不動産トピックス

今週の一冊

2020.03.02 16:21

スモールオフィスの活用を

”シェアリングのオフィス戦略”
ビジネス・経営・働き方を考える
著者:大西 紀男
発行日:2020年1月31日
発行所:日本経済新聞社
価格:2200円(税別)

 オフィス環境はかつてないほど急激に変化している。固定席で社員全員がそれぞれの机で仕事をする風景は過去になりつつある。オフィス環境というよりオフィスの有り方、働き方そのものの価値が変わっている。
 「テレワーク」が身近になり自宅やカフェなどで仕事をする人が増え、従来の事務机がある「オフィス」を求めない傾向も散見されるが、仕事をする場所としての「オフィス」は最低限必要ではないか。キーワードは「スモールオフィス」。レンタルオフィス、専有室のないコワーキングオフィス、分散するサテライトオフィスなどがスモールオフィスと分類される。 本書は「スモールオフィスとは何か」、「どのような形態が『進化系オフィス』として支持されるのか」、「スモールオフィス活用のメリット」を解説、どんな活用法がどう効果をあげたのか様々な実例で紹介。
 「オフィスは『所有』から『利用』へ、そして『共用』へ」と、シェアリングエコノミーにも言及し、こう結論付ける。「オフィスは『自分の城』のように思わせる空間であるべき」。さて読者諸氏の「城」は何処。満員電車の末にたどり着く窮屈で気疲れする城だろうか。

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