不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2018.05.21 17:15

■創業43年、カギをコントロールする仕組みを作っているプロフェッショナルがいる。アート(東京都品川区)だ。入退室管理システムの専門メーカーで、全国に拠点があることが強みの会社である。
 同社は自社商品を販売・取り付け・保守まですべてまかなえる代行店を増やしていった。今では日本全国、200社ほどが同社の商品を取り扱える。販売から保守までができる同業他社は数少ない。同社のメーンターゲットはビル・学校・オフィスビルなどのBtoBである。  そこに最近、スマートロックを取り扱うベンチャー企業が入ってきた。従来のカギでは費用が高く、導入できなかったものができるとあって一目置かれている。
 スマートロックの手軽さと全国に代行店があるために保守までできるのが、同社の「ALLIGATE(アリゲイト)」である。同社は従来型のカギについても売り上げがある。そのためベンチャー企業より会社が潰れる心配がなく、信頼感と安心感を与えてくれる。
 従来、カギはずっと使えるものだった。しかし使用可能・不能にするときはすべてパソコンのアプリケーションにつながなくてはならず不便と時間を生じるものだった。スマートロックは場所の限定されないクラウド上ですべての設定ができるので、スマートフォンにも従来のICカードにも時間がかからずに作れる。従来のICカードにもスマートロックが使える点など同社の今までのノウハウが生きている部分だ。  取締役事業開発担当の田村和寛氏は「調子が悪い、使い方がわからないなどの保守点検やサポートも全国に拠点があるため、すぐに現場に急行することができることが当社の強みです」と言う。
 コストが高く今までカギを導入できなかった大多数をターゲットにしており、入口は従来型のカギで、内部の1カ所、2カ所は「ALLIGATE」のような提供方法もできる。
 アクセスをコントロールできるロッカーや倉庫などあらゆる場所に後から「ALLIGATE」を取り付けることも可能だ。
 カギに関しては1社で事足り、更に選択肢の自由が広がる。今までコストが高く、安心面などで導入を悩んでいた人々の救世主になりうるだろうか。

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