不動産トピックス

今週の一冊

2016.10.17 14:39

眠れる宝の山「田舎・築古・戸建て」

まずは100万円で一等地の空き家を買いなさい 不動産に格安投資して勤め人を卒業する方法
著 者 加藤 ひろゆき
発行日 平成28年7月9日
発行所 宝島社
価 格 1300円(税別)


 将来の見通しが立ちにくい現在、不動産投資が注目を集めている。投資用不動産の専門サイトも充実しており、参入ハードルも低い。とはいえ「本当に成功するのか?」との疑問が頭をよぎり、なかなか一歩を踏み出せない。こうした不動産投資家予備軍は多いのではないだろうか。
 彼らをターゲットにした投資指南本が書店の棚を埋め尽くし、ひときわ存在感を発揮している。本書もそんな1冊だ。著者は俳優を目指して渡米したものの、芽が出ずに帰国。失意の中、一念発起。日本で不動産投資を開始し事業に成功した。その投資スタイルは、いわゆる「築古戸建て」への投資だ。都心ではなく田舎にある、築年が経過した戸建て物件を積極的に取得する。冒頭に記す「銀座で70万円の家を取得した」事例は特に刺激的だ。著者の投資案件を具体的な数字と共に紹介しているため、リアリティがある。
 少子高齢化により地方では空き家が急増しているが、その中に数多くの「お宝」が眠るという。需要がある物件の見極め方、利回りを重視したリフォーム術、そして入居者を引き付ける客付け方法まで著者が培ったノウハウを網羅的に解説する。数多くの不動産投資ノウハウ本が次々に発行される中、「田舎・築古・戸建て」という新たな投資スタイルを提案する。参考にすべきだろう。

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