不動産トピックス

今週の一冊

2014.08.11 13:03

世界中が注目する東京の不動産市場の今後を占う

東京は世界1バブル化する!
著者 浅井 隆、DKTリアルエステート
出版 平成26年8月12日
発行 第二海援隊
価格 1600円(税別)

 デフレという長いトンネルから脱しようとしている現在の日本経済。著者はこの先に待つのは空前の不動産バブルであると本書で論じている。だが今回の不動産バブルは、90年代初頭まで続いた不動産バブルとは若干その様相が異なるようだ。それは、かつての不動産バブルが日本全国に影響が及んでいたのに対し、今回の不動産バブルは東京一極集中の傾向が顕著に表れるためであるという。
 本書は現状の不動産市況の動きを解説しながら、東京一極集中に至る背景として少子高齢化や人口減少問題などを指摘。都心のマンション需要の高騰にこれから購入者がどのような姿勢で臨むべきか、また不動産投資家がオリンピック開催を控えた東京に熱い視線を送る現状の投資市場を俯瞰し、五輪開催後までの中長期的な東京の不動産市場のシナリオまで記載されている。
 本書によれば、東京では数年間の不動産バブルの後に国債の暴落に伴って金利が急上昇し、不動産の下落を招くという。そしてハイパーインフレが起きるとともに、大増税時代に突入することになる。このため、これからの不動産経営は税対策を中心とした日頃からのマネジメント能力が従来以上に求められると本書は指摘している。

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