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日本橋特集 文化発見芸術探訪 高島屋史料館

2020.02.24 16:58

日本橋 「高島屋史料館」 百貨店から文化を発信

 昨年3月、日本橋高島屋S.C.の本館4階・5階に「高島屋史料館TOKYO」が開館した。今年で開業50年を迎える1970年創設の大阪・高島屋史料館の分館である。「美しい暮らしスタイル」の発信をテーマとしている両史料館は、日本を代表する東西エリアの文化の発信を担う。
 「高島屋史料館TOKYO」では、時期により様々な企画展示を用意している。現在は、1月15日から始まった「大阪万博カレイドスコープ―アストロラマを覗く―」を開催。高島屋をはじめ旧・三和銀行(現、三菱UFJ銀行)の取引先企業32社からなる「みどり会」が手掛けた、1970年開催大阪万博のパビリオン「みどり館」の魅力を伝えている。
 学芸員の海老名熱実氏は「かつて『みどり館』をここまで掘り下げたイベントや展示会はないと思います。ここに来れば、『みどり館』のことを深く知ることができる。展示しているものも1970年以降、一般公開されていないものがほとんどです。大阪万博に行ったことのある方もない方も共に楽しめることは間違いと思います」と語る。
 『みどり館』は、当時の人々が見慣れない巨大半円状の劇場だ。最新の音響設備を整え館内のスクリーン全方向から映し出す「全天周映画」は大迫力。この迫力満点の演出が話題を呼び、2~3時間待ちの人気パビリオンとなった。史料館内でのメインは、当時「未知の脅威」と謳われた「アストロラマ」の一部上映。「アストロラマ」とは「アストロ」と「ドラマ」を合わせた造語。脚本は谷川俊太郎、音楽を黛敏郎、演じるのは土方巽と、豪華なキャスティングだ。「特に土方氏は当時、前衛的なアーティストとしてその筋で知られていた人物。現在では倫理的観点から上映が厳しいような表現も入っています。上映当時も、訪れた人々に強烈な印象を与えたようです」(海老名氏)
 史料館では、「みどり館」に関わる秘蔵映像を上映する。内容は、海外や水中撮影などの様子が映し出されるメイキングが18分、実際にパビリオンで上映された映画「誕生」が15分。
 高島屋は、共同出展企業としてパビリオン「みどり館」に携わった。海老名氏は、「近代的な百貨店かが提案した新たな消費スタイル、例えば一様に並ぶ商品を眺めながら歩く『ウィンドウ ショッピング』などは、博覧会にその原型があります。歴史的にも博覧会は百貨店と親和性が高いのです。展示に足を運んでいただくことで、『みどり館』と『高島屋』の関係性やそれぞれの魅力について、深く知って頂ければ幸いです」と結んだ。


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