不動産トピックス

クローズアップ 結露対策編

2010.12.20 12:12

 寒さがますます厳しくなるこの時期、暖かい室内と外気との温度差で結露の発生が予想される。結露はカビや腐食の原因になるためビルオーナーはなんらかの結露対策を考えなければならない。特に入居者が居ない空室スペースは、ビルオーナーが換気を行わないと、結露やカビが発生しやすくなるため注意が必要である。窓を開けたり、こまめに結露をふき取るというのも対策の1つであるが、今回はより効果的な結露対策を紹介しよう。

相武断熱 中間マージンカットで低価格の結露対策が可能に
 結露対策に有効な保温工事をはじめ、断熱・遮音工事、その他に給水管や空調配管の保温工事などを専門に行う相武断熱(東京都八王子市)。同社はビルオーナーが低価格で結露対策を行える「中間マージンカット」を推奨している。例えば、ビルオーナーが入居者から「壁に結露によるシミ、カビが発生した」という苦情が来た場合、ビルオーナーは管理会社に施工の手続きを依頼する。そして管理会社は、工務店などに調査を依頼し、工務店などは下請専門業者に施工を依頼するというのが1つの流れとなっている。この場合、ビルオーナーと下請専門業者の間に「管理会社」「工務店」が入ることで、中間マージンが発生し、その分ビルオーナーのコストは高くなってしまう。そこで同社はビルオーナーや管理会社が直接同社に依頼することで、その分低コストで工事を行えるとしている。
 同社代表取締役の大津氏は「当社に直接依頼するだけで、管理会社の見積書の約4割から5割安いコストで結露対策を提供できます。もちろん管理会社の方が依頼しても『工務店』への中間マージンがカットできるため、無駄のない結露対策を提供できます」と語った。
 また同社は、低価格でありつつ高いサービスを提供している。同社のスタッフは全て保温・断熱・遮音工事を専門とした職人で、使用する素材はホルムアルデヒド(シックハウスの原因となる化学物質)を徹底的に抑えた信頼できるメーカー製品のみを使用し、施工後1年経過した際に、無料点検を行うなど保証制度も充実している。

メガステップ 高品質の珪藻土を優れた職人技術で施工
 メガステップ(東京都品川区)はビル、マンション、個人住宅の左官・防水工事を行う企業で、その中で珪藻土事業部「珪藻土LIFE」を設け、珪藻土の施工による空間プロデュースを展開している。この珪藻土とは植物性プランクトンが化石になったもので、ナノサイズの細孔を持つ多孔質原料である。同社はその珪藻土の中でも特殊な、細孔の口径が2nm~50nmのものを使用しており、この細孔が水分を吸収させ、気化させるため、ビル内の壁、天井などに塗装することで結露防止、カビ・ダニの予防対策に高い効果を発揮する。また同製品は、室内の湿度が高くなると水分を吸収し、乾燥状態になると水分を放出する調湿機能の働きがあり、室内において人が快適と感じる40~70%の湿度を保つことが可能だ。また木炭の5000倍の数の孔に匂いと音響を吸着することで、高い防臭・防音効果を有する。防臭面ではオフィスの喫煙ルームや、トイレの悪臭対策に、防音面では商業ビル内の騒音対策などに効果が期待できる。
 その他に、同社はこの珪藻土の施工技術に高い自信を持っている。15年以上の珪藻土の経験と1カ月の間で3000m以上の壁に施工を行う技術と知識は、他社から技術指導に招かれるほどだ。塗装のデザインパターンも20種類以上あり、オフィスや店舗、洋室から和室まで多彩な空間を演出できる。
 「いくら優れた建材も一流の職人の技術がなければ、良い仕上がりにはなりません。当社はアフターメンテナンスも含め高い品質の空間作りを提供します」(小山氏)

プラネットカンパニー 結露が防カビ抗菌剤に変わる結露吸収スプレー
 抗菌事業を展開するプラネットカンパニー(東京都足立区)は、結露が防カビ抗菌剤に変わる結露吸収スプレー「Todomaーru(トドマール)」を発売した。    同製品には、特殊な吸水性ポリマーが使用されている。紙おむつなどに使用される吸水性ポリマーは、本来一度吸水すると圧力を加えても脱水しない性質を持つが、同社はこの吸水性ポリマーを特殊な製法で改質することで、乾燥すると脱水が始まり、元の吸水膜に戻る性質を開発した。この技術を採用した同製品は、窓ガラスやサッシに噴射することで、表面に付着した吸水性ポリマーが透明な吸収膜を形成。結露垂れを70%以上抑制する効果がある。また吸水された結露は乾燥状態になると、蒸発し元の透明な膜に戻るため、この吸収と蒸発を繰り返すことで、窓の拭き掃除などの手間を省くことにつながる。さらに同製品の大きな特徴は、吸収膜に防カビ抗菌剤が溶け込まれていることから、結露の発生が多く垂れてしまった場合も、結露が防カビ剤に変化する点である。これにより、サッシやゴム枠、カーテンなどをカビから守ることができる。 同製品は1度の噴射で一カ月効果が持続するため、コピー機や本棚の後ろにある窓など、比較的手が届きにくい場所の結露対策にも効果がある。
 同社代表取締役の徳井氏は「同製品は、結露対策グッズとしては初めて吸水ポリマーを採用しました。それにより結露吸水機能に加え、防カビ・抗菌対策も行える画期的な製品となっております」と語った。

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