不動産トピックス

今週の一冊

2012.06.25 10:31

中小企業経営者向けにM&Aの実践メリットを紹介

会社が生まれ変わるために必要なこと M&A「成功」と「幸せ」の条件
発行 平成22年6月7日
出版 経済界
著者 三宅 卓
価格 800円(税抜き)

 日本では、企業合併や買収(M&A)に抱くイメージはすこぶるよくないように見受けられる。理由として「経営に失敗して会社を手放す」、「業績好調の会社を乗っ取る」といった負のイメージがつきまとうからだろう。
 しかし、本来、M&Aとは会社を継続的に成長させ、従業員の雇用を守るのが真の役割である。特に、近年の日本全体を覆う経済の停滞、業界再編による産業空洞化、少子高齢化等の諸問題によって、多くの企業の経営環境は厳しい局面を迎えているといえる。そうした問題を払拭し、会社を存続・成長させるために最も効果的なのがM&Aであると、本書は説く。後継者不在の中小企業の将来や、閉塞感がある業界に身を置く企業が発展するためには一体どうすればよいのか。そうした経営者が悩まされる大きな障害に対して、M&Aを活用した解決策を提示する。
 本書は、特に中小企業の経営者が読んでM&Aのメリットを実感できる「経験に基づいた事例」を中心に紹介しており、こうした問題は現在の中小ビルオーナーにも当てはまるのではないだろうか。特に中小企業の経営者が読んでM&Aのメリットを実感できる「経験に基づいた事例」が豊富に紹介されている。「会社」を「所有ビル」に置き換えて本書を読むと、ビル経営における新たな方向性を見つけるヒントになるのではなるだろう。

PAGE TOPへ