不動産トピックス

クローズアップ 節水対策編

2013.09.16 12:00

 水道料金を削減したいと考えたとき、トイレでの水の使用量は大半を占めるため、トイレのリニューアルは有効な手段といえる。今回は各社の新製品や、コストをかけることなく節水できる製品などを紹介する。是非、参考にしてもらいたい。

デミオジャパン 水道料金が50%削減できる無電源全自動便座シート開発
 ビル内に必ず設置してあるトイレ。入居テナントはもちろんのこと、来客が使用する場面もみられる。また、駅前などに立地するビルであれば、買物客などが利用をするケースもあり、1カ月の使用量は相当なものになる。こういった水道料金に負担を感じるオーナーも珍しくない。
 そこでデミオジャパン(東京都新宿区)は、50%以上節水が可能となる便座シートを開発した。中でも無電源節水便座シートDOW―2000/2100タイプ」は複合水路制御システムを採用。水圧の原理と体重を利用したこのシステムにより、一切の電源もバッテリーも必要なく、節水と自動洗浄が可能となっている。便座に座っている時間の長さで自動的に大・小を区別。そして大・小で水を流す量に差をつけることによって節水する。また、この判断時間や水量も自由に設定することができる。  「節約性、省エネに優れているだけではありません。この便座シートは自動洗浄機能によりレバーに触れる必要がないため、利便性も高く、また衛生的でもあります。電気を使わないという安全性も加わり、快適なトイレを実現する製品です」(代表取締役 チャ ボンソク氏)
 電源もバッテリーも必要ないので、電気を使えないユニットバスなどのマンションでの設置や停電時、災害時にも有効な製品となっている。その他、電気が入り暖房機能がついているもの、ビデ機能を備えたものなど製品ラインナップも充実しており、使用者ごとに異なるさまざまなニーズに対応が可能となっている。
 「実験に実験を重ねております。耐久性試験を行なっており、38万回使用が可能なことが確認されています。これは、10年間使用し続けても問題ないことが証明されています」(同氏)
 通常トイレをリニューアルする場合、便器を交換する必要が出てくるが、この便座シートは現在使用している便器の便座を付け替えるだけ。その分費用も安くすみ、設置時間もほとんどかからないという。
 「当社はWASCO事業を展開しています。これは、節水装置の専門企業である我々デミオジャパンが施工費を100%先行投資し、契約期間中に毎月節約された上下水道料金の一部だけを割賦方式で受け取り、契約期間終了後に施設の所有者に無償譲渡する一石二鳥の仕組みです。製品に絶対の自信を持っており、より多くの方に使用してもらいたいと思っておりますので、無料で設置します。設置すれば必ず水道料金を減らすことができます」(同氏)

LIXIL 清掃性とエコの機能を協会下シャワートイレシート
 LIXIL(東京都千代田区)は、清掃性とエコの機能を強化したあらゆる既存の便器に取り付け可能なシャワートイレシートタイプの新「PASSO(パッソ)」の販売を行っている。
 同製品は、シャワートイレシートタイプでは業界初の「鉢内除菌」機能を搭載。この機能を搭載することにより、プラズマクラスターイオンがトイレ鉢内に行き渡り、水の掛からない便座裏や便器内の浮遊カビ菌を除菌するという。
 さらに便座、便フタに断熱材を内蔵した「省エネ便座」を新たに搭載。これにより熱を逃さず、保温に必要な電気代を抑える  また、この製品には同社オリジナルの機能である、便器と便座の間のすき間汚れを奥までラクに拭き取れる「お掃除リフトアップ」、汚れが入りやすいつぎ目をなくした「キレイ便座」、洗浄ノズルの先端が容易に交換可能な「ノズル先端着脱」やビデ用の女性専用の洗浄ノズル「レディスノズル」なども標準機能として搭載している。

ジャニス工業 災害時にも有効な新製品
 トイレを始めとする衛生設備機器の製造販売を行うジャニス工業(愛知県常滑市)は、ローシルエットトイレ「MightyClean(マイティクリン)」を10月1日より全国で発売する。
 同製品は、独自の節水技術によりタンクの超小型化に成功。
 コンパクトなサイズのため、トイレ空間をスッキリ・広く感じさせる効果がある。また、便器本体の内側・外側ともに凹凸がないため汚れが付きにくく、独自のフロントスリム(便器の前部が薄くなっている)と360度全周フチなし形状のため、掃除がしやすくなっている。
 さらに、洗浄水量はグローバルスタンダードとされる4・8リットル(大1回)を採用。水道料金も削減できる。その他、タンク式ならではの洗浄ハンドルが付いているため、地震などで停電しても、手動操作で水を流せる災害に強い製品となっている。

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