不動産トピックス

今週の一冊

2018.09.18 15:13

不動産の3極化が進む 上昇するのは1割か

5年後に笑う不動産
著者:長島修
発行日:2017年9月1日
発行所:ビジネス社
価格:1300円(税別)

 業界初の個人向け不動産コンサルティング会社を設立した著者は、まず第1章「2020年以降、不動産のあり方が激変する」で今後の不動産市場の大幅縮小を解説している。
「活路が開かれていない供給過剰の果ての『空き家問題』」や不動産の供給過剰が規制されないという日本の特殊性をふまえた市況の大きな流れについて、悲観論を避けて説明。不動産の暴落といったマイナス要素も、「賃貸物件は好物件が増える」と思えば悪くはないだろうか。とはいえ、やはり不動産市場の近未来は不安材料がこれでもかと出てくる。発行日から1年経過したがどれも好転していない。少子高齢化、過疎化、一般に認知されていない国の方針の数々。「立地適正化計画」の恐ろしさ。「コンパクトシティ」といえば聞こえはいいが、実態は「捨てられる土地」があるからこその「コンパクト」ではないか。
 さらに2022年問題。今後、不動産は3極化が進むという。すなわち価格維持あるいは上昇する不動産は10~15%、残りは価格下落、はてはマイナス資産に。どうしたら勝ち組不動産オーナーになれるのか。最終章「住まいで人生を棒に振らないために」で自分なりに納得を得ることを勧める。

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