不動産トピックス

第4回ビル経営アワードノミネート「馬車道大津ビル」

2018.07.09 10:52

ノミネートNo.3
馬車道大津ビル
所在地:神奈川県横浜市中区南仲通4-43
延床面積:896.90㎡
規模:地上4階地下1階
竣工:1936年

 横浜の馬車道に立地する「馬車道大津ビル」は、2000年に横浜市認定歴史的建造物に認定されているが、現役のオフィスビルとして満室稼働を続けている。しかし歴史的建築物だけに老朽化に伴って、度々雨水の漏れが発生。昨年8月~12月にかけて道路に面した部分のタイルの張り替えが行われた。大和興業の小野塚秀敏業務部長は「当ビルのタイルは20種類以上もあり、当然ながら80年以上も昔の物なのでどこを探しても同じタイルはありませんでした。そこで岐阜県多治見市にある専門業者に依頼して、新たに同様のタイルを焼いてもらうことにしました。ただ当ビルは歴史的建築物です。貼り替えた時に真新しくなってしまわないように目地も含め色合いを調整し、ひび割れ、浮いているタイルを中心に貼りかえました」と語る。
 以前より同ビルの周りにはタイルの落下を防止する網が張られていた。修繕後、それも取り払うことができビルの美しい外観がよみがえった。一見何のトラブルもなく外壁修繕は執り行われたようだが、工事にあたり「想定外のこともあった」という。
 「事前の打診検査で劣化したタイルの枚数を割り出したのですが、実際に工事をしてみると予測していた以上にタイルの枚数が必要でした。例えば、目地から水が浸み込んでいて浮きの音がしないタイルがあったりしました。歴史あるビルの修繕には往々にしてある程度想定外のことが発生するので、様々なことに注意が必要であると思いました」(小野塚氏)
 修繕後は入居テナントや周辺住民からの反響も上々。「馬車道大津ビル」は、今後も時代を越えて受け継がれる。

大和興業 業務部長 小野塚秀敏氏
〇改修のポイント
ひび割れたり、浮いてしまっているタイルを中心に貼りかえたが、既存タイルとのバランスを考慮し、目地も含め色合いを調整した。

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