不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.11.07 10:28

TKP 独自ブランドでビジネスホテル運営 福岡でリブランドオープン
 ティーケーピー(東京都新宿区、TKP)は、独自ブランドのビジネスホテル運営に乗り出す。
 12月1日、福岡県にある「博多」駅直結の「TKPサンライフホテル」を直営ホテルとしてオープンさせる。
 同ホテルは、地下鉄「博多」駅東6番出口直結。九州新幹線・山陽新幹線の「博多」駅から徒歩2分、福岡空港からも地下鉄6分でビジネスはもちろん、観光需要も期待している。客室数は2号館205室、3号館105室の合計310室。客室タイプはシングル256室、ダブル8室、ツイン46室。
 同社は既存の「サンライフホテル」3号館の3階にある会議室「TKPガーデンシティ博多筑紫口前」を2018年6月より運営してきたが、現在ホテルを運営するエフ・ジェイホテルズ(福岡県福岡市)から引き継ぎ、2号館・3号館のホテル全体を「TKPサンライフホテル」としてリブランドオープンさせることとなった。
 同社はこれまでも旅館や研修施設など、宿泊施設の運営を行ってきた。ビジネスホテルは、アパホテルのフランチャイジーとして10店舗を運営している。同ホテルは、TKP初の独自ビジネスホテルブランドとなり、TKPが考えるビジネスに最適な空間サービスをコンセプトとして掲げている。
 ホテルのフロント付近には宿泊者専用ラウンジを設置、コーヒーやミネラルウォーターなどのサービスを無償で提供する。コワーキングスペースとして利用可能なほか、ラウンジ内には「TKP Library」を併設し、ビジネス書籍などを自由に閲覧できるサービス、OA機器サービスなども展開する。 客室もTKPがこれまでフレキシブルオフィス事業の運営で培った経験を生かし、ビジネス仕様の椅子の導入、PCとミラーリングできるTVの導入、オンラインミーティングに必要なスピーカーフォンや照明等の貸出などを用意する。
 3号館にはTKPが運営する会議室「TKPガーデンシティ博多筑紫口」が併設。「博多」駅付近では10施設の会議室を運営しており、新たに宿泊施設を設けることで、長期の研修や新たなニーズにも対応可能となる。
   昨今の新型コロナウイルス感染拡大により、宿泊業界を取り巻く環境は大きく変化している。TKPは感染拡大当初より、コロナ禍を逆手に他社施設を仕入れ、リブランドする戦略を掲げ取り組んできた。10月より全国旅行支援が開始され、また、海外からの入国制限が緩和される中でビジネスだけでなく、観光旅行の個人利用も含め当施設の今後の需要拡大を見込む。 
 同社はビルの空き室を賃貸し、会議や研修として貸し出すビジネスビジネスモデルで成長してきた。

Tabist 全国旅行支援をスタート 観光・宿泊施設のDXも推進
 宿泊・観光産業のDXを推進するTabist(東京都港区)は、観光事業支援策である全国旅行支援を全国施設で開始した。 
 コロナ禍における地域経済の活性化を目的に、全国を対象とした観光事業支援事業に同社も賛同。独自のテクノロジーの力を生かして旅行・出張等で利用する旅行者へ、新たな旅行体験を提供する。
 同社は、2022年4月1日に社名を変更後、「人生を豊かにする旅を、すべての人へ」というビジョンを掲げ、地域活性を目的に旅行者はもとより、その地域の人々へ向けた多くの施策を展開している。
 同社は、2022年4月1日に、社名を「OYO Japan(オヨ・ジャパン)」から「Tabist(タビスト)」へと変更した。OYO Japanでは「宿泊施設の個性を活かす、新たな仕組みをつくる」をミッションに、日本各地にある、さまざまな旅館やホテルがそれぞれの強みを活かしていけるよう、最新のテクノロジーを用いて宿泊施設に提供してきた。
 Tabistへの社名変更に伴い、日本の宿泊施設の魅力をより一層引き出すため、日本の宿泊施設にあった宿泊管理システムや、ダイナミック・プライシングの仕組みを提供することで、観光・宿泊産業のDXを推進していく。
 新会社のネーミングは、「旅をする人、旅にはストーリーがあること、また、旅には人それぞれのスタイル、訪れたいストリートがあること」に由来する。
 宿泊業界は、コロナ禍による消費者需要の変化に対応する必要に迫られている。国内旅行の需要が増大する一方、引き続き消費者が求めるものは「温泉・食・観光」という当地しかできない体験だ。
 同社は「域内観光」と呼ばれるこうした需要獲得を支援する。
 同社の加盟店は全国各地にあるが、都市圏の現地情報や体験プランを組成、施設は平日ビジネス、地方は土日ファミリーと客層が異なっている。ここに同社が提案する「域内観光」需要を獲得することで、稼働率向上を支援する。
 「メインターゲットになるのは、体験旅行を志向する、いわゆるZ世代といわれる若者層です。実際、既存の施設でも客層の変化は現れており、大阪・本町にある加盟店では、主に近隣のビジネスパーソンがメイン顧客だったのが、最近は全国から観光客が来館し、客層も50代から若年層に移ってきました」(田野崎亮太社長)。
 同社は20名ものパートナーコンシェルジュとよばれる専門人材を配置、加盟店とともに、周辺のサービス・飲食店等との連携により、同エリアの特徴を生かした顧客体験を提案する。ユーザーは、アプリで施設を予約する際、施設概要だけでなく、周辺エリアのコアな情報や体験プランも吟味することができるようになる。
 同社は加盟店に対し、売上最大化と利益向上、新たな需要創出による稼働率向上の2本立て戦略を推進していく。
 同社がサポートしていく対象施設は、前述のように約95万室あるといわれているが、同社はそのうちまだ0・7%獲得しているに過ぎない。今後はブランドを浸透させていくことで、300施設1万室を超えるネットワークを構築していきたいという。

ルートイン・ジャパン 大阪府和泉市に329店目
 「ルートインホテルズ」を運営するルートインジャパン(東京都品川区)は、大阪府和泉市にグループ329店舗目となる「ホテルルートイン大阪和泉府中」を開業させた。
 JR阪和線「和泉府中」駅から徒歩約10分。駐車場無料、バイキング朝食無料、天然温泉大浴場を完備する。
 コンフォートルームでは寝具大手の西川の「AiR」を導入したほか、ルームシアターが無料で視聴可能。

エアビーアンドビー 60以上の言語を自動翻訳
 世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームのAirbnb(米国カリフォルニア州、エアビーアンドビー)は、60以上の言語でホストとゲストにシームレスな体験を提供する「Translation Engine」を強化。便利な自動翻訳機能によってメッセージのやりとりや各リスティングに記述されているレビューの確認が可能になった。
 同システムは、各リスティングに掲載された過去の宿泊利用者によるレビューにも対応したことで、プラットフォームのほぼすべてのホストとゲストのインターフェースに翻訳技術が機能することになった。
 「Translation Engine」によって、翻訳ボタンをクリックする必要はなくなり、何百万ものAirbnbのデータポイントを活用してリスティングの説明が自動的に翻訳され、さらに賢く洗練された翻訳が毎回提供できるようになった。
 今回の翻訳機能強化で、ホストはリスティングの説明文を自分で翻訳する必要はなくなり、リスティング説明の表現について気にすることも不要となり、より多くのゲストにリーチできる高品質の翻訳を活用できる。

西町 「アパホテル<埼玉谷塚駅前>」開業
 アパホテル(東京都港区)では、フランチャイジーである西町(青森県八戸市)とフランチャイズ契約を締結し、埼玉県内3棟となる全97室の「アパホテル〈埼玉谷塚駅前〉」(埼玉県草加市)を開業させた。
 西町は、2015年5月にアパホテルズ&リゾーツフランチャイズに加盟し、112室の「アパホテル〈本八戸〉」(青森県八戸市)を開業。アパホテルのブランド力を武器に業績が好調に推移していることから、2棟目の開業となった。
 開業にあたり、「新都市型ホテル」の標準仕様として改装を実施。客室には、50型の大型液晶テレビ、「アパデジタルインフォメーション」、映画・アニメ200タイトル以上が無料で見放題のVODサービスなどを導入した。
 加えて、快眠を追求した仕様の異なる2種類のオリジナル枕「PRIDE FIT(プライドフィット)」「ADJUST FIT(アジャストフィット)」の設置やバイオマス原料や再生プラスチックを用いて環境に配慮したアメニティを導入するなど、最新のサービスを採用した。

リブ・マックス デリバリーをスタート
 リブ・マックス(東京都港区)は、「ホテルリブマックス」東京・大阪・福岡エリアの58店舗で、デリバリーアプリ「menu(メニュー)」で注文した食事を客室まで届けるサービスを開始する。
 同サービスは宿泊中の客室まで食事を届け、感染防止対策として飲食店の利用を控える宿泊客や個室で食事したい宿泊客へのルームサービスとして利用できるもの。
 期間限定で「menu」のデリバリー商品が2400円分割引になるクーポンコードをフロントで配布する。アプリにクーポンコードを登録して注文すれば割引となる。
 同社は、全国166店舗を展開中。旅を満喫するためのシンプルな宿泊スタイルをテーマに、ランクにより分けられた各3ブランドによる展開を行っている。「ホテルリブマックスBUDGET」シリーズは、「リーズナブルにご利用可能なカジュアルスタイル」をテーマにしたカジュアルシリーズ。
 「ホテルリブマックス」シリーズは、「旅を満喫するためのシンプルな宿泊スタイル」をテーマにしたスタンダードシリーズ。「ホテルリブマックスPREMIUM」シリーズは、「天然温泉スパ&サウナや1ランク上のアメニティ」を備えたホテルリブマックス最上級シリーズ。

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