不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2018.11.05 17:26

「ホステル」+「ビジネスホテル」 レーサムが新業態施設開業
 レーサム(東京都千代田区)のグループ会社であるWeBase(同)は12月、香川県高松市に、四国初進出となる「ホステル」と「ビジネスホテル」が融合した新業態の宿泊施設を開業させる。
 コミュニティホステル&ホテル「WeBase高松(ウィーベース タカマツ)」ブランドとして展開する。同施設は延床面積1万197㎡、収容数は四国最大級の446名となる。
 同施設の客室は、ドミトリータイプのホステルタイプと個室のシングルやツインルームのホテルタイプをフロア別にし、利用者のニーズに合わせて活用できる。
 インバウンド客に対して同ブランドでは「多言語対応」を実施し、高松でも英語・日本語を始め、中国語・スペイン語など6カ国もの言語を駆使し、宿泊客の問い合わせや案内に対応する。スタッフには、リゾートホテルや国内老舗の大手ホテルでマネージャー経験を積んだザ・ホテルマンの総支配人や、カリブ海のリゾート地カンクンで、10数年以上世界中からのゲストをアテンドした経験を持つ女性副支配人といった、ユニークなキャストが集まった。
 また食事には、当地名物の「うどん」を自分で「茹でる」「薬味などをトッピングする」の四国スタイルが体験出来るブッフェ朝食を提供する。
 「WeBase」ブランドは、旅を通じて「世界中の若者や旅行者」と「その地域」を文化で繋ぐ"Hub"となり「新たなコミュニティ交流のきっかけ=コトづくり」をコンセプトに誕生。2015年に東京・西新井にオープンした「エンブレム ホステル」(業務提携)からスタートし、2016年9月には「鎌倉」、2017年7月に「博多」を開業し、「京都」を今年10月27日開業、そして今回12月に開業する「高松」、2019年には広島へ進出する予定。
 これにより今年末にはグループ合計5施設となり、東京から九州まで日本を縦断し、総収容数が1000名を超える日本最大級のコミュニティホステル&ホテルとしてブランドを確立させることとなる。

せとうちDMO ヒルトンとプロジェクトスタート
 せとうちDMOを構成する瀬戸内ブランドコーポレーション(広島市中区)ではこのほど、ヒルトン(米国・バージニア州)と協業。富士見町開発合同会社とヒルトンが「ヒルトン広島」の運営受託契約を締結したことを発表した。同ホテルは中国・四国地方で初のヒルトンブランドとなり、2022年度の開業を目指していく。
 今回の契約は、広島市の都心のにぎわいと交流を生み出す高次元都市機能の充実・強化や、さらなる観光振興を図るために、瀬戸内ブランドコーポレーションが県有地等を活用し、国際会議の開催が可能となるスペースを有したホテルの開業を目指して、運営をヒルトンに委託したもの。
 また、瀬戸内ブランドコーポレーションは、ホテル建設にあたり、せとうち観光パートナーズ(広島県広島市)が管理運営する「せとうち観光活性化ファンド」を通じた資金支援も行う予定だという。  「ヒルトン広島」は広島市中心部の富士見町地区に位置し、世界遺産の原爆ドームや繁華街が徒歩圏内の立地にあり、約6400㎡の敷地に、約415室の客室、最大約1300㎡の会議施設、料飲施設やスパ、プールなどを併設する予定だ。
 「中国四国地方の交通の要である広島に大型宿泊施設を誘致することにより、国際会議の開催を通じ地域経済の活性化に広く貢献するとともに、瀬戸内エリアの滞在型周遊観光の促進と増加する広島の宿泊需要に対応し、より一層の観光客数増加を期待しています」(瀬戸内ブランドコーポレーション 藤田明久社長)
 瀬戸内ブランドコーポレーションは、瀬戸内地域を中心とした金融機関と域内外の事業会社計46社の出資を得て設立。せとうち観光推進機構と緊密な連携をとり、プロモーションを通じて創出した観光需要の受け皿として自主事業を展開するほか、事業者に対する事業開発支援、98億円の観光活性化ファンドを活用した経営支援や資金支援を行い、瀬戸内地域の価値の最大化を目指している。

沖縄UDS 「ホテル アンテルーム 那覇」を2020年オープン
 沖縄UDS(沖縄県那覇市)では2020年、沖縄県那覇市前島に、ASAKA(同)と共同開発するホテル「ホテル アンテルーム 那覇」を開業させる計画だ。
 同施設は、那覇空港から車で約15分、敷地面積2625㎡、建築面積1261㎡、延床面積5756㎡、客室は10タイプの126室を予定している。この他、付帯施設としてレストラン、ギャラリーを併設する。
同プロジェクトの計画地は沖縄県那覇市・泊港に接した港湾エリア。ホテルはその隠れ家的な立地を生かし、沖縄のリアルタイムなカルチャーを感じられる場として企画しており、UDSグループが「アート&カルチャー」をコンセプトに京都で企画・設計・運営する「ホテル アンテルーム 京都」と同一ブランドで展開する。既存施設と同様、アートやカルチャーが集まり、感度の高い人たちが訪れる場となることで、まちに新たな賑わいを創出することを目指していきたいという。
   また、「ホテル アンテルーム 京都」の開業当初よりパートナーとしてアートディレクションを手がけ、最近ではフランスのルーヴル美術館でも作品展示を行うなど世界的に活躍する彫刻家・名和晃平氏がディレクターを務めるクリエイティブ・プラットホーム「SANDWICH」が参画し、アートディレクションを手がける予定だ。 
 「ホテル アンテルーム 京都」は、UDSが事業企画・設計・運営を手がける、ホテルと長期滞在型ホテル(アパートメント)、ギャラリーからなる複合施設。「京都の今を表現するアート&カルチャーが集まる場所」をコンセプトに、築23年の学生寮をコンバージョンし、2011年4月にオープンした。

ダイワロイネットが「青森」駅前に最大級ホテル
 大和ハウスグループのダイワロイヤル(東京都千代田区)は、10月23日青森市の玄関口で、多くの店舗が立ち並ぶ新町商店街に「ダイワロイネットホテル青森」をオープンさせる。 
 同ホテルは、JR「青森」駅東口から徒歩5分に位置、敷地面積1508・70㎡、延床面積9986・92㎡、鉄骨造、地上14階建て。客室は、モデレート91室、モデレートクイーン31室、デラックス12室、モデレートツイン54室、スーペリアツイン19室、グランドデラックスツイン5室、スイート、ハンディキャップの合計218室で、周辺エリアでは最大級となる。また初めて全室が浴室・トイレ別で、20㎡以上を確保した。客室には、40インチ液晶テレビ、冷蔵庫、セーフティボックス、ズボンプレッサー、温水洗浄便座付トイレ、レインシャワー、空気清浄機付加湿器等を配置する。
 1階には、青森市内で複数の飲食店を手掛けるクロックアップのレストラン「UGUISU」や、コンビニエンスストアを併設。2階には、宿泊者に無料で利用できる市内のビジネスホテルでは初となる「フィットネスルーム」も併設した。 
 防災面では、非常時にバッテリーに蓄えた電力でホテルの一部の電力を賄うことができるプラグインハイブリッド車を、全国ホテルチェーンで初めて設置した。
   同ホテルは、ビジネスユースだけではなく、観光利用のファミリー層やインバウンドまで、幅広い利用を期待している。
 今回の新築ホテルのオープンにより、同社が運営するダイワロイネットホテルは全国で50カ所目、青森県内では「ダイワロイネットホテル八戸」に続く、2カ所目となる。

「ホテルJALシティ名古屋錦」全216室、4KTV設置
 新たなホテル「ホテルJALシティ名古屋 錦」(名古屋市中区)が開業する。
 同ホテルは、名古屋市営地下鉄東山線「伏見」駅徒歩7分に位置し、14階建て、客室は、シンプルクイーン67室、スーペリアクイーン20室、プレミアクイーン12室、コンフォートツイン12室、シンプルツイン21室、モデレートツイン11室、スーペリアツイン56室など、全216室。オフィス街としての顔を持ち、近隣には、科学館や美術館、劇場などの観光資源も豊富なエリアで、ビジネスをはじめ、レジャーの拠点としての需要を期待している。
 「Smart & Simplicity」をコンセプトにした同ホテルは、宿泊主体型ホテルでありながら、客室が約22~33㎡と、広さを十分に確保。上位カテゴリーの客室には、エアウィーヴベッドパッドを導入、そのほかの客室にもシモンズベッドを採用している。浴室は、トイレとバスルームを独立させた日本式のスタイルを取り入れた。バスルームは、レインシャワーの付いた洗い場とバスタブを分離させている。 
 また客室には、スマートフォンやタブレット端末の画面をテレビなどの大画面で見ることができる「ミラーリング機能」を有した大型の4Kテレビを設置するほか、無線LANによる大容量のデータ通信環境などのデジタル環境を整えている。
 朝食ブッフェでは、名古屋コーチンや八丁味噌、小倉トーストなどの名古屋ならではの食材や料理を和食から洋食まで幅広く提供する。ランチには、サラダブッフェ付き日替りランチを用意する。

カンデオホテルズ 医療機関とコラボレーション
 「カンデオホテルズ」ブランドを全国で20店舗を展開しているカンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京都港区)は、西日本旅客鉄道(大阪市北区)が手掛けるJR「岸辺」駅直結の再開発事業「JR岸辺駅ビル開発」プロジェクトの複合商業施設の核テナントの一つとして、「カンデオホテルズ大阪岸辺」を出店。
 同ホテルは、施設地上9階のうち、6階~9階を占める。客室数は111室。カンデオホテルズ独自の「3B」スペックである、「Bath」大浴場、水風呂、サウナ完備の最上階スカイスパ、「Breakfast」和洋折衷メニューの健康朝食ビュッフェ、「Bed」すべての客室に「シモンズ」完備、を標準装備する。
 同ホテルが位置するエリアは、医療都市「健都」を標榜しており、このため、国内外からの観光とビジネス利用、医療機関利用者等幅広い層に利用できるよう、地元の医療機関との連携を進めていく。  また医療関係者や入院時の付き添い人等も想定した、「人間ドック販売プラン」、「退院後宿泊プラン」、医療関係者法人契約などの宿泊プラン等も検討していく。

大江戸温泉Gが志摩ホテル取得
 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京都中央区)のグループ会社である大江戸温泉物語(同)ではこのほど、「タラサ志摩ホテル&リゾート」(三重県鳥羽市)を取得した。
 同施設は、竣工1992年4月、鉄筋コンクリート造、延床面積1万7746・82㎡、客室数122室。

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