不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2021.03.22 14:29

アパホテル 福岡エリアに集中出店 「西の玄関口」として需要拡大見込む
 アパホテル(東京都港区)の新規出店が止まらない。このほど、福岡県博多地区で2棟を同時開業させた。
 開業したのは福岡市内5棟目、6棟目となる345室の「アパホテル&リゾート〈博多駅東〉」と166室の「アパホテル〈博多駅筑紫口〉WEST」。
 両ホテルとも、福岡市営地下鉄空港線「博多」駅徒歩2分に位置、ビジネスはもとより、国内レジャー、インバウンド(訪日外国人)など幅広い宿泊需要を取り込んでいく。 
 客室は全室禁煙で、設備は、「新都市型ホテル」の最新仕様であり、全室に設置している50型以上大型液晶テレビには、「アパデジタルインフォメーション」を導入し、館内案内をテレビ画面上に集約表示しているほか、自身のスマホからYouTubeで好きな動画や写真などを映すことができる「ミラーリング機能」などを搭載している。
 また、アパグループ創業50周年を記念して、国内の直営アパホテル全店および一部FCホテルの全客室で VODを標準サービスとして無料化している。
 最先端のIT開発として、全予約経路対応するチェックイン機に加え、キャッシュレス決済に特化した小型の卓上型チェックイン機を導入。当日のチェックイン手続きが大幅に簡素化することができる。
 また、チェックイン専用機を導入することで、完全非接触による「待たない」「並ばない」チェックインを実現している。その他、ルームカードキーを投函するとリアルタイムでチェックアウト処理が行われるエクスプレスチェックアウトポストを設置し、チェックアウト処理の自動化も行っている。 
 「アパホテル&リゾート〈博多駅東〉」は、最上階に大浴殿・露天風呂と屋外展望プール、1階にレストランを有しており、滞在そのものを楽しむことができる「アーバンリゾート」をコンセプトとして、地元の人にも利用できるホテルを目指す。
 一方、「アパホテル〈博多駅筑紫口〉WEST」は4月28日、近隣に大浴殿・露天風呂を設置した429室の「アパホテル〈博多駅筑紫口〉CENTRAL」の開業を控えており、「CENTRAL」の開業後は、「WEST」の宿泊客も「CENTRAL」の大浴殿・露天風呂や朝食を利用できるなど、「アパホテル〈博多駅筑紫口〉」として2棟合わせて総客室数595室を一体としたサービスを提供する。 
 「本年福岡市内で全6棟1631室のアパホテルが開業予定であり、このホテルはその第一弾・第二弾にあたる。福岡県は西の玄関口としてビジネス・観光ともに需要旺盛なエリアであり、特に需要の高い博多駅周辺エリアに集中的に出店を行うことで、エリア全体の需要の囲い込みを行っていきたい」(グループ代表 元谷外志雄氏)。

グリーンズ 新コンセプト施設オープン 7月飛騨高山に
 グリーンズ(三重県四日市市)は相次いで新築ホテルをオープンさせる。
 3月24日には「コンフォートホテル京都堀川五条」(京都市下京区)を開業。同ホテルは、京都市営地下鉄烏丸線「五条」駅より徒歩約8分、に位置、地上10階、全153室。関西空港リムジンバスのバス停より徒歩約2分の場所にあり、グリーンズとしては京都で7年ぶりの開業となるコンフォートブランドのホテルとなる。
 モダンでスタイリッシュなデザインを基調に館内や室内には京都のテキスタイルブランド・ケイコロールのファブリックパネルをあしらい京都らしさを演出。家族やグループ向けに小上がりのあるファミリールームなども用意する。
 コンフォートブランドのホテルは、ブランドコンセプトとして「Color your Journey. 旅に、 実りを」を掲げ、2021年2月現在、全国各地で66店舗を運営している。
 また7月30日には、「hotel around TAKAYAMA(ホテルアラウンド タカヤマ)」(岐阜県高山市)を開業させる。同ホテルは、地上8階建て、客室数152室、ラグジュアリーフロアー、温泉大浴場、直営レストラン等を併設する。
 グリーンズホテルズ事業部門として9年ぶりの岐阜県出店、飛騨高山初出店となる新しいコンセプトのホテルとなる。「地域に根ざし、その土地に暮らす人々から愛され続けるモノ・コト・場所・人や他にはない固有のカルチャーやスタイルを“グッドローカル”と定義し、より深く体験し・感じ・味わうための仕掛けを通じて、お客様が街へ飛び出したくなる新しいホテルステイの提供を目指します」(同社)。 
 新しいコンセプトとして「回遊拠点型ホテル」を打ち出した。ホテルでありながら、「CULTURE(歴史・文化との出会い)」、「PEOPLE(人との出会い)」、「PRODUCT(モノとの出会い)」、「EXPERIENCE(コト・体験との出会い)」、「FOOD(食との出会い)」、これら5つのカテゴリーを「HUB(拠点)」となり繋ぐことに重点を置く。
 グリーンズは、40ヵ国以上7000軒以上のホテルチェーンのグローバルブランドを擁する「チョイスホテルズ事業」と、60年以上のホテル運営の実績をもつ「グリーンズホテルズ事業」とのシナジーで、中間料金帯ホテルチェーンとして全国展開している。

シンガポール発「パークホテル」京都に
 シンガポールに本拠を置くパークホテルグループは3月16日、同グループ日本で2軒目のホテル「パークホテル京都御池」(京都府京都市)をオープンさせた。
 同ホテルはいわゆるブティックホテルと呼ばれるもので、京都中心部を東西に走る目抜き通りの御池通に面し、観光、ビジネスなど、多目的な宿泊ニーズに対応している。
 京都市営地下鉄東西線と烏丸線とが交差する「烏丸御池」駅から徒歩3分に位置、112室と2つのスイートを備えた9階建てのホテル。環境にやさしいペーパーレス社会を体現すべく、通常のチェックイン・チェックアウトのほかに、タブレット上でのデジタルチェックイン・チェックアウトも選ぶことができる。
 明るい木目と自然な色合いの内装を施した客室が特徴で、スーペリアツイン、スーペリアダブル、デラックスツイン、御池スイート、パークスイートの全5タイプを用意している。
 全客室にソファーとコーヒーテーブルを備え、デラックスツインはソファーベッドを使用することでトリプル利用も可能だ。最高級のパークスイートは、広いリビング空間を有し、室内階段からアクセスできるルーフトップガーデンからは、御池通のパノラマビューを楽しむことができる。
 「パークホテル京都御池の開業により、当グループが日本に初めてオープンしたホテル・グランドパーク小樽に加え、もう1つの美しい日本の観光地で、地域文化に根差し、グローバルなインスピレーションを発信し続ける当グループのホスピタリティを体験していただけることとなりました。旅行需要が回復した際には、パークホテル京都御池はその根強い人気の恩恵を得ることができると考えています」(アレン・ローCEO)。
 パークホテルグループはシンガポールに本社を置くホスピタリティグループ。1961年に設立され、現在では11の国や地域で、30近くのホテルやリゾートの運営・開発に携わっている。

共立メンテナンス 全国85店舗稼働
 ビジネスホテル「ドーミーイン」、リゾートホテル「共立リゾート」を全国で展開している共立メンテナンス(東京都千代田区)では3月18日、「天然温泉 豊穣(ほうじょう)の湯 ドーミーイン池袋」(東京都豊島区)にオープンさせた。
 「ドーミーインチェーン」全国85棟目となる同ホテルは、8路線乗り入れの「池袋」駅より徒歩約9分に位置する。15階建て、客室数は全192室。池袋唯一の“黒湯”天然温泉は、ミネラル成分が豊富なことから保温・保湿の美肌効果や皮膚疾患などの効能があるという。 
 池袋は、マンガやアニメなどサブカルチャーの拠点とされていることから、共用部にマンガやフィギュアコレクションを楽しめるスペースを用意。また、抗菌対策として全客室と共用部に光触媒のコーティングを行い、空気清浄機付きエアコンを設置している。質の高い睡眠がとれるよう全客室にシモンズ社製ベッドを完備した。また、リモートワークにも便利な全室専用Wi―Fiも完備している。
 朝食は名物料理や町中華メニューを取り入れた小鉢バイキングを提供する。夜食には、ドーミーイン名物のあっさり醤油ラーメン「夜鳴きそば」、風呂あがりにはアイスや乳酸菌飲料を無料で提供する。
 共立メンテナンスは1979年に設立し、企業の給食受託業務から事業を開始スタートさせた。その後、学生寮、社員寮を運営する「寮事業」を、さらにビジネスホテル・リゾートホテルを運営する「ホテル事業」へと、事業領域の拡大を図りながら成長してきた。高齢者向け住宅を提供する「シニアライフ事業」、自治体と連携して公共サービスを支援する「PKP(Public Kyoritsu Partnership)事業」を展開している。

リブ・マックス テレワークに対応
 リブ・マックス(東京都港区)はビジネスホテル事業において、企業・ビジネスパーソンを支援する目的とした新サービスとして4月1日から「ホテルビズマンスリー」の提供をスタートさせる。
 これは長期出張やテレワークなどあらゆるビジネスユースに応えるため、好立地・無料Wi―Fi貸出・良質な睡眠・利便性などの高品質サービスを追求し、それらをリーズナブルに利用してもらおうというもの。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ワークプレイス、ワークスタイルの変化により影響を受けている全てのビジネスパーソン、企業を支援することを目的として新しい形でのサービスを提供していく。金額は月額1万円。

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