不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.04.10 10:25

ワシントンホテル 「快眠」テーマに築20年以上の施設リニューアル ”ワシントンプラザ”復活も
 ワシントンホテル(名古屋市)ではこのほど、築20年以上の全176室の「R&Bホテル上野広小路」(東京都台東区)をリニューアルオープンさせた。
 今回のリニューアルでは、客室の内装デザインを刷新したほか、広い天板のワイドデスクを設置するなど、仕事にも適したレイアウトへの改善を実施。また、ファミリーなど複数名での利用が可能なツインルームや、R&Bでは初となるコネクティングルームを新設し、使い勝手の良さの向上を図った。 
 「快眠(=気持ちよく眠ること)」をはじめとして、滞在中に快適な時間や空間を提供するため、睡眠専門家からのアドバイスを受け、身体への負担を軽減し熟睡をサポートする「エアウィーヴ」社のマットレスを全客室へ導入。睡眠理論に沿った「快眠」のこだわりを、寝具や設備・備品などで提供する。 
 朝食は、毎朝ホテルスタッフが焼き上げる焼きたてパンを中心に、サラダや水出しコーヒー、モーニングカレーなどをバイキング形式で用意する。 
 ロビーには、人気の飲食店や観光地のほか、現地スタッフがピックアップした地元ならではのおすすめ店舗をマップ化した観光案内板を新たに設置した。
   客室は、シンプルなデザインの中にも機能性を重視し、利用目的によって選べる各部屋タイプを用意。シングルルームでは、110センチ幅のベッドと、広い天板のワイドデスクを設置。ツインルームは、バスルームとトイレが独立したセパレートタイプのツインを用意。ベッドは動かすことも可能だ。コネクティングルームは、ツインルームとシングルルームの2部屋を内ドアでつないだ客室で、40インチのテレビで動画配信サービスが視聴可能。
 「快眠」を提供するため、寝返りが打ちやすく、優れた体圧分散で身体に負担がかかりにくい「エアウィーヴ」社のマットレスを全客室に導入。4種の形状と2種の高さの計8通りから、自身に最適な枕を選択可能にした。
 浴室には、ウルトラファインバブル(0・0001mmの超微細気泡)が発生し、肌の表面温度が上がりやすく、良質な睡眠につながる体温調整を助ける、シャワーヘッド「ボリーナ」を全室に導入した。  同社はまた、3月1日に全259室の「札幌ワシントンホテルプラザ」(北海道札幌市)を新規開業させている。
 同ホテルは、将来の北海道新幹線延伸や駅前再開発により、一層の利便性向上が期待されるJR札幌駅から徒歩約2分に位置する。
 同社は近年、「R&Bホテル」ブランドを中心に出店してきたが、同ホテルは駅前立地を活かして、ビジネスユースのみならず、観光目的で訪れる幅広い利用者のニーズに対応するホテルとして、22年ぶりに「ワシントンホテルプラザ」ブランドでの開業となる。
 現在全国でワシントンホテルプラザ、R&Bホテルを合計43施設運営しており、札幌市での出店は「R&Bホテル札幌北3西2」に次ぎ2施設目となる。
 ホテルのデザインコンセプトは「北海道の空気を感じる心地よいくつろぎの空間」。利用者に北海道の豊かな大地の空気感を感じてもらえるような空間であると同時に、旅先の慌ただしさから抜け出し、安らぎを感じてもらえる様なデザインをイメージした。
 
からくさホテルズが東京で3棟目
 からくさホテルズ(東京都中央区)は、東京で3軒目、全国で7軒目となる「からくさホテルカラーズ東京八重洲」(東京都中央区)を3月31日に開業させた。
 同ホテルは、JR「東京」駅八重洲中央口から徒歩約6分に位置。日本最大級のバスターミナルも至近で日本旅行の拠点となる立地。また、老舗が軒を連ねる日本橋へは徒歩圏内にある。
 地上16階の建物には、21㎡のダブル、ツイン、トリプルルームの他、30㎡以上の小上がりのワイドツインやフォース、洗濯乾燥機やプロジェクターを備えた部屋、大きな窓からシティビューを望める部屋など全95室を擁する。更に、隣り合う客室を内扉でつなぎ、最大6名様まで利用可能な人気のコネクティングルームも52室備える。
 ホテル2階のラウンジは、朝食会場だけでなく、バスや新幹線の待ち時間に自由に利用できる空間とし、バータイムも営業する。全館無料Wi-Fi接続、ランドリーコーナーも備え、長期滞在も可能だ。
 同ホテルの開業にあわせて、全国のからくさホテルのフロントスタッフの制服を順次リニューアル。「『機能性』=着脱可能で動きやすい」、「『多様性』=ジャケット」、インナーの色や形、組み合わせを可能な範囲で自由に選ぶことができ、男女兼用でボトムスはパンツのジェンダーレス。「『カジュアル』=観光目的の海外ゲストが多いからくさホテルはフレンドリーさが特徴」など、「からくさホテル」のブランドを表現した制服に変えている。

東急グループ 「ニセコアルペン」建替えへ
 東急不動産(東京都渋谷区)と東急リゾーツ&ステイ(同)は「Value up NISEKO2030」プロジェクト第2弾の取り組みとして、北海道倶知安町の「ホテルニセコアルペン」で、ホテルコンドミニアムへの建替を行う。
 同施設は、「Value up NISEKO 2030」プロジェクト第1弾として刷新する最新型ゴンドラの目前であり、ゲレンデに直接アクセスできるニセコNo.1立地のホテルコンドミニアムとして生まれ変わることとなった。それに伴い建物解体のため現在のホテルニセコアルペンは2023年3月31日で営業を終了。ホテルコンドミニアムの開業は2026年冬を予定している。
 「ホテルニセコアルペン」は1986年の開業以来、スキー場の中核ホテルとして利用されてきた。近年は一部客室の改修や設備更新等を都度実施しており、今後のエリア価値向上に向けた施設の大規模改修含め検討してきたが、各種調査及び施設の老朽化状況等を踏まえた結果、建替える方針となったもの。 今回の建替えによってリゾートコアに位置するスキー場の中核施設として滞在の魅力向上に寄与するとともに、オールシーズン型国際リゾートを目指す。建替後の施設は100室以上規模のホテルコンドミニアムとなる計画だ。

鶴雅リゾート デザイン性の高い客室開設
 鶴雅ホールディングス(北海道釧路市)の運営会社である鶴雅リゾート(同)は、北海道釧路市阿寒湖温泉にある「あかん湖 鶴雅ウイングス」で、「ふたり旅」や「小人数」といった個人型旅行ニーズを背景に、阿寒湖の大自然に身を委ねながら滞在を愉しむ客室空間の提供をコンセプトととした2つの異なるデザインの和洋室タイプを新設。
 同社はより「個人型旅行」のニーズの重要性に着目。旅行とライフスタイルを同時に充実させられる、新たな旅のスタイルで愉しむ客室づくりを想定したプロジェクトを発足させた。2021年12月、阿寒湖の大自然を存分に満喫できるワーケーションの環境を備えた「滞在型アクティビティリゾート」をデザインコンセプトにした「湖側デラックス和洋室」。2022年12月には、「自然と共生するアイヌの暮らし」をテーマにした「湖側ユーカラ和洋室」を新設した。
 「湖側ユーカラ和洋室」は、「阿寒湖アイヌコタンの自然と生きる」をテーマにした阿寒湖の大パノラマを臨む客室。中央の格子は阿寒の木々が立ち並ぶ姿を、あえて木の自然な風合いを残した床や家具は阿寒の自然の大胆さを表現。北海道の代表木材のひとつであるナラを床や家具の仕上げとして使用した。
 木材は節や色むらなど自然の風合いをあえて残し、またベッドルームの床材や壁の表面にある凹凸は、人の手作業によって造られた空間を演出している。

西武・プリンスホテル ブランディング新戦略展開
 西武・プリンスホテルズワールドワイド(東京都豊島区)は、2023年春より全国で運営しているプリンスホテルにて、「そこでしかできない特別な体験」を用意し、その新たな体験価値を広く伝えていくブランディング新戦略を展開している。
 同ホテルチェーンならではの立地の良さを「プリンスホテルだからこそお客さまに提供できる価値」として、ただ眺めるだけではない、「本物の絶景体験」を宿泊客に届けられるホテルへと昇華させていく考えだ。
 同社はコロナ禍を経て、自分たちが提供できる価値は何かを、全国のスタッフとともに徹底的に議論してきたという。その結果、「プリンスホテルが持つ最大の強みは、100年を超える歴史を持ち、全国各地の一等地に早くから進出していること。だからこそプリンスホテルだけが提供できる『本物の絶景』が全国各地にあること」だとの結論に至ったという。

東横イン 「東横INN羽田空港Ⅱ」開業
 東横イン(東京都大田区)ではこのほど、ブランドコンセプトである「全国ネットワークの基地ホテル」を体現するデザインを導入した「東横INN羽田空港2.」をリニューアルオープンさせた。
 同社は、2022年7月にリブランディングを宣言し、ブランドコンセプトとして「全国ネットワークの基地ホテル」を掲げ、時代に合わせてブランドを進化させていくことを発表。「羽田空港2.」のリニューアルに際し、ブランドコンセプトを体現するデザインを開発、導入したもの。
 同社は、「全国ネットワークの基地ホテル」をコンセプトに、1都1道2府42県に日本一の客室数を展開するビジネスホテルチェーン。

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