不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2021.12.27 11:09

■鎌倉と言えば観光をイメージする人が多いだろう。実際、有形登録文化財に登録されるような趣ある商業ビルも目立つ。一方で近年は、シェアオフィスの開業がみられ始めている。「鎌倉」駅から徒歩5分で複合施設を営む大路ビル(神奈川県鎌倉市)。今年10月に、1階にシェアオフィス「鎌倉ビジネスラボ」を開業した。鎌倉で起業を目指す事業者による中長期利用を想定したオフィスだ。この「鎌倉」の地だからこそのポテンシャルに期待しているという。
 鎌倉ビジネスラボの責任者である小田切陽三氏は「当シェアオフィスは秘書業務にも対応しているため、サテライト拠点や住所貸しとしても活用いただけます。特にアパレルなど、ECサイトのニーズの高い事業者様などにとっても便利なオフィスであると考えています」と話す。

■無線機やカメラシステムの販売・サブスクリプション事業を展開するオンザウェイ(東京都町田市)は、AI技術を活用して、大規模な公園やイベント会場で入場者の数を正確にカウントしたり属性を推定したりできるAIカメラソリューション「TERAS(テラス)」をリリースし、来月より本格サービスを開始する。町田市観光コンベンション協会と連携 するなど3件の実証実験を積んで精度も向上。アフターコロナのイベント開催や人流の活発化が見込まれる 2022年へ向け、主に観光地や公園、イベントでの利用を想定しており、首都圏を起点に全国へ営業展開する計画。まずは100件の稼働を目指していくという。
 装置はシンプルで、電源さえ確保できれば場所を取らず簡単に設置ができる。加えて機能のレベルは高く、アジラ(東京都町田市)のAIによる映像解析技術を生かし、「映像上に設定したラインを通過した人数をカウント」、「指定したエリア内の人数を計測」、「入場者の性別と年代を推定」、といった使い方ができる。撮影したデータはクラウドを介してパソコンやスマートフォンを使い、無料の専用アプリケーションによるリアルタイム閲覧が可能。時系列の入場者数の推移などをグラフ化できる。このシステムは現在、現在特許出願中だという。

■小池設備(相模原市南区)は1973年に創業した水道工事事業者。JR横浜線「古淵」駅から徒歩10分ほどの場所に事務所を置き、相模原エリアを中心に神奈川、東京などで工事を請け負っている。
 同社では工業高校を卒業した人を新卒採用。彼ら・彼女らが希望すれば将来的には「社長」になれるよう支援している。代表取締役の小池重徳氏は「水道工事の業界は中小零細が多く、後継者がいなくて廃業するケースも多い。そのような会社に出資などを行って、自分の会社として再生してもらいたいですね」と話す。小池氏は「社長が楽しそうにしていないと、誰もやりたがらなくなってしまう」とも。そのため、意識もしながら楽しく仕事を行っているという。
 社長自身が辛そうに仕事しているのを子どもが見たら家業でも継ぎたくなくなる。ビルオーナーもこれだけは控えたい。

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