不動産トピックス

クローズアップ 仲介業務効率化編

2019.06.17 17:16

 不動産業界でもテクノロジーの活用が進むなかで、仲介会社でもその活用が進んでいる。背景にはこれまで人を頼りにしていた業務の効率化への思惑がある。サービスは賃貸だけでなく、売買にも拡大しているようだ。

ルクホル 業者間をつなぐ物件情報サイト「ルクホル」を13日に開設
 不動産業者向けの「買いたい」と「売りたい」をマッチングするプラットフォームが生まれた。不動産ITベンチャーのルクホル(東京都中央区)が13日に開設した、不動産業者専用の物件情報マッチングサイト「ルクホル」だ。
 代表取締役の安達義行氏は不動産会社に勤務したのち、システム開発の仕事を経験。今年1月にルクホルを設立して、今回のマッチングサイトが初のサービス展開となる。
 他業界に比べるとテクノロジーの活用はもとよりIT化が進んでいない不動産業界。安達氏は「保守的な業界のため新しいものの受け入れに対して慎重な体質があります」と分析する。一方で「働き方改革」などが進むなかで、業務効率化は不可欠となっている。「『ルクホル』が不動産業界のIT導入のきっかけになれば」と思いを打ち明ける。
 「ルクホル」は宅建業者に限定して「買いたい」、「売りたい」をサポート。売りたい物件情報を登録できるとともに、登録された物件情報を検索することもできる。システム内でのメッセージで利用者間のコミュニケーションができる。メッセージにPDF添付もできるので、詳細な物件資料を送付できる。契約を完結するには価格も高いために直接会う必要がある。それでもこれまでの業務に比べて大幅に効率化することができる。
 「ルクホル」の利用は無料。安達氏は「サービスは業界のIT導入の潮流をつくっていきたいという思いがあるので、無料でご提供し、業界の更なる活性化を目指したい。」という。
   「浸透していくには時間がかかると思っていますが、事前登録の段階でも大手デベロッパーや中堅・中小の仲介会社の登録や引き合わせをいただいています。サービススタートから1年をめどに1000社ほどの登録を目標にしていきたい」
 プロ間をつなげるプラットフォームはまれ。「ルクホル」の利用が新たな業界の習慣になれば、不動産業務のあり方も大きく変わりそうだ。

Housmart「プロポクラウド」伊藤忠ハウジングなどに導入
 Housmart(東京都中央区)が2019年3月に提供開始した、不動産仲介会社向け営業支援ツール「プロポクラウド」が、伊藤忠ハウジングなどでの運用が開始された。
 「プロポクラウド」はAIによる顧客管理と物件選定・提案などコミュニケーションに特化した営業支援ツール。不動産仲介会社の「長期フォローが必要なので追客しきれない」、提案するにも「物件数が多すぎて把握しきれない」という課題を解決する。
 営業担当者は簡単な顧客情報や希望条件を入力するだけで、従来1カ月あたりの追客可能なメール数が約160通だったのに対し、約6000通の追客が可能となる。これにより営業担当者はクライアントのサポートや見学等の付加価値の高い業務に専念できる。
 2019年3月1日に提供を始めてから、引き合いが強い「プロポクラウド」。現在も数十社が運用を検討しているという。

「スマサポキーボックス」約330棟へ導入 三井不動産レジデンシャルリース管理の物件に
 スマサポ(東京都)がIHI運搬機械(東京都)と共同開発したエントランス用スマサポキーボックスが三井不動産レジデンシャルリースの東京都内、横浜市内、大阪府中心部における自社管理物件約330棟で導入を決定した。
 スマサポキーボックスは専用のスマートフォンアプリより「開錠」ボタンを押すことでオートロックの開錠が可能になる。不動産業界における空室確認、案内予約、物件内覧というシーンの煩わしい業務をアプリひとつで簡素化することができる。また、いつ、誰が、どの物件を開錠したのかのログを蓄積することも可能。
 三井不動産レジデンシャルリースはグループ長期経営方針「Next Stage2025」として、デジタル技術の徹底活用や新たな価値創造による事業化への取り組みを掲げる。国内外で加速する不動産テック領域における事業活動を強化している。
 今回のスマサポキーボックス導入を皮切りにして不動産内覧業務を効率化していきたい考えだ。


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