不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.11.28 11:24

西武・プリンス 「プリンス スマート イン」ブランド出店 大阪・福岡・沖縄で相次ぎ
 西武・プリンスホテルズワールドワイド(東京都豊島区)は、「プリンス スマート イン 大阪淀屋橋」(大阪府大阪市)を11月16日に開業させた。
 同ホテルは、大阪メトロ御堂筋線「淀屋橋」駅から徒歩約1分に位置。敷地面積1406㎡、延床面積1万2678㎡、客室数333室。同社が大阪市内でホテルを運営するのは初めてとなり、「プリンスホテル」ブランド大阪進出となる。
 「プリンス スマート イン」ブランドは、「Activate your trip」をテーマに、「足を踏み入れた瞬間から出発まで、アクティブな旅を実感してもらえる旅の拠点」として、利用者をスマートに支える次世代型のホテルブランド。デジタル世代と呼ばれる若年層をメインターゲットとし、ICTやAI技術を導入した非接触型のサービスで予約からチェックアウトまで、スマートフォン一台で完結するシームレスなサービスを提供する。
 エントランスからロビーは明るく広々とした空間を演出した。顔認証でのチェックインにも対応した自動チェックイン機や、付近の観光情報やグルメ情報を提供する他、利用者同士のコミュニケーションツールとしても利用可能な、マップ型デジタルサイネージを開業後に順次導入する。 客室は、コンパクトながらも機能性と利便性に注力した。ダブルルームが290室、ツインルームが43室となっており、ビジネスにも観光にも幅広く利用できる。 
 同社では、ニューノーマル社会で求められる「安全・安心」と若年層の顧客が求める「スマートな滞在ニーズ」を同時に実現。開業後マップ型デジタルサイネージや自動チェックイン機などの機器を導入する予定だ。 
 同社は、2022年4月1日に「西武・プリンスホテルズワールドワイド」として新たなスタートを切り、ホテル運営に特化したアセットライトな事業運営により、国内外での拠点拡大を目指している。その中で「プリンス スマート イン」は宿泊特化型の次世代型ホテルブランドとして、国内の多店舗化を加速する役割を担っており、10月13日には「プリンス スマート イン 博多」、11月22日には「プリンス スマート イン 那覇」を開業させた。
 その「プリンス スマート イン 那覇」は、ゆいレール「美栄橋」駅より徒歩約4分、国際通りにも近く、沖縄観光に便利な場所に位置する。沖縄において「プリンス スマート イン」ブランドのホテルが出店するのは初めてとなる。同社が運営するホテルとしては沖縄県内では2022年4月に沖縄・宜野湾に開業した「沖縄プリンスホテル オーシャンビューぎのわん」に続き2店舗目となる。さらに2023年春にはアメリカ・ニューヨークに「ザ・プリンス キタノ ニューヨーク」をリブランドオープンするなど、国内外での出店を加速させている。

三井不動産G 築地4丁目ホテル計画始動
 三井不動産(東京都中央区)と三井不動産ホテルマネジメント(東京都中央区)はこのほど、東京メトロ日比谷線「東銀座」駅・「築地」駅至近に、「(仮称)築地4丁目ホテル計画」を着工した。開業は、2024年秋を予定している。
 同計画は、三井不動産、岩間本社(東京都中央区)が所有する土地にホテルを建築し、三井不動産ホテルマネジメントがホテル運営を行うもの。1階には岩間本社が運営する陶器店が入居を予定している。
 本計画地は、築地本願寺や築地の場外市場、銀座エリアからもアクセスしやすい立地にある。周辺では、築地市場跡地の再開発も予定されており、将来のさらなる活性化が想定されている。
   このような立地特性から、ビジネスから観光目的まで幅広い利用目的に対応したホテルの開業を目指す。全客室では、洗濯機・電子レンジ・冷凍冷蔵庫などを完備、連泊や中長期滞在者を中心に、より快適な日常を過ごしてもらえる空間の提供を目指す。
 また、音質にこだわった音響機器を設置し、テレビへのキャスト機能も標準装備する。キッチン付きのフォースルームも予定しており、これまでの三井ガーデンホテルズに比べ、よりレジャーや家族で滞在しやすい空間を提供する。
 最上階のレストラン、仕事利用も可能なリフレッシュスペース、滞在中の疲れを癒す大浴場、汗を流せるフィットネスジム、ロビーにはカフェを併設し、1つのホテル内に多様な共用部を計画。働く、住まう、憩うなど様々な利用用途に合わせた使い方が可能となる。
 新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに新たな生活様式が広がり、単に宿泊するだけではなく、ビジネスでのデイユース利用やマイクロツーリズム・日々の息抜きなど、利用客のホテルに求める体験価値も多様化している。同計画は、連泊・中長期滞在を中心に多様なニーズに応えるホテルを目指す。
 三井ガーデンホテルズは、2022年11月にリブランディングし、ビジネスだけでなくレジャーやリフレッシュニーズに応えるサービスや企画の導入を進めていく。同計画は、新たなブランドタグライン「Stay in the Garden」を表現するホテルとして推進していく計画だ。

「杉乃井ホテル」に別棟「宙館」
 「別府温泉 杉乃井ホテル」(大分県別府市)では、新棟「宙館(そらかん)」を2023年1月26日(木)に開業させる。
 杉乃井ホテルの敷地内でもっとも高い場所に位置し、絶景が見渡せることから、「大空の上に広がる果てしない宙(そら)」をイメージして命名。洗練されたデザインでくつろぎの時間を提供する客室や、海抜約250mから望む大パノラマの展望露天風呂、地元食材を使用した多彩な料理が並ぶレストランなど、別府の魅力を上質な空間や壮観な眺めとともに提供する。
 客室は全336室、スイート、ジュニアスイート、デラックス、スタンダード、カジュアルの5タイプ。別府の海と山に囲まれた自然を表現したデザインと雄大な景色を望める大きな窓が特徴の客室は、リゾートならではの解放感溢れる空間となっている。
 また客室のテーマとして、別府湾からのインスピレーションを受けた深いブルーの色調を重ねた「青海」、鶴見岳など別府を囲む山々にある豊潤なグリーンをイメージした「森林」、海に映る美しいサンセットの凪の様子を捉えた「夕凪」の3つタイプを用意した。さらに、混雑状況表示や事前精算機能などが付いた客室タブレットを全客室に設置し、ストレスフリーで快適な滞在を提供する。
 70年以上の歴史を築いてきた杉乃井ホテルでは現在、大規模リニューアルプロジェクトを進めている。「宙館」には、大展望露天風呂「棚湯」や水着着用の屋外型温泉施設「ザ アクアガーデン」のある「スギノイパレス」へ続く連絡通路があり、アミューズメントエリアへも行きやすい。

アールエヌティーホテルズとCCCが提携 ホテル1階にシェアラウンジを開設
 アールエヌティーホテルズ(東京都世田谷区)と、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC、東京都渋谷区)では、両社の強みを活かしホテルの中でさらに充実した時間を過ごしてもらえるよう空間づくりを目指し、「SHARE LOUNGE」加盟に関する契約を締結した。 「押上」駅から徒歩1分に位置する「リッチモンドホテルプレミア東京押上」(東京都墨田区)のリニューアルに合わせて、「SHARE LOUNGE 押上」を、12月27日にオープンさせる。ホテルへの出店は初めてのこととなる。
 「SHARE LOUNGE」は「シェアオフィス」の利便性と「ラウンジ」の居心地の良さを備え、カフェとしてもオフィスとしても利用できる新しい空間。この場所を通じて、さまざまな「文化(カルチャー)」を介して人と人が交流する場を目指す。
 さらに、CCCグループが初めてホテルのワンフロア(5階、13階)全体の空間デザインを担当した。5階の「SHARE LOUNGE」では、旅行客はもちろん周辺住民も集い人と人が出会い、交流するコミュニティの空間を提供する。
 13階の客室フロアでは「Club“Culture”」をコンセプトに、新たな文化や人と出会い、探求し、楽しむ時間を過ごせるよう「本・映画・ゲーム・JAPAN」と各部屋それぞれテーマを設定し、書籍や家電などCCCグループの強みを活かしデザイン。廊下など共有部のアートもプロデュースし、フロア全体で“カルチャー”を体現し、“泊まる”だけでなく、”体験し、楽しむ”ことを提案する。
 「リッチモンドホテルプレミア東京押上」は客室数260室、地上13階(5階ロビー・フロント・ラウンジ、6~13階客室)、延床面積11万1486㎡。

次世代型ホテル「ONE@Tokyo」がアゴーラ傘下に
 アゴーラ ホスピタリティーズ(東京都港区)は、スカイホスピタリティー合同会社と、東京の新しい下町をコンセプトとする次世代型ホテル「ONE@Tokyo」(東京都墨田区)の運営受託契約を締結。アゴーラ ホテル アライアンスの傘下として運営する。
 同ホテルは、敷地面積約728・3㎡、延床面積約3741・1㎡、地上10階、客室数は142室(スタンダードセミダブル78室、スーペリアーセミダブル40室、デラックス21室、スイート2室、ユニバーサル1室)。
 アゴーラ ホテル アライアンスとしては東京で4軒目になる。同ホテルは、東京スカイツリーで有名な「押上」駅より徒歩3分にあり、下町の趣を残しながらも観光都市と自然が調和した街並みで、東京観光の代表的スポットである東京スカイツリーにも徒歩圏内と、ビジネス・レジャーともに便利なエリアだ。
 外観やインテリアのデザイン監修は、世界的に著名な建築家・隈研吾氏によるもの。かつて下町の工業地帯だった土地に、伝統的な木組みと工業的なイメージを融合させ、このエリアにふさわしいコントラストを表現している。個性と柔軟で効率的なスタイルとして、地域社会の生活や文化を受け入れ、コミュニティーの創出を目指し、次世代型の快適な空間を提供する。
 同社は、地域に貢献できる「街の自慢」となるホテル、旅館の創出を目指し、全国で10施設、客室数1232室を展開している。

アパホテルが埼玉で3棟目
 アパホテル(東京都港区)は西町(青森県八戸市)とフランチャイズ契約を締結し、埼玉県3棟となる全97室の「アパホテル〈埼玉谷塚駅前〉」(埼玉県草加市)を開業させた。
 西町は、2015年5月にアパホテルズ&リゾーツフランチャイズに加盟し、112室の「アパホテル〈本八戸〉」(青森県八戸市)を開業。好調に推移していることから、2棟目の開業となった。
 開業にあたり、「新都市型ホテル」の標準仕様として改装を実施。快眠を追求した2種類のオリジナル枕「PRIDE FIT(プライドフィット)」「ADJUST FIT(アジャストフィット)」の設置や、バイオマス原料や再生プラスチックを用いたアメニティを導入するなど、最新のサービスを採用している。 

PAGE TOPへ