不動産トピックス

クローズアップ 防災用品編

2014.02.24 17:15

 地震災害などが発生した際に慌てず、落ち着いた行動がとれるようになるためにも避難訓練は欠かせないだろう。今回は、非常時の避難活動に有効な防災用品を中心に紹介しよう。

 防災対策として事前準備の必要性が問われているものの、備蓄スペースの確保の難しさなどの課題を抱えているケースが見受けられる。
 ボン・タット(栃木県宇都宮市)は、蓄積されたノウハウをもとに備蓄スペースを最小限にすることを実現した携帯避難バッグ「フルアクト」を開発し、販売している。
 「フルアクト」は通常時は防災用品を入れるためのバッグとして持ち運ぶことができ、デスクの引き出しにも保管可能な約A4サイズを実現。また、カードサイズの緊急連絡網や携帯型のタブレットを入れられるので、外出することが多い営業マンに持たせられる防災用品として活用することも可能となっている。さらに、地震が発生した際には「フルアクト」を頭にかぶれば防災頭巾として機能するため避難時に効果を発揮。頭上からの落下衝撃を6分の1に削減できることが実証されている。
 なお、「フルアクト」本体に加え、ライト・マスク・手袋・アルミ保温シート・コンパス・ホイッスル・大規模地震マニュアルをまとめた8つの安全セットを用意しているほか、「フルアクト」を20個以上購入した場合、表面に企業ロゴをはじめ、企業名や屋号などをプリントすることが可能。価格は「フルアクト」本体のみで3360円(税込)、8つの安全セットが3390円。カラーはブラック・イエロー・オレンジの3色をラインアップし、500ccのペットボトルより少し重い仕様となっている。

 ビブスはスポーツ用品としての印象が強いが、所属団体を示すことができるとともに、役割を一目で明らかにするため防災訓練やイベントなどで汎用性が高く、様々な用途で利用することができるという。
 ビブス専門店のビブスドットジェーピー(東京都新宿区)は、一般企業、教育機関、公的機関などにビブスを販売し、年間数万着以上というプリント実績を有している。中にはマンションの管理組合が同社のビブスを活用し、防災訓練をはじめ、実際の災害時にも、災害対策本部関係者を識別するために製作したケースもある。
 「当社のビブスは、もともとスポーツ用ということもあり、丈夫なことに加え、メッシュ素材なので通気性に優れ、高い快適性を実現しております。また、自社工場で作成しているため自由度の高いプリントならびに割安な価格でご提供しているほか、1枚からオリジナルの通常ビブスを作成することができます。利用者の方からは着脱が容易なうえ、脱いだとしてもポケットなどに入れて持ち運びできるので役立っているとのお声をいただいております」(取締役 平賀 智行氏)
 通常ビブスだとカラーは11色を取り揃え、オプションで反射シートや蓄光反射シートを取り付けることが可能。ビブスを試すのに最適な「無地10枚セット」もしくは「無地5色×2枚セット」のセットプランだと7800円となっている。


 現在、数多くの外国人が日本で働き、生活をしているものの、外国人向けの災害時の緊急情報アナウンスを備えている施設は、十分だとはいえないのではないか。2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定したこともあり、災害時のアナウンスを見直す必要性が求められるといえる。
 システムの提案設計・特注ハードウェアの製作を行うエジソンハードウェア(札幌市東区)は多言語拡声装置(Many Languages Information)のMLIシリーズを展開。直接呼びかける現場向けの可搬型「MLIタッチメガホン」をはじめ、スピーカーに接続する車載用途のハンディサイズの「MLIタッチハンディ」や非常放送設備に接続するタイプの「MLIタッチユニット」をラインアップ。また、18日からは「MLIアラームシステム」の販売を開始した。
 「『MLIアラームシステム』の特長は宿泊施設に特化し、客室の言語設定および送信設定をソフトにて行い、選択したコメントを客室に備え付けたユニットを通してアナウンスすることが可能なので、災害時の避難誘導に適しております」(代表取締役 辻 誠氏)
 なお、MLIシリーズは標準仕様として、日本語・英語・中国語・韓国語が設定されているが、利用者の要望によって他の言語を登録できるうえ、収録コメント以外の言葉の翻訳・録音編集・機器へのインストールにも対応している。さらには、電源が切れるまで繰り返し流れ続けるほか、頻繁に利用するコメントを呼び出す機能を有しており、利便性に優れている。

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