不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2017.03.27 16:21

■少子高齢化・人口減少が続くなかで、不動産業界の課題として挙がる「空き家問題」。景観や安全・安心の観点から問題視され解決に向けた各社の取り組みが続く。一方、これを「最大のビジネスチャンス」として捉えているのが空き家活用(東京都港区)。代表取締役社長の和田貴充氏は大阪市淀川区で戸建の分譲販売を行うオールピース。の代表も努めていて、空き家活用設立以前から空き家ソリューションの提供を行ってきた。曰く「空き家情報は不動産事業者にとっては売買や開発につなげることができるなど宝の山です」とのこと。が、実際に成功している事例はまだ少なく、「空き家を見つけても、所有者になかなか辿りつけない」、「ホームページに情報を掲載していて反響はあるものの、空き家所有者にダイレクトにつながりにくい」など頭を悩ませていることが多い。
 「私は実際に足で稼いでいくことや、うるる(東京都中央区)が展開している『空き家手帳』のウェブ版にも関係するなど、地上戦・空中戦の双方を経験しています。このなかで得たノウハウは空き家をビジネス化していくためには必要な知識だと考えており、それを発信し、あるいは不動産事業者と空き家所有者をつなぐお手伝いをしていくのが空き家活用の役割です」
 同社では今月より首都圏でセミナーも行っている。社会問題の空き家というビッグウェーブに乗りたい不動産事業者は、今後の事業展開の方法について考えていくためにも見逃せない。

■東京メトロ「四谷三丁目」駅から徒歩5分に立地する「新宿ヒロセビル」は、一昨年既存の電力会社からPPS(特定規模電気事業者)に切り替えを行い、電気基本料金が3%減少した。
 ヒロセ企画代表取締役の廣瀨喜一郎氏は、「既存の電力会社から切り替えただけで、小規模ですが省エネ化も実現できました」と語る。  また同社はビル内の内階段と一部共有部に設置された照明の省エネ機器へのリニューアルと、今年9月にビルのエレベーターのリニューアルも実施予定である。導入するエレベーターと施工会社も決まり、後は行うだけ。これらを実施することで省エネに特化したオフィスビルが体現できると有り、同社の期待も大きい。

■自社使用のビルにおいても、オーナーの思いがこもるとその街の発信拠点となる。「飯田橋」駅から徒歩1分の場所にある「CSTビル」は所有者のライト(東京都千代田区)が全て自社で使用しており、レンタルスタジオ・会議室などのほか、ビストロやバーなどが入る。代表取締役の鈴木貴世氏によれば、同ビルはかつても自社で展開する飲食店を入れて運営していたとのこと。駅前立地で貸し出せば、強い需要と相応の賃料が得られそうだが、長く自社で使用していたために、そのような考えはないらしい。
 「『CST』には文化・カルチャーの発信拠点にする、という思いが込められています。当ビルの特長は1棟丸ごと撮影などスタジオとして使用できることです。今後は撮影に限らず、様々な文化発信をこのビルから行っていきたい」(鈴木氏)
 ビルの使用方法も様々だ。

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