不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.02.20 10:11

SQUEEZE×東京建物 遠隔接客サービスを採用した「Minn」京都に 3月10日オープン
 SQUEEZE(東京都港区)では、東京建物(東京都中央区)との協業で、京都市中京区に「Minn 二条城」を3月10日に開業させる。SQUEEZEが運営を行う「Minn」ブランドとしては京都府には初進出、全国では19棟目となる。
 同ホテルは、地下鉄東西線「二条城前」駅徒歩約5分に位置。町家棟ホテル・木造瓦葺2階建て、庭園棟ホテル・鉄骨造陸根3階建て。客室数全21室。
 歴史的な京町家を保存・再生した「町家棟」と、伝統を表現しつつ増築した「庭園棟」の2棟によって構成されている。外観や町家棟の宿泊者専用ラウンジは存分に歴史を感じられるような設えとしつつ、スマートフォン一つで手軽に入退館ができるシステムや、多言語対応が可能な海外のオペレーターとの通話システムの導入。国内外のゲストにとっての「煩わしさ」や「不安」を取り除き、快適な体験を提供する。 
 「古風さ」と「新しさ」が融合した施設となっており、国内からの宿泊者はもちろん、水際対策の緩和を機に今後増加が見込まれるインバウンドの需要獲得を見込む。「Minn」ブランドでは、遠隔接客サービスにより、複数のホテルのフロント業務やマーケティング業務を遠隔で一元管理している。現地のスタッフは最小限としながらも、国外の運営センターに在籍するクラウドコンシェルジュが24時間365日オンライン上で予約受付やチェックイン・アウトなどをサポートできる仕組み。利用客の快適性向上はもちろん、日中はカンボジア、夜間はアメリカなどの運営センターが対応することにより、働き手の夜間・長時間労働の防止にもつなげている。 
 また、チェックインはQRコードの読み込みなどでスマートフォンから手軽にでき、部屋への入室もチェックイン時にスマートフォンに表示されるパスワードの入力だけで可能だ。
 同ホテルは、東京建物とSQUEEZEが協働して取り組むホテルとしては3物件目となる。これまでに「Minn 上野」(2020年8月開業)、「Minn 金沢」(2023年2月開業)で連携しており、先般開業した「Minn 金沢」では、「Minn 二条城」に先駆けて環境に配慮したアメニティを活用。さらに、1階のスペースをイベント用に貸し出しており、今後は環境問題をはじめ多様な活動に取り組んでいる地元団体や企業、個人のイベントやワークショップを誘致したいという。 
 「Minn 二条城」の開業を機に、両社はより一層ホスピタリティ分野におけるDXやサステナビリティの推進に関してともに知見を深め、情報やノウハウの共有によってさらなる相乗効果と付加価値を生み出していく計画だ。

サッポロ不動産開発 「ホテルクラビーサッポロ」を改装 アコー”Mギャラリー”ブランドに
 フランス・パリを拠点とする世界最大級のホスピタリティグループ・アコー(日本法人・東京港区)とサッポロ不動産開発は、「ホテルクラビーサッポロ」を改装後、2024年冬に「ホテル創成札幌 Mギャラリー」としてリブランドオープンすることを目指し、ホテルマネジメント契約を締結した。
 「M ギャラリー」ボランドは、アコーグループのアッパースケールホテルブランドで、世界を発見するストーリーを持つブティックホテルコレクションとして、世界32か国に110のホテルを展開している。各ホテルその土地に由来するそこにしかないストーリーを持ち、「Mギャラリー」では世界中の様々な唯一無二な体験を発見することができるという。
 同ホテルは、JR「札幌」駅下車徒歩約15分に位置。ホテルの目の前には北海道のビールづくりを支えた工場跡「サッポロファクトリー」があり、現在はショッピングモール、オフィス、映画館、博物館などが含まれている複合施設になっている。周辺エリアには、永山記念公園、さっぽろテレビ塔、そして人気のサッポロビール博物館などの観光スポットも立地する。
 地域のランドマークとなり新たに誕生する同ホテルは、開拓使の「フロンティアスピリット」と北海道の自然を取り入れて、ここでしか味わえない魅力と特別な時間を宿泊客に提供していきたいという。
 同ホテルは118の客室、レストラン、フィットネスセンター、ラウンジなどを設置する。
 アコーは、40を超えるラグジュアリー、プレミアム、ミッドスケール、エコノミーのホテルブランド、エンターテインメントやナイトライフの会場、レストランとバー、プライベートレジデンス、シェア宿泊施設、コンシェルジュサービス、コワーキングスペースなどを展開する。
 一方、サッポロ不動産開発は、1988年に設立されて以来、サッポログループとゆかりの深い恵比寿・札幌を中心に事業を展開。サッポログループのふたつの祖業の地である札幌・恵比寿で「サッポロファクトリー」・「サッポロガーデンパーク」「恵比寿ガーデンプレイス」を運営している。

ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ 「ロイヤルパーク キャンバス」福岡2店目
 三菱地所グループのロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(東京都千代田区)は、福岡県で2店舗目の出店となる「ザ ロイヤルパーク キャンバス 福岡中洲」を8月4日に開業させる。
 同ホテルは、敷地面積1834・84㎡、ホテル延床面積1万983・02㎡、鉄骨造、地上14階建て、客室255室。レストラン、キャンバスラウンジ、大浴場、サウナ、湯上りラウンジ、ルーフトップガーデンなどを併設する。福岡空港から福岡市地下鉄で4駅、「博多」駅からは2駅に位置。九州随一の繁華街・中洲エリアにありながら、ホテル周辺はリバーサイドならではの落ち着きを感じる立地。森の中にいるかのように感じるルーフトップガーデンをはじめ、木々に囲まれるキャンバスラウンジや九州の渓谷をイメージした大浴場、「自然」や「文化」をテーマにした客室を用意する。
 木々に囲まれるキャンバスラウンジは、コーヒーを飲んだり仕事をしたりと、宿泊ゲストだけでなく、外来ゲストも自由に利用可能。
 3階のルーフトップガーデンは九州の森をイメージ。湯上りラウンジで提供するドリンクで、森の中で涼むような心地よい時間を提供する。
 18・5~89・2㎡の全255室の客室は、「自然」や「文化」をテーマにしたデザインで、さまざまなタイプを用意した。

ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ 「炎症性腸疾患」患者向けプロジェクト
 ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ(東京都港区)では2月15日より、IBD(炎症性腸疾患)への社会理解の向上を目指す「I know IBDプロジェクト」に賛同し、国内62ヵ所のグループホテルで、IBD患者に共用トイレの貸出しを行うこととなった。また、IBD患者へ、「IBD患者様用アメニティ」と、朝食ビュッフェを安心して楽しんでもらうため「朝食テイクアウトサービス」の提供を開始した。
 IBDは主に潰瘍性大腸炎とクローン病を指し、現時点では完治につながる治療法がない。下痢や腹痛が主な症状であるため、トイレの回数の急増や、細かい食事への気遣いが必要となるほか、行動範囲や、対人関係が制限されることが、患者様の心理的ストレス、生活の質の低下へと繋がり、人生そのものに大きな影響を与える病だという。 
 同社は、企業理念である「街と共に、お客様の 人生をより楽しく、より豊かに」に基づき、サステナブルな社会の実現に取り組んでいる。運営しているホテルを起点として、人々が暮らしやすい街づくりに寄与することを目指し、このたびの活動となったもの。
 同社は、「雨庵 金沢」「ザ・スクエアホテル」「ホテル・アンドルームス」「ロワジール」「ロイヤルパインズホテル浦和」「チサン」など17のホテルブランドを有し、国内64カ所、海外1カ所において、9677室のホテル宿泊部門および売店部門・料飲部門・大浴場・スパの運営、フランチャイズ運営などの事業を展開している。

アパホテル リラックス空間提供
 アパホテル(東京都港区)では、独自技術でリラックス空間を作り出すDENBA JAPAN(東京都千代田区)とコラボレーションした新プラン「グッドスリーププラン」をスタートさせた。
 このプランは、「アパホテル&リゾート〈大阪梅田駅タワー〉」をはじめ4ホテルで展開する。DENBA JAPANが世界45ヶ国で特許を取得した「空間電位を利用した鮮度保持装置」は、DENBA技術で電位空間を発生させる独自技術。もともと食材の保存期間を長持ちさせるために開発し、海上輸送のコンテナから家庭用冷蔵庫までコールドチェーン全体に使われている技術をヒト用へ応用し、ヘルスケア、医療業界、美容業界から注目されているという。

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