不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.01.23 10:34

リソル不動産 1カ月以上の貸別荘提供サービス開始 ロングステイ需要を開拓
 リソルグループ(東京都新宿区)のリソル不動産では、貸別荘「スイートヴィラ」シリーズの拡大を積極的に展開。このほど1ヶ月以上の滞在専用物件を「SUITE VILLA 三十日(みそか)」シリーズとして販売を開始した。
 同商品は1カ月以上の滞在専用の貸別荘で、保養、避暑や避寒、リフレッシュ休暇などはもちろん、2拠点生活や、別荘の購入、移住検討者など、リゾート暮らしを試すトライアルも可能な別荘となる。
 別荘地の専門家「ステイコンシェルジュ」がプランニングを手伝うのが特長。利用客の要望に沿って「好きな土地での暮らしを実体験」できるロングステイ仕様の貸別荘での別荘ライフをサポートする。他の「スイートヴィラ」シリーズと異なり契約形態は定期借家契約となる。 
 同シリーズは関東周辺のリゾート地で展開しているため、滞在地の選択肢が豊富。憧れの別荘地「軽井沢」から、温泉を楽しめる「熱海」、山麓のリゾート「那須」・「伊豆高原」、富士山を望む「河口湖」・「山中湖」など幅広いエリアで展開。また施設もヴィラやデザイナーズハウス、ログハウス、リゾートマンションタイプ、ペット歓迎のものまで多岐に渡る。
 密を避ける傾向や休暇の分散長期化、ワーケーションなどで貸別荘需要が高まる中、同社では、別荘所有オーナーに開業から運営・集客をワンストップで行う仕組みを提案し、多様なスタイルの貸別荘の新規開拓を推進している。同時に、様々な宿泊ニーズに対応しながら新しい別荘の過ごし方を提案し、リソルグループでは今後も「リソルステイ事業」の強化を図っていきたいという。 
 同社では、「『暮らす』ように『泊まる』」滞在を楽しむ旅のスタイルを「リソルステイ」と名付け、施設拡大を図っている。 
 「リソルステイ」では自社施設の運営だけでなく、利用頻度の低い別荘オーナーと提携し、開業準備から運営・管理、集客に至る業務をワンストップで代行することで、別荘のホテル化を実現。別荘の有効活用による収益化で空き家化を防ぎ、別荘地のサステナビリティ向上につなげていく。運営室数は全国で56室となる。

CCC×リッチモンドホテル 「SHARE LOUNGE」宿泊施設に
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(東京都渋谷区、CCC)では、アールエヌティーホテルズ(東京都世田谷区)が、「リッチモンドホテルズ」初の体験型ホテルとしてリニューアルした「リッチモンドホテルプレミア東京押上」(東京都墨田区)で、ホテル初出店となる「SHARE LOUNGE 押上」を12月27日にオープンさせた。
 同ホテルは「押上」駅より徒歩1分に位置。総客室数260室、地上13階建て、延べ床面積1万1423㎡。
 同ホテルではCCCグループとして初めてホテル客室内の家電や本、アートのセレクト、共有部のアートディレクション、ブックディレクションなど、ホテルのワンフロアの空間デザインを手がけた。
「SHARE LOUNGE」はシェアオフィスの利便性とラウンジの居心地の良さを備え、カフェとしてもオフィスとしても、思い思いの時間を提要する空間。国内で18店舗目となる「SHARE LOUNGE」である「SHARE LOUNGE 押上」は、ホテル初出店の「SHARE LOUNGE」となる。宿泊者が旅のはじまりに計画を立てたり、旅の途中にひと息ついたり、旅を振り返る時間として、また、周辺住民がカフェやオフィス、憩いの場として利用できる。
 「SHARE LOUNGE」と同じ5階に入る「Sizzler」の料理を「SHARE LOUNGE」に持ち込むことも可能だ。
 「SHARE LOUNGE 押上」は、ホテルの宿泊利用者だけでなく、周辺住民のコミュニティの場となるよう、イベントを開催していく予定。
 CCCグループがホテルワンフロア全体の空間デザインを行ったのは、13階「コンセプトフロア」。「Club 『Culture”』」をコンセプトに、新たな文化と出会い、探求し、楽しむ時間を提供できるよう「BOOK」、「映像」、「ゲーム」、「JAPAN」と各部屋それぞれにテーマを設定。そのコンセプトルームは、本や家電などCCCグループの強みを活かしデザインを施した。また、廊下など共有部もアートディレクションし、フロア全体で「カルチャー」を体現し、「体験し、楽しむ」ホテルステイを提案する。

ENJOY TRUST 「静寂を味わう」グランピングオープン
 デザイン事業はじめ、マーケティング、飲食事業を展開するENJOY TRUST(大阪府大阪市)では、兵庫県加東市で、静寂を味わうグランピングをテーマとした「GLAMPCABIN ~東条湖・丹波篠山~」を2023年春にオープンさせる。コンテナハウスを宿泊施設として運営するタイプのグランピング施設は、関西初となるという。
 3種5棟の独立型のキャビンからなる同施設は、グランピングよりさらに快適なグランキャビンという新たなスタイルを提案する。 全室がサンルームと、森の天然水を使った客室露天風呂付きのプライベート空間が特徴。屋外に設置予定の星空テラスでは、コーヒーを飲んだりマシュマロを焼いたり、思い思いの過ごし方をすることも可能だ。過ごし方によっては、プチ田舎暮らし体験のような楽しみ方もできる。
 合計5棟のキャビンは3つのコンセプトに分かれており、部屋の雰囲気も違ったものが楽しめる。中でも、ハーブテラスキャビンは、生活の木(東京都渋谷区)プロデュースのハーブ園があり、手作りでハーブティーなどを楽しめる。
 食事は、大阪・北堀江の名店「肉割烹 ASATSUYU」が監修する地産の素材を中心とした選べるコース料理。肉割烹のプロが監修する「大正七年創業 繁本精肉店」直卸の三田和牛や丹波地鶏をはじめ、兵庫県産の魚介や有機野菜を贅沢に使用し「選べる3コース」を用意する。

大江戸温泉物語H&R 「TAOYA日光霧降」リブランド
 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京都中央区)では、「大江戸温泉物語 日光霧降」(栃木県日光市)を2023年4月10日に「TAOYA日光霧降」としてリブランドオープンさせる。
 同ブランドは、2019年4月、同社の新しい取り組みとして誕生した温泉リゾートホテルブランド。第1号ホテルである「TAOYA志摩」に次いで、同ホテルは第2号で関東初出店となる。
 同ホテルは、JR「日光」駅下車。同ブランドは同社の従来の展開に対し、「ゆったりと、たおやかに」をコンセプトとする。非日常のひと時の提供を目的に、ハード面の充実のみならず、宿泊料金内に食事や夕食時のアルコール、ウェルカムドリンクや湯上りサービスなど、館内サービスの利用料金が含まれる「オールインクルーシブ」の導入、接客などのソフト面を充実化させた。
 レセプションイメージは、霧降高原の自然と調和するアースカラーをベースにした落ち着いた雰囲気を演出する。
 今回のリブランドにあたり、目玉のひとつとなるのがレストランだ。フルライブキッチンで宿泊客の目の前で料理を作り提供する。客室は、露天風呂付客室を新設した。

SQUEEZE スマートホテルを千葉に
 SQUEEZE (東京都港区)では、ライフスタイル型スマートホテル「Minn 千歳」を昨年12月21日にオープンさせた。
 同ブランドは、グループや家族の「みんな」で泊まれることに、宿泊施設を意味する「inn」を掛け合わせたことに由来する。2017年に第1号店を大阪にオープン後、東京や長野にも施設を増やし、4名以上のグループやファミリー層でも1部屋に宿泊できる部屋を用意している。
 「Minn 千歳」は、客室数合計51室(17室×3棟)。Minnの中でも広い客室が特徴で、一番広い客室は広さ114㎡、最大定員12名で宿泊することが可能。

ライフ天神福岡 コミュニティイベントを始動
 アスコットジャパン(東京都港区)が運営するコリビングホテル「lyf Tenjin Fukuoka(ライフ天神福岡)」(福岡県福岡市)は、1月より「人生が豊かになるホテル×コミュニティ」プロジェクトを始動させた。
 同ホテルでは2021年6月のオープン以来、「真のグローバルマインドを持つ人たちのコミュニティ」を創造することを目指し、ゲストが参加できるソーシャルイベントや地域とのコラボレーション、新規パートナーとの業務提携を積極的に行ってきた。2022年は年間を通じて合計70以上の取組みを展開した。
   今回のこのプロジェクトでは、「クリエイター」、「グローバル」、「キャリア」の3テーマを柱としたホテルとコミュニティの形成を目指していきたいという。
   第一弾として、「LinkedIn」福岡ユーザー同士が自由に交流できる新年会を開催した。
 全131室の同ホテルは、シンガポールや福岡を拠点とするデザイナーによるインテリアデザインとグラフィックが特徴。コワーキングスペースや設備の整ったソーシャルキッチンなどのシェアスペースと、機能的なプライベート空間で構成されている。また、定期的に開催されるソーシャルプログラムやイベントでは、ゲスト同士や地元とのつながりを作り、コミュニティの発展をめざしている。2021年6月16日開業、全131室。
 アスコット社はシンガポールに本社を置き、世界展開する宿泊施設のオーナー兼オペレーター。アジア・パシフィック、セントラル・アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカそしてアメリカの40ヵ国200都市以上に広がり、約9万2000室を運営、6万3000室以上が計画・開発段階にあり、計900施設約15万5000室に及ぶ。

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