不動産トピックス

クローズアップ 暑さ対策編

2018.08.13 15:32

 連日の猛暑により全国的に熱中症対策が呼びかけられている。ビル内における空調設備はフル稼働となるが、運用負荷を低減しながらも、室内を快適に過ごすことができる製品を積極的に導入することで、建物の価値向上につながる。

インテージホールディングス 職場の冷房に関する調査「ちょうどいい」は36.3%
 インテージ(東京都千代田区)は夏の職場における設定温度に関する意識と実態についての調査を実施し、この度その結果が発表された。
 室温は仕事への集中力に影響する大事な環境要素のひとつ。調査は首都圏に職場をもつ20~59歳の男女1490人を対象に行われ、実際に職場では何度くらいに設定され、どの程度「快適」に感じられているのかが聴取された。
 その結果「『ちょうどいい』と感じることが多い」回答者は全体でわずか36・3%。「暑い」は約4割、「寒い」は約2割と6割以上の人が「適温ではないことが多い」と感じていることが判明した。
 また温度の感じ方には男女差が見られ、男性は半数近くの人が「『暑い』と感じることが多い」と回答。次いで「ちょうどよい」が約4割、「寒い」は1割強にとどまった。一方で女性は「暑い」、「ちょうどいい」、「寒い」がそれぞれ30%台と分散。女性は男性以上に室温の感じ方にバラつきがあり、適温と感じている人の割合が低いことが明らかになった。
 次に職場で設定されている冷房温度と、働く人が「快適」と感じる設定温度を比べてみる。すると職場の冷房設定温度は全体平均で「25・7度」。一方、自分が快適と感じる設定温度は全体で「25・2度」と判明。その差は0・5℃とおおむね快適な環境であると言える。
 ところが先述した「適温と感じない人が6割超」とは矛盾した結果となる。これは同じ設定温度でも、人やパソコンの密集度などの条件によって室温の感じ方が異なるためといえるだろう。
360度回転するタワータイプ扇風機
スイデン nedius営業部 課長代理 岸健司氏
 工場の空調機器や空調のノウハウを生かした環境改善機器を製造するスイデン(大阪市天王寺区)は、職場のモヤッとした暑さを解消する製品を発売している。
 同社のタワータイプ扇風機「ハイタワーファン360」は幅360mm、奥行き360mmのスペースがあれば設置できる「省スペース」設計と、その優れた性能が注目されている。  「ハイタワーファン360」の最大の特長は360度どの角度にも風を送る首振り機能を搭載した点だ。一般的に首振り機能は90~180度が主流だが、同製品は固定・90度・180度・360度の4ポジションが可能。夏場の会議室などは1台で涼しく快適な空間になる。高さも1205~1350mmまで最大145mmの調整ができる点も特長の一つだ。本体質量は7・3kgなので設置の容易さや費用面においても非常に優れた製品といえる。
 また同製品はワイアレスリモコン付き。主な機能としてはOFFタイマーや8段階も調整可能な風量設定があり、これらは室温温度と共に液晶パネルで確認できる。ハイタワーポジションから縦470mmのワイドな風が繰り出されるので、椅子に座っていても立っていても涼しさは同じ。また、背面の吸気パネルを外してファンに付着したホコリを掃除機などで簡単に取り除ける。
 同社・nedius営業部課長代理の岸健司氏は「当社は元々工業向けの製品が中心でしたが、『nedius』というオフィス向け製品のブランドを立ち上げました。今後はオフィスや店舗、またホテルでの利用を目的とした製品開発にも注力していく予定です。強力な工業向けの製品ノウハウを生かし、オフィスや店舗などに快適な空間を提供できればと思います」と今後の事業展開について語った。

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