つで
 「都シティ 大阪本町」(大阪府大阪市)では4月より、プラスチックごみの削減を目的に、客室でのペットボトル入りミネラルウォーターの提供を廃止。客室全フロアにウォーターサーバーを設置、全客室に再生樹脂使用のウォーターボトルを用意した。
 また、使い捨てプラスチック容器削減のため大阪府が推進している「持ち歩こうマイボトル」の活動に賛同し、オリジナルマイボトルを販売。マイボトルの利用啓発を推進する。
 同ホテルは、スーペリアツイン183室、ワイドビューコーナーツイン7室など、全308室。ボタニカルをモチーフにホテル全体に天然木や緑を多用した空間が特徴。全ての客室に風と自然光がさす大きな窓とバルコニー、洗い場付きの浴室、オリジナルベッドやナノイーを設える。
 同ホテルは、環境に配慮した運営に注力。歯ブラシ等のアメニティやストローなど使い捨てプラスチック製品は環境負荷の少ないバイオマスプラスチック製のものを使用。今回のウォーターサーバー設置に伴い、ペットボトル入りミネラルウォーターの客室設置を廃止し、プラスチックごみ削減を進めていく。
 また、ホテルスタッフ全員にオリジナルマイボトルを配付し、マイボトルの持参を推奨しており、施設全体でプラスチックごみの削減に取り組んでいる。

FIKA 人材不足解消支援で新サービス タイミーと提携で
 外国人旅行向け宿泊施設の運営や空間プロデュースを行うFIKA(東京都新宿区、フィーカ)と、スキマバイトサービス「タイミー」を提供するタイミー(東京都港区)は、業界・職種・年齢などの境界を越えた「多様な働き方」の選択肢を広げると共に、コロナ禍でホテル業界が抱える人材不足の課題解決に向けて連携する。
 2023年1月の訪日外国人旅行客数は約149万7300人と2019年比で55・7%まで回復し、前年同月比84倍に増加。本格的なインバウンド需要の回復が予想されている。こうした中、ホテル業界ではサービス・観光業界の人手不足が課題となっている。コロナ禍の度重なる行動制限と訪日外国人旅行客の受け入れ停止が続き、離職者が増加したからだ。
   そして今回のインバウンド需要回復に伴い、2023年1月に1万社超へ実施された調査では「旅館・ホテル業」の77・8%の企業が「正社員の人手が足りない」、81・1%が「アルバイトなど非正規社員が足りない」と課題を感じているという。
 そこで、スキマ時間に「経験・挑戦してみたい仕事」を最短1時間から気軽に体験でき、さまざまな業界でのスキル・経験を獲得できる「タイミー」を通して働き手の人生の可能性を広げるとともに、サービス業界の慢性的な人手不足の課題解消を目指し、両社は連携することとなった。
 両社連携の下、「未経験の人でも簡単に、新たな仕事の一歩を踏み出せる」ように人材の送り出し・受け入れ対応を行っていく予定。例えば、教育動画やマニュアルの充実や、受け入れ体制を整えていく。さらに、働き手のサービスやホステル業界での経験値に合わせた段階的な業務の依頼や、新たなスキルを獲得する機会の提供、リピートワーカーに向けたスキルアッププログラムなどを計画。専門的なスキルを持った人材を育成しホテル業界の人手不足を解消するとともに、働き手のキャリア形成に繋げることを目指す。
 FIKAでは現在、東京(神楽坂、新宿)、長野、福岡の4店舗のホステル「UNPLAN(アンプラン)」を運営している。

クジラ 「SEKAI HOTEL」3号店 高岡にオープン
 クジラ(大阪府大阪市)が開発・運営している「SEKAI HOTEL(セカイホテル)」では、3号店となる「SEKAI HOTEL Takaoka」(富山県高岡市)をオープンさせた。
 JR「高岡」駅より徒歩約4分に位置する。同ホテルは、「青のまち、高岡」を存分に楽しんでもらうために「やわやわブルー」を合言葉に掲げた。ホテルデザインには至る所に優しい青、柔らかい青を設えているのが特徴。チェックインの際には、全31色からなる青のカタログから好みの青を選んでもらう。 選んだ青にちなんだ観光スポットを紹介するカードを受け取る仕組みだ。
 同ブランドは、まちに分散する客室に宿泊し、夕食・朝食会場や大浴場を周辺地域の商店と連携することで、まち全体をホテル化するというコンセプト。「旅先の日常に飛び込もう」を掲げ、有名観光地ではない地域に展開することで、空き家の再利用、地域経済への貢献などの観点から注目されている。

ルートインホテルズが長浜に別館
 総合ホテルチェーン「ルートインホテルズ」を運営するルートインジャパン(東京都品川区)では、滋賀県長浜市に「ホテルルートイン長浜インター別館 Grand Annex」を開業させた。
 北陸自動車道の長浜IC隣接し、無料の平面駐車場を完備する。宿泊者へはバイキング朝食無料、男女それぞれ1階に大浴場を用意する。
 今回増築OPENとなる「Grand Annex(別館)」は、全室コンフォートルーム仕様で、ルームシアターが無料で視聴可能。コンフォートシングル、コンフォートダブル、コンフォートツイン、デラックスツイン、バリアフリールームなど多様な客室を備え、ビジネスから観光、帰省など、幅広いニーズを期待している。
   ルートインホテルズでは、ライフシーンに寄り添う個性豊かな4つのホテルブランド「ホテルルートイン」「ルートイングランティア」「グランヴィリオホテル」「アークホテル」とゴルフ場を全国に展開している。

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