不動産トピックス

日本橋特集 街を彩る名店探訪 木屋

2020.03.02 17:37

室町 「木屋」 228年を経た今も日本橋で存在感を示す

 木屋の歴史は江戸開府当初まで遡る。本家の祖初代・林九兵衛はもともと藤原姓を名乗る家柄で、大阪で豊臣家の薬を扱う御用商人を務めていた。家康から江戸への招聘を受けた際、当主の弟が江戸へ下り本町2丁目に店を持った。大阪の店と分かれたので、姓の林を二つに分けて木屋を称したと伝えられている。
 現在、刃物を中心に扱う木屋の創業は、初代の加藤伊助が本家の木屋から暖簾分けを許された寛政4年(1792年)4月。カンナやノミといった大工道具中心の打ち物を扱う卸問屋としてスタートした。その後、明治・大正を経て昭和初期に小売も始め、家庭用の刃物なども扱うようになった。
 その木屋に太平洋戦争後、大きな変化が訪れる。当時、木屋は三越本館の隣に位置していたが、本館増床を計画する三越の要請を受け、現在のCOREDO室町3が建つ場所に移転することになったからだ。移転先は三越の土地だったため、等価交換により木屋ビルを建築し本店を構えた。移転を受け入れたことから三越との良好な関係が生まれ、三越本店に商品を卸すことになる。それを契機に、全国のデパートに商品を卸すようになり事業は飛躍的に拡大。百貨店卸問屋としての揺るぎない地位を確立した。
日本橋・室町地区の再開発においても、最初にCOREDO室町1・2が開発され、COREDO室町1が完成後、木屋は一度も休業することなくその1階に新店舗(現在の店舗)をオープン。開店後に木屋ビルは解体され、COREDO室町3に生まれ変わった。
 現在の当主は9代目の加藤欣也氏。2020年4月、木屋はCOREDO室町1の現代的な店舗で創業228年を迎える。時代を越えて存在感を示し、これからも日本橋を訪れる多くの人々に愛され続けるだろう。


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