不動産トピックス

クローズアップ 室内サイン編

2014.09.08 14:59

 エントランス部分におけるサインはビルの顔といえるだろう。また室内サインはコストを抑えたビルの価値向上につながる商材である。本稿では、室内サインを作成する企業3社の特徴を紹介していく。

 星光商会(東京都港区)は創業以来56年にわたり培ってきた企画・デザイン力のノウハウを生かし屋外問わず使用できるサインの作成を行っている。また同社のサイン事業は信頼の一貫性をテーマに提案から設置までをワンストップソリューションで行っている。サインを設置する場所は壁面や窓などありきたりなスペースに設置することが多い。しかし同社ではより多くの目を引く、「床」を新たな広告・誘導・注意喚起を促すスペースとして着目。同社の営業第二部課長、大関純弘氏は床面専用のサインについて次のように語る。
 「壁面や窓と違い床では広いスペースを確保することが可能になります。そのため誘導サインや注意喚起のサイン、イベントなどの各告知サインをより効果的に設置できます。また当社では導入する床の材質に適した粘着剤、デザインの提案、施工方法と設置に必要なことを全て提案しているため細かな要望にも応えることができます」(大関氏)
 近年、この床面専用のサインの問い合わせが年々増加しており、同氏は今後もオフィスビルや商業施設などで導入されていくのではないかと予想している。
 「サインはこれまでは屋外に向けたものが多くありましたが、今後は屋内の建物の利用者へ向けたサインに注目が集まると思います。屋内に効果的なサインを設置することで中から建物の価値向上を図れるのではないかと思います。これからもオーナーに満足してもらえるような効果的なサインを作り、信頼性を高めていきたいと思います」(大関氏)

 リーズサービス(千葉県船橋市)はプロモーションに関わるカタログ・パンフレット・ディスプレイ・ウェブサイトの作成などを主力事業としており、商業ビルやオフィスビルに設置するサインの作成も行っている。同社の取締役、玉井博之氏はサイン事業について次のように語る。
 「サインの材質はほぼ決まっているため他社との差別化は提案力か価格でしかできないと思います。当社では主力事業であるプロモーション製作を生かした企画力や提案力を最大限に活用しサインの作成を行うことを最大の特徴として、高いクオリティのサインを作成します」(玉井氏)
 また同社では約5年前からフロア案内サインを作成する際にシール式を用いており、依頼主から好評化を得ているという。 
 「貸ビルはテナントの入れ替わりが必ず起こりますが、多くのオーナーは1つのテナントが入れ替わるだけでは案内サインを更新しない傾向があるように感じます。そこで当社では企業名や店舗名の部分をシール式にしました。こうすることで従来のフロア案内サインよりも効率的に、簡単に案内サインの更新を行えます」(玉井氏)
 プロモーション事業の一環としてサインをオーダーメイドで作成するリーズサービスは今後も強みである提案力を生かして、多様化するニーズに応えていきながら依頼主が満足するサインを作成していく方針だ。

 屋内外問わず使用可能なサインの開発を行っている書替えサービスセンター(東京都中央区)。同社代表の木戸多加士氏は近年、ビルオーナーや管理会社からの問い合わせが増加してきていると語る。その要因は「提案時に同じ素材の見本を見せ、依頼主が設置後をイメージしやすいようにしているところにあると思います」と同氏。同社が開発する案内サインは全部で6種類あり、予算や建物に合った適切なサインを選択できる。
 「古くなった案内サインをリニューアルすることは低コストでビルのイメージアップにつながると考えています。そのため当社ではコストを抑えた一枚板のサインをお薦めしています。また一枚板のサインは材質をアクリル製とステンレス製から選択することが可能で、アクリル製はスマートな見た目に、ステンレス製は高級感を設置した空間に与えます。材質によってコストが異なりますが予算や建物の景観に合う提案をしっかりと行っています」(木戸氏)
 書替えサービスセンターではデザインから施工まではもちろん、設置後のメンテナンスや表示変更・部分的な変更にもスムーズに対応する。今後の目標について木戸氏は次のように語った。
 「当社では今後も『現物主義』を基に依頼主に喜ばれるような提案やデザイン性の高いサインの作製を続けていきビルのイメージアップに貢献していきたいです」(木戸氏)

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