不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.12.02 11:19

and factory IoT体験型スマートホステル2棟相次ぎ
大阪エリアに進展が続々 2020年以降見据えた戦略
 and factory(東京都目黒区)は、IoT体験型宿泊施設スマートホステル「&AND HOSTEL」の10号店となる「&AND HOSTEL SHINSAIBASHI EAST」(大阪府大阪市)を11月15日に、11号店「&AND HOSTEL MINAMISENJU」(東京都荒川区)を11月20日に相次いで開業させた。
 前者は、通称「まっちゃまち」とよばれる人形やおもちゃで有名な松屋町筋商店街の近くに位置する。「子どもの健やかな成長を願って人形が飾られるように、当社もゲストの幸せを願い、元気になれるようなホステル作りをしていきたいという意味で人形をモチーフにしました」(同社)。 後者は、元々簡易宿所が多数あるエリアにオープンした。昨今、外国人宿泊客の増加に伴い再開発が進み、同エリアも変わりつつある。「今と昔の良いところが隣り合って立ち並び、スマートさと温かさが同居するようなイメージの施設にしました」(同社)という。
 同社ではこれまで自社で宿泊施設を運営する中で見えた業界の課題を解決するべく、3つのサービスを開発しており、他社宿泊施設にも展開している。
 「&IoT」はIoTデバイスを一元管理できるプラットフォームアプリ、「innto」は簡易宿所向け宿泊管理システム、「tabii」は月額無料のホテル客室向けタブレットサービスだ。これら3つのサービスの連携により、宿泊者の詳細な属性を判別した上での快適な居室環境設定が可能になり、コンテンツ配信、広告配信が最適化されるという。これにより、ゲストの宿泊体験価値やビジネス構造自体の進化を目指していく。
 同施設では、宿泊客に対し、チェックイン時に鍵ではなく専用のスマートフォンを貸し出す。独自に開発したIoTプラットフォームアプリ「&IoT」を用いて、ドアキーの開錠施錠はもちろん、テレビやエアコンなど居室内の様々な家電の操作が可能になる。
 「&AND HOSTEL」はIoT体験とゲスト同士のコミュニケーションが楽しめる「世界とつながるスマートホステル」。体験型宿泊施設としてのコンセプトやコストパフォーマンスの良さから好評を博しており、2016年の開業から既存店舗はいずれも高い稼働率を保っている。同社では今後も訪日ニーズが見込まれるエリアへの出店を加速させていく方針だ。

WBFホテル&リゾーツが新大阪に32階建て
sんd 国内に34以上のホテルを展開するWBFホテル&リゾーツ(大阪市北区)は、2020年1月18日に新大阪エリア最高層となる地上32階建てのホテルをオープンさせる計画だ。
 同ホテルは、地下鉄御堂筋線「新大阪」駅から徒歩1分に位置する地上32階建て、客室数は全400室。最上階32階には展望レストラン、屋上にはルーフトップバーがあり、地上約100mから大阪都心部を見渡すことができる。屋上には、世界で活躍するArtist「MOMOCO」が手掛けた壁画アートもあり、様々な角度から楽しむことができる。
 客室は「侘び寂び―Wabi Sabi and Shibui―」をデザインコンセプトに、和のイメージとモダンな機能性が融合。「快眠」を追求したベッド、「機能性」を追求した家具、「癒し」を追求した備品・アメニティを揃え、ビジネス・観光等様々なニーズに対応する。また、フロアはスタンダード・レディース・天空の3つがあり、スタンダードフロアは、世界トップクラスのシェアを誇る「シモンズ製ベッド」、レディースフロア・天空フロアはさらに「快眠」を追求した「エアウィーブ製ベッド」を使用している。
 同社は、2004年より沖縄、2009年より北海道で運営を開始した「ホテルラッソグループ」を前身とし、2016年より「ホテルWBF」へ順次リブランドのうえ、全国展開しているホテルチェーン。 
   2019年1月現在、主力の「ホテルWBF」ブランドのほかに、天然温泉付リゾートホテル「琉球温泉瀬長島ホテル」(沖縄)、関西発のグランキャンピング施設「パームガーデン舞洲by WBF」(大阪)、スタイリッシュカプセルホテルの「シェルネルなんば by WBF」(大阪)等、様々なタイプの宿泊施設を全国に34軒展開。
 2020年には東京、大阪、京都、福岡、沖縄に合計17軒のホテルが開業する計画で、2019年末には全国40施設規模のチェーンにまで拡大していく計画だ。

グラフィックアートをコンセプト「R-HOSTEL」西成にオープン
 泊まれるシアター「Theater Zzz」(シアターズィー)を、東京・両国で運営する蒼樹(ソーウッド)(東京都墨田区)では、新たにプロデュースを手がけるホテルブランド「R―HOSTEL」の1号店を大阪にオープンさせた。
 グラフィティ・アートがコンセプトのホテル「R―HOSTEL NAMBA SOUTH」(大阪府大阪市)が大阪・西成区に11月30日にグランドオープンした。同施設は、JR「新今宮」駅より徒歩約4分。地上6階建て、客室数は客室10室、ドミトリー46床。
 今回、コンセプトとして取り上げたのは大阪・西成エリアに広がりを見せる文化「グラフィティ・アート」。近年では、アーティストと地域が協力して街へアートを描いていくことにより、西成のイメージアップと来訪者の増加を目的としたアートプロジェクト「西成ウォールアートニッポン(Wall Art Nippon)」などのプロジェクトを推進。同エリアには様々なアートが描かれ、西成区は合法的なグラフィティ・アートに出会える日本でも有数なエリアとなっている。
 同施設では大阪出身で活躍しているグラフィティ・アーティストによるアートを施設内の各所で楽しむことができる。今後も定期的にアートを増やし、施設全体がグラフィティ・アートの美術館として楽しめる施設を目指していく。 
 1階にはゲストが自由に使用できるシェアキッチンを備えたラウンジを用意する。壁面を手がけるのは大阪出身で世界で活躍するグラフィティ・アーティストZENONE。ブランドコンセプトの”つながる”をテーマにした全長8mを超えるウォールアートがラウンジを鮮やかに彩る。ラウンジでは、地元の食材を調理して楽しむこともでき、コミュニケーションしながらくつろいで過ごすことができる。天井に設置されたプロジェクターとスピーカーを使用して、宿泊ゲスト向けのイベントはもちろん、地域の人も参加可能なオープンなイベントを今後開催していく計画だ。
 同社は2018年創業。泊まれるシアター「TheaterZzz」(東京・両国)や創造型茶屋「CHASURU」などの施設を展開するほか、ホテルブランディング・開発・運営コンサルティングを数多く手がけている。

からくさホテルズ 関西では5店目が始動
 観光客向け宿泊特化型ホテルを経営・運営管理する、からくさホテルズ(東京都港区)では、全国で8軒目、関西では5軒目となる「からくさホテルグランデ新大阪タワー」(大阪市淀川区)を11月27日にオープンさせた。
 同ホテルは、「新大阪」駅から徒歩約5分に位置、地上24階・地下1階、延床面積1万8520・2㎡。客室は全396室。レストラン、大浴場・サウナ、ランドリーコーナーなどを配置する。 
 同ブランド最大規模で、府内のみならず、京都、奈良、金沢、広島など、大阪を拠点とした東西、北陸、南紀への旅行需要を期待している。
 大阪エリアは、2025年に大阪・関西万博開催が決定したほか、将来的にはリニア中央新幹線と北陸新幹線が「新大阪」駅に乗り入れる計画や、新大阪駅周辺の再開発構想もあり、西日本における要衝としての存在感が増している。こうした中、同ホテルは、全396室、ダブルルーム、ツインルームのほか、3名まで宿泊できる部屋を219室、最大収容人数4名の部屋20室など、多彩なラインアップを用意した。さらに、隣り合う客室を内扉でつなぎ、最大6名まで利用可能なコネクティングルームも160室備え、グループから少人数まで幅広い利用者に対応する。

リソルが来年上野に開業へ
 リソルグループ(東京都新宿区)のリソルホテルでは、2020年6月1日に「ホテルリソル上野」(東京都台東区)をオープンさせる。
 同施設は、JR「上野」駅入谷口より徒歩1分に位置、鉄骨造、地上10階建て。  客室は、シューズオフスタイルのモダレットとツインベッドルームの2つのタイプを用意する。上野エリアはビジネス利用だけでなく、上野恩賜公園を中心に国立西洋美術館や恩賜上野動物園などの多くの文化施設がある山手地域と、「アメ横」を中心に商店街や飲食店が広がり、下町と共存し、文化的融合の趣が感じられる観光に人気のスポットになっている。

USENホステルにコインランドリー
 USEN(東京都品川区)が展開している「NADESHIKO HOTEL SHIBUYA」(東京都渋谷区)では、同施設1階に「Baluko Laundry Place NADESHIKO HOTEL SHIBUYA」をオープンさせた。
 OKULAB(東京都渋谷区)が東京を中心に全国へ50店舗展開しているセルフランドリーで、ホテルへの出店は今回が初めてとなる。  今回ランドリーを設置するスペースは、ホテルのチェックインも兼ねているラウンジエリアでもあり、宿泊者はもちろん、地域の人ともつながる「街のコミュニティスペース」としての位置づけを意識しているという。
 配置する機器は、洗濯乾燥機L型2台・洗濯乾燥機M型2台・乾燥機4台・スニーカーウォッシャー1台など。
 「NADESHIKO HOTEL SHIBUYA」は、USENが2016年に開業した訪日外国人女性を中心に、延べ2万人を超える女性客に利用されているカプセルホテル。同社と同じくUSEN―NEXT GROUPのアルメックスのサービスを体感できるアンテナ施設でもある。
 カプセルホテルという日本独自のスタイルと共に、「なでしこ」という言葉が持つ可憐なイメージとシンクロするホスピタリティを提供する女性専用のカプセルホテルは、リーズナブルな価格帯でありながら、英語が通じる安心感や充実したアメニティーで、長期滞在者が多いことも特徴だという。


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