不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.08.19 14:20

ベッセルホテル開発 2020年に新築相次ぎオープン 32カ所4933室へ
 ベッセルホテル開発(本社・広島県福山市)では、2020年に相次いで新築ホテルを供給する。2020年1月には「ベッセルイン京成津田沼駅前」(千葉県習志野市)をオープンさせる。
 同ホテルは京成線「京成津田沼駅」から徒歩1分に位置、建物は鉄骨造地上10階建て、ホテル階は5階から10階で、床面積3539.08㎡、客室数全92室。
 インテリアデザインは、「リトルラグジュアリー」をコンセプトに構成される。客室は淡い色使いとシンプルな家具を組み合わせ、上質で機能的な空間を演出。パブリックスペースは、グレートーンを中心にシックな色を基調とした落ち着いた雰囲気で、ひとつひとつ素材感にこだわり、ポイントごとにアートをちりばめることで、上質でラグジュアリーな雰囲気を提供する。
 同社は昨年より、新規ホテルはもちろん、既存ホテルの朝食メニューリニューアルに取り組んでいる。「朝ごはんで地域を感じる」「日本の四季を感じる」をテーマに、ホテルごとにコンセプトを掲げ、郷土料理や地元食材にこだわり、和洋様々なメニューを提供。「ベッセルイン京成津田沼駅前」の朝食は、千葉県産の食材を使用した地域性のあるメニューを中心に、和洋ビュッフェスタイルでの提供を予定している。
 同年8月には「ベッセルイン大宮駅前(仮称)」(埼玉県さいたま市)をオープンさせる。埼玉県への出店は初めてとなる。
 同ホテルは、JR「大宮駅」から徒歩3分に位置。さいたま市の中心部である大宮駅周辺は、ビジネスや商業の中心で、乗り入れ路線数が東京駅に次いで全国2位。新幹線、在来線共に乗り入れ路線全ての営業列車が停車し、埼玉県内のみならず全国でも有数のターミナル駅だ。
 建物は敷地面積998.24㎡、延床面積6271.97兵冷え、鉄骨造地上11階建て、客室はシングルルーム、ツインルーム、トリプルルーム、ユニバーサルルームの全198室。宿泊者専用の大浴場を完備しており、男性大浴場、女性大浴場に加え、各浴場にサウナも備える。設計は玉井設計、インテリアデザインはUDS、施工は佐伯工務店が担当する。
 同社は今年に入り、「ベッセルイン千葉駅前」を皮切りに、5月には札幌で「ベッセルホテルカンパーナすすきの」、12月には「ベッセルイン熊本新市街」の開業が控える。
 「ベッセルイン熊本新市街」は、2004年に開業した「ベッセルホテル熊本空港」に続き熊本で2棟目になる予定だ。同ホテルの客室数は全225室で、1階がテナント、2階以上がホテルの複合ビルとなる。シングルルームに、シャワーブースの客室とユニットバスを設けた客室を用意し、フォースルームは、広々とした客室に露天風呂を備えているのが特徴だ。
 2020年には沖縄で本館・別館含めて227室の計画も発表しているほか、他にも関東エリア、関西エリアで続々と出店を計画している。グループの「福山ニューキャッスルホテル」を加えれば現在、公表できるものだけで32ホテル4933室となる。

住友不動産ヴィラフォンテーヌ リゾートホテルをリニューアル
 住友不動産ヴィラフォンテーヌ(東京都新宿区)は、同社が運営する全943室オーシャンビューのリゾートホテル「ヴィラージュ伊豆高原」(静岡県伊東市)の館内施設をリニューアル。「親子三世代旅行」向けのコンテンツを取り揃え、国内外の幅広い利用客を迎える滞在型リゾートホテルとして運営を開始した。
 小規模ミーティングや卓球場として運営しているカルチャールームに、ホテル業界として初めてセンサー技術とプロジェクションマッピング技術を使って開発された次世代体感型アトラクション「サイバースタジアム」を導入した。
 ホテルの室内温水プールには、LED照明を設置し、夕方より「こどもが主役」の屋内ナイトプールとしてライトアップ。「大人のナイトプール」の概念を見直し、「こどもが主役」となれるナイトプール文化を広めるために実施した。窓辺に映る幻想的なイルミネーションや浮き輪などの遊具を使い、通常のプールでは味わえない記憶に残る思い出づくりの場を提供する。
 本格的な和食会席料理を提供していた「和風ダイニング伊豆美」は、従来の約2倍となる店舗面積に拡張し、大人もこどもも楽しめるライブキッチンを併設した「IZUMI」としてリニューアル。金目鯛や明日葉など、地元食材を多く使用した約50品目のビュッフェを夕食・朝食に提供。目の前で調理されるライブキッチンでは、ステーキのフランベや地元食材の天ぷら、オムレツなど臨場感あふれるパフォーマンスが楽しめる。
 同施設は、自家源泉かけ流しの露天・大浴場を備え「全室オーシャンビュー&スイート」で暮らすように泊まるキッチン付コンドミニアムリゾート。一部フロアでは愛犬と過ごす客室も用意する。屋内温水プールやテニスコートなど、リゾートならではの施設も併設する。

クロスホテル大阪が229室を改装
 クロスホテル大阪(大阪府大阪市中央区)はこのほど、2007年開業以来、初めて客室全229室のリニューアル工事を行うこととなった。
 活力がわき出ることを意味する「Flowing Energy」をコンセプトに、廊下などの共用部分も全面改装する計画。エントランスから客室へとつながる赤い流線のデザインは、御堂筋や道頓堀の賑わいや熱量を表現し、線のつながる先の客室は、ホテルのイメージカラーである赤色を用いたデザインとした。
 客室は、空間にゆとりをもたせるため、クローゼットなど家具の配置を変更。インバウンドなどの要望にも対応し、大型のスーツケースを広げて荷造りすることができるスペースを確保、機能性を高めた。 
 順次工事を行い 2020年春に全面リニューアルが完了する。全229室の客室は、ツインルーム、ダブルルーム、トリプルルームの3種類のルームタイプが揃う6~12階178室を「コンフォートフロア」から「スタンダードフロア」に改称し、赤色をアクセントとしたデザインの客室とモノトーンのデザインを基調とした客室の2種類を用意する。スイートルーム2室をもつ13、14階の「クロスフロア」51室の客室は、ゴールド系の配色で、より洗練された内装に一新した。
 エレベーターホールや廊下などの共用部分は、「Flowing Energy」をコンセプトに、御堂筋や道頓堀の賑わいや熱量が一つの流れとなり、エントランスから客室までたどり着くイメージを表現したデザインにした。廊下にはホテルのイメージカラーである赤色の流線をあしらい、外観、エントランスから客室まで赤い色が特徴の統一された空間となる。
 クロスホテル大阪は、オリックス不動産の旅館・ホテル運営の事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」の「シティ」カテゴリーに属している。

民泊運営に保険サービス
 民泊運営サービスを展開しているグランドゥース(大阪府大阪市)ではこのほど、民泊運営に必要な補償に加入、より安心・安全に民泊を利用できる環境を整えた。引受保険会社は東京海上日動火災保険。
 同社は、民泊運営に必要なサービスをワンストップで提供する独自のノウハウによって、2017年3月設立以降、高い運営実績と稼働率を実現している。昨年の民泊新法の施行以降も、運営会社候補のひとつとして民泊運営を新たに検討しているオーナー・利用者から多数の相談を受けている。
 同社は、事業拡大に取り組む上で本業へ時間を費やすべく、また、必要となる火災保険や賠償責任保険の付保漏れ防止を目的に、東京海上日動や取扱い代理店であるセゾン保険サービスの協力のもと、同社が所有する全ての民泊施設・設備に対応する専用の商品に加入することとなった。
 今回の体制整備を通じて、同社が所有する民泊施設・設備が有事の際にも補償の付保漏れなく、また、事業拡大に向け、本業へ注力する時間を創出することで、日本の民泊事業の更なる発展に貢献していきたいという。
   同社は、民泊運営に必要なサービスをワンストップで提供している。

小規模施設管理システム 大手会計ソフトと連動へ
 タップ(東京都江東区)は、同社が提供している小規模宿泊施設様向けWEB宿泊予約・宿泊管理サービス「accommod(アコモド)」について、において、弥生(東京都千代田区)が提供している「弥生会計 オンライン」への仕訳出力を開始した。
 これにより、「アコモド」で、入力した売上データと入金データを「弥生会計 オンライン」に仕訳出力することができるようになり、宿泊施設の仕訳業務や売掛管理など経理業務の効率化を促す。また、利用にあたっては、追加料金は必要なく、「アコモド」のサービス基本利用料のみで利用することが可能だ。
 弥生会計は、国内で多くの利用者を持つ会計ソフトとして、宿泊施設でも利用されており、タップもこれまで、個別システムのカスタマイズのご要望に応じ、連携を行ってきた。

温泉道場がドローン飛行場
 温泉道場(埼玉県比企郡)が運営する複合型リゾート施設「ビオリゾート ホテル&スパ オーパークおごせ」(埼玉県入間郡)では8月1日、ドローン飛行場をオープンさせた。
 同施設はもともと、「ゆうパークおごせ」という町営の温浴&キャンプ施設で、2018年4月より温泉道場が運営している。2019年4月から宿泊エリアの拡大などの段階的リニューアルを経て、リブランドオープンしたのを機にオープンさせたもの。
 温浴施設には露天風呂があるため、ドローン飛行場とは相性が悪い部分もあったが、露天風呂に開閉式の屋根を設置することにより、全国でもめずらしい温浴施設へのドローン飛行場設置が可能になった。

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